ニューヨークジャーナル 160

ケーブルテレビをひいた事は前回書いたが、それによって色々なコマーシャルを観られるようになった。実はCMこそ面白かったりして今のトレンド感、世相を映していてつい観てしまう。宣伝コピーもなかなか面白い。短いその一言がなぜ面白いのか、気の利いたコピーなのかは、ネイティヴレベルでないと分からない事もたくさんあるが、ダブルミーニングや、洒落がきいていたりするのは日本のコピーのそれと同じである。英語も知っていくと奥深く、短いセンテンスで無数の広がりがあり、イマジネーションを喚起させる力を持っているが、個人的にはセンテンスの持つ色の濃淡、温度感、キャラクターは遥かに日本語のほうがバリエーションがあると感じている。敬語や文末の処理の仕方ひとつで変わる空気感、漢字かひらがなかで変わるセンテンスの持つキャラクター、根本的に文法ルールによる決まった順番、型のある数学的、男性的な英語に比べて、倒置可能な流動的な日本語はひらりひらりと言葉が舞っているようで、女性的でうつくしい。日本語は非常に高度な言語だと思う。



ところで、TV(英語の映像全般)鑑賞は実は効果的な英語習得法だと実感している。「じっとTVばっかり観ないよ!」と母親が子どもにいう常套句にも「勉強しているんですっ!」というエクスキューズがここでは本当に使える。ひたすらネイティヴの友達を作ったり、飲み歩いたりという、とにかく外へ出る英語学習法は個人的には効果的だったが、話す機会を設ける他に、ドラマや映画、なんてことのないテレビ番組を観る事はそれと同等くらいに力がつくと思う。これはどこの場所に居てもできる。DVDであれば英語字幕を出せばよいし、アメリカにいるならばテレビ番組はリアルタイム字幕機能があるので、今聞こえてくる英語を文字にして映してくれる。起こっている状況と、耳から入る英語と、文字で観る英文、すべてが一緒になって入ってくる。「こういう時ってこういう表現するんだ〜」と発見ができ、なにより記憶のとどまり方がいい。映像とセットのフレーズ。年々縮小化しているわたしの記憶メモリーでも、音や英文だけを眺める時よりも、映像セットで入って来た単語や言い回しのほうが残っている確立が高い。きっとノートなどを作ると、なおよいのだろうけど、リアルに勉強臭を漂わるよりも、TVを楽しむついでに案外勉強になったな〜、くらいのほうが続く。数回だけ超真面目に取り組むより、100回気楽に、少しだけ意識をむけているほうがいい。続けることが大事。真面目に頑張れ、と言われたならその瞬間にぞっとしてやる気がなくなるわたしは、続けるにはそこに楽しさを見出すことがキー。


約二年(実質滞在期間)のNY滞在で、コミュニケーションのための英語は習得できたが、最近日々限られた動詞しか使っていないような気がする。生きて行くためだけの動詞は数個で足りてしまうのだ。ボキャブラリー不足もそうだが、全てのセンテンスに少しずつある、時制や前置詞、可算不可算、という間違いが気になる。記述であれば用心できそうな中学基礎英語レベル程度のことでも、早い会話の中ではつい抜け落ちる。最近は「魚」について学んだ。fishが単数であることは遠い昔の記憶の中に残っていたが、二種類の魚を買った時にわたしは"fishes"と言って指摘された。辞書には可算”fishes”を使うこともあると記載されているが、日常会話でfishesと使っている人は聞いた事がない、とネイティブ。でも、一種類の魚の切り身でなく、ホタテとエビという二種類の魚を買った時には複数にしたくない?魚が数えられないなんて全然納得いかにゃいよ!魚はいっぱいあってもfish。さかなはひとつ、さかなはひとつ。楽しく気長に研磨しよっ。


ニューヨークジャーナル 160_a0028990_4572041.jpg

TVを流し見していたら、ウィル・ファレルの映画「Anchorman 2 (邦題:俺たちニュースキャスター)」のCMに。あ、これ撮影現場観た!と春の出来事を思い出した。一作目サン・ディエゴで活躍していた彼らがNYに来るストーリーになっている!



