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page s-5 お盆の銀ブラ

少し長めの旅から帰ってきました。
瞳に、胃に、心に響く旅でした。いつも思うのです。
私の悩みなんてちっぽけだと。
旅の思い出は、もったいぶって、いつかそのうち、こっそり話すよ。まってね。

やはり異国での食事が続くと、日本の味が恋しくなるもの。
帰国して早々、「サシーミ、スシ、テンプーラ」の日本人らしく、
噂の「かき揚げ丼」を食べに行きました。
お盆の都内はほんとに人が少ない。瞬間ドーナツ化現象。お正月もそうだった。
普段イライラの道路も、びゅんびゅん走ります。
あの銀座通りだって、くるま銀ブラができるのだ!
車がスムースに走ると、東京の「街」といわれる場所がすごく隣接していることがよく分かる。それでいて各々の「街」が独自の個性と雰囲気を持っていて、絶えず何かを発信しているから、いろいろあるけど、やっぱり東京はおもしろい街だなと思う。

銀座食いしんぼうツアー1軒目の、噂の「かき揚げ丼」はこの上ない美味しさ。
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しっかりと甘辛いお出汁が天ぷらの衣に染み込んでいながら、天ぷらはサックリ感を決して失っていない。季節のお野菜としてゴーヤも入っていたのが、さらに私好み。百合根がほっくりしていて、ペロリと平らげてしまった。ほくほくさくさく。

時間をあまり置かずに、二軒目デザートタイム。目指すはチョコレート専門店のピエールマルコリーニ。そこのチョコレートアイスは、一瞬ガーナに意識が飛んでいってしまいそうな、目の覚めるようなカカオたっぷりの深〜い味わい。
一緒にその甘美な世界を味わった、同行者ケミィと、おケイもあまりのコクの深さに口の水分は奪われっぱなし。お洒落な小さなグラスに注がれた水を何度も飲み干し、これまたお洒落なウェイターにきまり悪くお代わりをお願いした…。しまいに、おケイは「あ〜っ、水おいしい!」と単純に身体が欲する水に、美味しさの感動は移ってしまったようだ。
もちろん、こんな上質なデザートは一食の価値有りで評価できるが、これは冬の寒い時季に食べたほうが、さらに美味しいと、三人は悟ったのであった。
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ほんの少しだけ、秋の訪れを感じさせる夕暮れ空と、対向車線の渋滞を眺める。
そうそう、お盆が終わった帰りの車内は、残りの夏休みを数えては憂鬱になりよったね。
びゅーんと走る車で心地よい眠りについた。
by akiha_10 | 2004-08-19 01:26 | Stomach
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