黄色と赤のビビッドな色合い
ひっそり佇む薄紅色と調和しながら、 とろりと流れゆく、さらにビビッドな黄色 大抵の人はなぜか、とろとろに弱い。 ぼそぼそ、とかはあんまり人気ないのにね。 「それがさ、卵割ったらとろ〜ってしてて」という発言に対し、多くの人が具体的な想像を頭に浮かべ「うゎ〜」とある種、官能的な表情を浮かべる。しかも、みんなだいたい似てる表情。 心地よい食感というのは、『おいしいと感じる味覚』と同じように生理学的に基準があるのかな。 そうだとしたら、とろとろは、どうやら大多数の人においてヒットらしい。 さて、ある日。 情報収集に熱心な上、生まれ持ったミーハー精神で食を追求している相方ケミーと、 オムライスに定評のある老舗洋食屋に足を運んだ。 格式ある店内は、アンティーク調のインテリアでまとめられており、 キッチンがオープンになっていて、 他店では見たことのない演出が施されている。 いいねいいね、セレブっぽいね、なんてソワソワしながら、オムライスとグリーンサラダをオーダー。 ここは、正直ちょっとお高め。全てにおいて平均的な洋食屋さんの二倍くらいはする。 しかしこの雰囲気といい、この値段のオムライスはどんなもんだ!と期待は高まるばかり。 運ばれてきたオムライスは、なんて気品があるんでしょう。 演出に洗脳されているということも否定できないが、食べてみて味にも文句なし。 いわゆる、とろとろ系だったわけだ。 しかしオムライス以上に特記すべきはグリーンサラダ。前述したようにファミレスの三倍の値段はするだろうそのグリーンサラダは、文字通りのグリーンオンリーサラダだったのだ。見たところドレッシングすらかかってない、レタスのみ。 これにはケミーも私もびっくり。 見つめあって「ぐ、ぐりーんさらだ?」と口パクでハモッた。 「これレタス三枚くらいだから家で作ったら50円もしないわよ〜」 「焼肉屋では御代わり自由のサービスよ〜」 なんて超小声でひそひそ交わし、セレブ気取りの皮もすっかり剥がれ、毒舌おばちゃんと化していた。 が、やはりここは老舗洋食店!ただのレタスのわけがない! そう、そのレタスはドレッシングなんてダイナミックな味付けではなく、おそらく塩にこだわった、とても繊細な味を表現していたのだ。そのおかげで、レタスはレタス本来の食感を損なうことなく、またレタス自身の甘みを存分に楽しめるる作りになっていたのだ。 レタスを一口食した後 「これは、きっと良質な塩使ってるのよ〜」 「この味は他では食べれないわよ」 なんて、ころっと態度を変えている私達は、とても単純なのであった。 こだわりを感じる。このお店の他メニューへの興味も尽きない。 コンソメスープを頼んだら、具は全てスープに溶けましたといわんばかりの、 金色の具なしスープが出てくるのかも。
by akiha_10
| 2004-06-27 19:41
| Stomach
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瓜生明希葉/INFORMATION
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