よくNYが舞台の映画を目にするが、NYロケは年々増え続けているのだそう。これだけNY舞台の映画、ドラマがあり、いつ撮影してるんだ、というところだが、たまに撮影現場に遭遇します。周囲の反応を見ていると、ニューヨーカーのプライドなのか、表現者やクリエーターが集っている街で、街全体に漂うものづくりへの参画意識のようなものが手伝ってか、滞り無く撮影できるよう温かく見守る印象にある。ただ、写真は皆バシバシ撮っているけど。それを止める人もおらず、ただ撮影に影響が出ないよう「No flash please!」という整備員の声。NYに来た当時、ライヴや芝居などでも、映像写真撮り放題なオーディエンスにびっくりしたが、SNSやYou Tubeの急成長で、情報や撮影をコントロールして規制するよりも、ライヴでも映画撮影場でも、どんどん撮ってもらって宣伝して話題にしてもらう、という逆の発想で許容しているのだろう。


今回はマンハッタンのど真ん中、エンパイアステイトビルがちょうどフレームインするフラットアイアンエリア。ここまで大きなセットを見たのははじめて。一部封鎖した5番街に60-70年代の可愛らしい車が30台くらい並んでいて、同じく70年代レトロクラシック(色調がかわいい!!)のファッションに身を包んだエキストラ通行人がわんさか。ウィルが車の間を縫って全力疾走するシーンで、この大掛かりな作業にして、使用するシーンはたったの何秒というレベルなんだろうなぁ、としみじみとしてしまった。30台の車の一台一台のなかにも運転手役、乗客役のエキストラが乗っていて、当たり前の事だけど、別次元に感じられるハリウッド映画もこうして人の手によって地道に創られているんだなぁ、と妙に感動してしまった。



ニューヨークジャーナル 160_a0028990_5153411.jpg









ウィルのコメディおばかムービーはよく観ていたのでちょっと嬉しくなって、念のため(なんのため?)ウィルと同じ画像にフレームインしておくことに♥右端の小さい赤紫の男、ウィル。ちっちゃ (´・ω・`)。









この予告編に出てくるNYを観ても思ったことだが、NYの友達、”先輩”がNYを再び好きになるために頻繁に海外に出る、と言っていたが、本当にその通りで、心の底からNY愛が溢れ出る瞬間というのは、実際のNYでせわしなく過ごしている時よりも、少し離れた時だったりする。どこか別の場所から帰って来る飛行機で上空から見下ろす、光で滲んだマンハッタンや、映画の中にあるNY、ブルックリンから眺めた対岸のマンハッタンが改めてわたしを心を高鳴らせる。「ああ、わたしはやっぱり好きだなぁ」と恋しくなるのだ。「Anniversary」という自分の曲で「側に居るときよりも 例えば見知らぬ街で 思い出したあなたが いたく恋しい」と書いたことがあるが、大好きなものとたまに離れる。渦中からいったん出て、引きでそれを見つめてみる。それがいかに好きかを確かめるために。
# by akiha_10 | 2013-11-16 00:20 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 159

ニューヨークジャーナル 159_a0028990_1164025.jpg

もはやメジャースポット(ちょっぴり観光地)になってしまったが、ハーレムにあるRed Rooster Harlemがよい。昨年の夏にミュージシャン友達に連れて行ってもらったのがはじめてだったが、月曜と水曜に開催される、バーエリアの隅で演奏される地元の人々によるライヴがものすごくよい。あったかくて、情熱的で、いつもいい気が湧いている。内装インテリアもハーレム文化を継承しながらモダンかつアットホームに仕上げていて、すごくセンスがよい。たまに一人でも一杯飲みに行っている。最近は、ステージと客席があるパッケージされたライヴよりも、表現している人の生活の一部を切り取ったような延長線上で、その人の素に近い形で、表現者の人生が映るかのような演奏をしている人を観るのが好き。

危うさあってこそのNYと、昔のNYを愛する人たちには残念な事かもしれないが、昨今のハーレムは、近寄るなと言われていた頃のハーレムではなく、非常にクリーンになってきていて高級コンドミニアムもたくさん建ってきている。そのエリアにスターバックスができた時点でエリア独自の個性を失う、と批判する意見も分かるが(ハーレムもスターバックスができて変わってきた)洗練されたRed Roosterのレストランは確実にハーレムに明るいイメージの灯を与えた。


