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page f-9  「リトル ミス サンシャイン」

すき。
さして大きなことは起こらないのに、
わたしにとって、心に残る映画でした。
綺麗すぎず、湿りすぎず、泣かせようとせず、寸止めに。
あーすごいよかった、と駐車場あたりでじわじわ。





ポンコツのワゴン車を、
エンジンがかかるまで
家族みんなで後ろから押す。
じわりじわりと加速したところで、
ひとりずつ走ってはとび乗っていく。


繰り返される象徴的なシーン。
このワンシーンが、映画のすべてを物語る。
前に進もうとするたびに、
家族みんなの力がいる。
うまいこと進まないワゴン車の、
車輪をみんなで転がして、
どうにかこうにか乗っていく、やっと前進、
それは綺麗ごとではすまされない人生のようで。
ほころびだらけの
ギリギリ自転車操業の「家族」から、
フッと笑いがこぼれた時、
こういうことだよなあ。
と。心が解き放たれた気分になる。




娘のミスコンの会場を目指す道すがら、
家族のそれぞれが、
目下の夢や道を断たれてしまう。
ただでさえチグハグな家族は、
もうガタガタ。
だけども、
個人が違うベクトルで掛けていたハシゴが外されたとき、
そこではじめて、
今実際にあるもの、遠い未来ではなくここにあるもの、
同じもの、を見つめはじめる。
そうだ。
「幸せ」とは、目指すものではなく、気づくものなのである。
だめーで、とてもいとおしい家族が、教えてくれるのだ。
クラクションまで壊れちゃった、
どーしょーもないフォルクスワーゲンバスの顔をみてほしい。
いろいろあっても、
口がにんまりしてて、
とてもチャーミングだから。







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今年はまた映画が楽しみ。
ソフィア コッポラもたのしみ、
そしてそして
ミシェルゴンドリーとアルモドバル作品も
くるそうで。
しかもミシェゴ作品の主演はガエル氏(ちょっと注目している)。
うー。たのしみ!
こちら、「ディルズ」を買い足しに
デニーズに寄ったときに。
色の組みあわせがいい!!
と、パチリ。
いちごジュースと、抹茶白玉。



film「リトル ミス サンシャイン」
by akiha_10 | 2007-01-13 19:39 | film
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