レストランを仕切るのはスターシェフMarcus Samuelsson。カクテルも料理も非常に創意的で美味。興味深いのは、シェフはスウェーデン育ち。ハーレム文化(黒人文化)に敬意を表し、アメリカ南部料理(サザンフード、またはソウルフードと呼ばれている)にスウェディッシュ料理のエッセンスをフュージョンしている。南部料理といえばワッフルにクリスピーチキン、ビスケット(スコーンのようなもの)が代表的。それらに少し工夫をくわえて提供したり、新しいソースの提案をしたりして、どこかしらヨーロッパな香りを漂わせているのが面白い。そういえば夏に行ったスウェーデンでレストランを巡り、どこに行ってもハズレがなかったのが印象的。 味だけでなく、人との距離のとり方、衛生観念、笑顔の作り方、スウェディッシュの感性は日本に近いと感じた。「スウェーデンは"ヨーロッパの日本"と言われているくらい、人間的気質や感性が近いんだよ」と突然話しかけてきてくれたスウェーデン人が言っていた。


ニューヨークジャーナル 159_a0028990_117969.jpg

サザンフードで思い出したが、マイアミでも美味しいサザンフード食べた。Yardbirdというレストランで、こちらもスターシェフ Jeff McInnisが切り盛り。印象に残る美しいインテリアも、考えてみたらRed Roosterとコンセプトが似ている。お洒落サザンフードレストランはちょっとしたトレンドなのかもしれない。クリスピーチキンにマカロニチーズにビスケット…うーん、なんかたのしくなる。ファットフードって人を無邪気にさせるよね!


よくこちらで使われる”スターシェフ”という言葉、なにをもってスターなのかというと、リアリティ番組”トップシェフ”という料理トーナメント番組の優勝者、またはファイナリストであるかだ。日本でいうところの「鉄人」のようなもの。「料理の鉄人」もまた"Iron Chef"("鉄のシェフ"ってそのまんまやないかいっ)というタイトルでアメリカ版が数年前まで放映されており、「ここは"Iron Chef"のお店だよ」という描写もたまに聞く。


ところで、最近アメリカにおけるリアリティ番組の多さにびっくりした。というのも、もともとテレビはあまり観ないので、アメリカに来てケーブルをひいたことがなくTV事情には疎かった。アメリカのTV環境は、ケーブルテレビと契約してはじめてまともに番組を観ることができる。TV線を繋いでデフォルトで、無料で観ることのできるチャンネルは主にニュースをやっている2,3チャンネルと、質量共にかなり乏しい。アメリカで話題になるドラマやリアリティ番組、スポーツ中継はほぼ全て、月額を払って観るチャンネルばかりだ。NYにおけるスポーツバーの異常なほどの需要の高さは(テレビのあるバーの多さたるや!!)、単にスポーツ大国であるだけでなく、一緒に騒ぎたいというムードの共有だけでなく、単純に家ではケーブルに繋いでいないから店に行って観る、という現実的な理由もあったりする。わたしはネット環境を変えたタイミングでついてきた、期間限定のキャンペーンで一瞬観られるようになったのだが、色んなチャンネルをザッピングしていると、かなりの確立でリアリティ番組にヒット。アメリカンアイドルや、プロジェクト・ランウェイなど、スターはリアリティ番組から、という道筋は未だ健在のよう。わたしのお気に入りはフードチャンネル。一日中、24時間、料理対戦や料理番組を放映しているチャンネルで、これはもう本当に危険。危うく契約延長しちゃいそうだ。人気のないレストランをどうやって復活させるか、といったような番組、一日中観れてしまう。わたし、レストラン、だいすきだ。Uryuフードチャンネルも充実させます!のぞいてくださいね!
https://www.facebook.com/akihacurieux




ニューヨークジャーナル 159_a0028990_1175167.jpg

















おまけ。
マイアミを散歩していて遭遇したアンティーク市で一目惚れした英国の骨董。アンティークレースの入ったガラス台と鏡、ブラシ。朝見つけて恋に堕ち、でも予算オーバーで退散、昼もう一度見に行って、でもやっぱり予算オーバーで退散、夕方最終確認に行ったら、市を開いていたおばさまが、何度も通っていたわたしに呆れ笑って「そんなに好きならいいわよ」と予算内で譲ってくださった思い出のある品です。

「旅の各地で見つけたとっておきのモノを、いつの日かコレクション棚に飾って、ぽわっ〜とするんだ」と夢を抱いているが、プチプチに包まれたまま保管されている数々の旅のカケラたち。ここ数年仮暮らしのような生活が続いており、落ち着いた家でそれらを拝む日はいつ訪れるのだろうか、とふと思う。
# by akiha_10 | 2013-11-11 11:30 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 158

しばらくブログを書いていないと思ったら、すっかりひと夏スキップしていたのですね。
ニューヨークジャーナル 158_a0028990_0124344.jpg


この夏は日本で芝居の音楽を書かせて頂いたり、北欧を探索したり、めまぐるしく過ぎ去ってしまった。少しずつ思い出を掘り起こして書き留めていこう。

コネチカットに住む友人が近所のコミュニティで開催されるホットチリ料理コンテストに出場するというので遊びに行ってみた。郊外に行くと、可愛らしい家やよく手入れの行き届いたガーデン、工具がたくさん置かれたガレージ、といかにもアメリカらしいゆったりとした風景に出会う。NYはアメリカというより、どこにでもある大都市の風景にパッと見似ている。愛着の目で見ると、どの都市でもないNYだけのアイデンティティをどんどん発見していくのであるが。

ホットチリ(チリコンカーンのことを言っているらしい)とはメキシコ料理で、よくタコスやホットドッグの上にソースとしてかけられている。チリコンカーンは挽肉、トマト、唐辛子、タマネギや豆を炒めたものがベーシックで、ハーブや香辛料、チョコレートを入れてみたり、というアレンジで味があらゆるベクトルへと変化する。なにを入れても外れはない、という創作実験意欲を受け止める柔軟性かつ包容力のある料理というところでいうと、日本のカレーのようだ、という印象を受けた。

ニューヨークジャーナル 158_a0028990_013201.jpg

参加者は12組で、レストランから近所の子どもたちまで参加し個性豊かなチリをふるまう。入場は20ドルで、チリを食べて周り、地ビールもついてくる。そして一番好きだったチリに投票。ご近所さん達で行う小さな集まりのイベントだったが、この長閑な風景はNYで日々違ったハブリングや出会いを楽しみ、時に消耗させなが追求しパワーを持って生きる(なければならない)大都市にいる自分と鮮やかなコントラストとなって、似非シティガールは想いに耽る。



ニューヨークジャーナル 158_a0028990_0135928.jpg

とうがらし着ぐるみ…
The Spice Guys…
わたしが思うアメリカっぽさ。

コーヒーパウダーと無糖チョコレートでコクをつけた
という友人のチリは三位に入賞しました!







フードといえば。
フードコラージュムービー「Hungry Kitty2」をアップしました。フードへの情熱、フードある空間への愛を形にしていきます。なぜわたしは表現や創作をしたいのだろう?という事を考えた時、その根幹には生きる楽しみや味わい深さ、生きる不思議さ、「生きる甲斐」のある美しい瞬間や幸せを、周りの人と共有したいという思いがあるからなのです。わたしは小さい頃から「なぜ生きているのか」という永遠の命題から逃れられずにいます。この世を見るため、味わうため、笑うため、美しいものに触れて心を震わせるため、とわたしなりの考えを信念として持っています。人によっては、何かを成し遂げる、名を残す、子孫を残す…と答えはそれぞれでよいと思うのです。そもそも答えなどなく「なぜ生きているのか」考えることそれ自体が生きる目的なのかもしれませんし。その疑問に至らない人生もまた、天然にふんわりと過ごせるラッキーな状態かもしれませんね。

そうして「楽しむための人生」を掲げた時、食べる事は一日なんと2,3回も(間食もいれたらもっと!)わたしに生きる楽しみを与えてくれている、時に救われている。美味しいものを食べている人の顔を見るのが好き、そこでひろがるホクホクした空間が好き、おいしい食べ物の前で人は無防備になる。その瞬間がたまらなく好きなんです。わたしの楽しみ、好奇心のコアである食や食文化に、新しいアプローチで寄り添っていきたいです。

去年の暮れから米国アーティストVISAアプライの準備を自分で始めて取得することができたり、真剣に考え抜いて新しい事を始めた体験を通して感じていること。目標を掲げ、それにむかう行動の大切さ。「舞台の制作に関わりたい」と掲げた中学生時代、北九州の田舎でえいっと出したデモテープがきっかけで、今こうして関わらせて頂いているのも、あの時の行動があったからこそ。自分の未来は今の自分がつくっている。行動のひとつひとつは「これはちょっと違ったかな?」という事でも、それが判断材料になって次に試す方法が芋づる式に自然と浮かんでくる。これはただボヤっと考えていただけでは起こりえないこと。トライ&エラーとはこういうことなんだ。コレ!というものを見つけるために、進んでエラー(かもしれないもの)を踏んでいく。エラーの方法を全部試したら、消去法で正解は炙りだされる。エラーをおそれない、恥をおそれない。ワンチャンスの自分の人生、悔いのないように。楽しいことが大好きなニューヨーカーが、遊ぶことが大好きなアメリカ人が、時にエクスキューズ混じりに口々にする”Life is short”、まさにその通りだからね。

気長に楽しく続けますのでどうぞ応援よろしくおねがいします!
Hungry Kitty Facebook


# by akiha_10 | 2013-11-01 01:59 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 157

ご縁があって、NYで活躍する少年少女合唱団YPCが唄う日本語歌唱指導のお手伝いをさせていただきました。
ニューヨークジャーナル 157_a0028990_22244439.jpg


YPCは1988年に創立され海外ツアーなども盛んに行い、そのユニークなプログラムが注目され「NY市の宝物」とも評されているコーラス団体です。わたしもはじめて拝見した時には、世界中の音楽や民俗音楽を声だけで表現するといった芸術性、実験性の高い試みにも惹かれましたが、なによりも子どもたちの純粋なパワー、意気込み、音楽のすばらしさに、理屈なしにぽろぽろと涙を流してしまいました。


今YPCはアジアツアーに出ていますが7月29日(月)、19時から新宿文化センター大ホールで開催される日本公演のチケットがまだあるそうです。当日券(4000円)でも買えますが、お取置き(3000円)の予約もお電話でできるそうです。日が迫っているのでお電話での受付は今週日曜くらいまでのようです。ぜひニューヨーカー中高生のパワーをご覧下さい!

https://sites.google.com/site/ypcofnycjapan2013/-ri-ben-gong-yanno-ri-cheng/xin-su-wen-huasentanoo-shenshi-ruminitsuite



わたしも中学時代は合唱部に所属していました。朝練や放課後の練習も体育会系並で、全国大会に出場したりと、唄と共に青春を過ごしました。きっとその時の自分とも重なって、こう、ぐっとくるのでしょうね。年齢を重ねて涙もろくなるのは、本や映画、芝居や音楽を観劇する際、自分の体感した感情と結びつく映像(経験)がそれだけ蓄積されていくからなのでしょう。さらに、年齢と共に許せることが増えたり、愛情の形が増えて深くなることも手伝って、もうなにを見ても、いいなぁ、ってなるのでしょうね。って、まだわたしはそこに行き着くには倍の歳月をかけてもいいと思うけども。



今回NYの子どもたちと触れ合って、わたしは子どもや、教えることが、とても好きだなぁと改めて思いました。学生時代から家庭教師もやっていましたが、いつも指導後に元気をもらっていた。去年は元生徒さんがNYに会いに来てくれたのですが、これが先生冥利に尽きるということか!と嬉しかったです。

NYの練習スタジオにて。日本語曲の練習で「ふるさと」の唄の指導になって「ふるさとはHometownだよ、みんなもあるでしょ〜ふるさと」と聞いたときに、みんなが口を揃えて「Here!」「NY.....」と返してきたのが印象的。そう、この合唱団のほとんどのメンバーが生まれも育ちもNY市という、リアルニューヨーカーなのだ。

ニューヨークジャーナル 157_a0028990_22405499.jpg


















「お、お、おっけい…」と後ずさりしながら、その瞬間わたしは、NYのアッパーウエストにある練習場のスタジオからピンっと指で地球議上に弾き出されて、でっかいアメリカ大陸から東の果てのかわいらしい島国、にっぽんの東京に「あ〜れ〜」と飛ばされて、さらにピンっと、関門海峡にパシャーっと打ち付ける波を越えて北九州に弾き飛ばされるアニメーションを脳裏に見た。この子たち、わたしが経てきた九州の田舎娘”上京物語”も、にっぽん女子”単身ニューヨーク物語”も、この年にしてすべて、なんなく飛び越えているんだわっ!!な、なにこのクール感!!と感慨深く思うと同時に、人生はすべて経験と思えば、そんなひとつひとつのドラマも、キャーもワーも、田舎者のわたしも愛おしく思えてきた。(負け惜しみかなぁ?)

話は逸れますが、NYにいるアメリカ人の中でもオハイオだとかミネソタから来た田舎から来た者ほどミーハーで、いかにもNY的なことに興味があったり、お洒落であったり、色々と成し遂げちゃったりする印象にある。NY市にこれほど近いのに、”田舎”の揶揄の定番であるニュージャージー州出身のアーティストもしかり。地方からわざわざ住みにくい都会に来るというステップには目的意識も必須になるし、コンプレックスから来る情熱や野心もついてくる。これは、上京してまずはじめに思った、地方出身者のほうがよりミーハーで東京に詳しく、めきめきと何かに目覚めて◯◯デビューしていくのに対し、東京出身者の多くがなにかとクールで動じない、という印象とまったく同じだ。生まれも育ちも千駄ヶ谷の友人が大学時代「裏原ってなに?行ったことない」と言っていたその余裕に完敗した事を思い出す。同じ場所に行き着くとしても、その過程において真のシティボーイ/ガールはギラギラせずともスマートにやってのけるのだ。


ニューヨークの若者のパワーとその音楽に触れることができた機会に感謝します。ぜひ生のパワーに触れてみてくださいね。
# by akiha_10 | 2013-07-26 23:02 | NY Journal

page d-278         おしらせ

おしらせ1
9月12日に東京渋谷でライヴをします!

9/12(木)
『鉄ロックフェスティバル特別編!!!』 ~shibuya gee-ge.オープン3周年記念スペシャル~
会場:shibuya gee-ge.
http://www.gee-ge.net/
開場/開演 18:00/18:30

出演者:
【メインアクト】星羅/中村千尋/瓜生明希葉
【オープニングアクト】Melcy boQue …and more!!!
【MC】川合鉄平(チョイチャック)
チケット代:前売2,300円/当日2,500円/学割1,300円(+1ドリンク代600円別)
ホームページ内の予約フォームでチケット予約受付中です。

久しぶりにみなさんと過ごせる時間を楽しみにしています!



おしらせ2
page d-278         おしらせ_a0028990_20412755.jpg
舞台『40カラット』の音楽担当します。大地真央さん主演の舞台『40カラット(フォーティー・カラット)』の舞台音楽を担当することになりました。

舞台はわたしの愛するNY!
パリで愛され、ブロードウェイで2年ものロングランを記録した大ヒットラブコメディ「40カラット(フォーティー・カラット)」。年下男性との恋や年の差婚など、いま日本でも話題のテーマが満載。今を懸命に生きる女性と、 彼女たちに恋する愛すべき男たちの姿を描いています。笑って泣いて、たくさんの元気をもらえる、すべての女性にきらめきを贈る極上の舞台です。





『40カラット』
作:バリエ&グレディ
上演台本・演出:福島三郎
出演/大地真央、薮 宏太(Hey! Say! JUMP)、松村雄基、清水由紀、谷川清美、外山誠二、未沙のえる、高林由紀子、植草克秀


2013年9月2日(月)~9月15日(日)大阪松竹座
2013年9月18日(水)~9月24日(火)東京芸術劇場プレイハウス

松竹ホームページ
http://www.shochiku.co.jp
# by akiha_10 | 2013-07-26 20:42 | Daily thinking