先週のライヴ、ダウンタウンのRbarでのひとこま。
キーボードに誘ってくれたのはエレクトロニカダンスミュージックを追求するザック(センター)。夏の終わり、たまたま同じ音楽イベントに来ていて話が弾んだところから交友がはじまる。音楽も映画もよく知っていて、なにより彼のパーソナリティといったら、ニューヨーカーにはめずらしいくらいあったかい。NYの交遊関係といえばフレンドリーではあるがSuperficial(表面的)な付き合いも多く一期一会を楽しむタイプも多い。わたしは自分はこの世の観光客、旅人だと思っているので、人との出会いはそんなもので執着せずともご縁のある人とはまたどこかで会えるだろう、くらいに思っている。だからNYのそういったさっぱり感は基本的には性に合っていて、みなそれぞれ自由で結構、とその冷淡さに傷付くこともない。とはいえ、そんな淡白ハートが多い中で、数少ないあったかハートを感じることのできる彼に出会えたのは嬉しい出来事だ。 アカデミックな知識はなくコードも楽譜も苦手なわたしが言うのはなんだが、彼も負けず劣らず感覚で音楽を創っている。おそらく、音楽が好き、クールに自己表現をしたい、ただそのピュアな気持だけで突進している。それゆえ音楽は少々荒削りだが、なにより彼の情熱と、月に何本もライヴをブッキングしてしまえる彼の行動力はすごい。「本当に音楽が好きなんだなぁ。」というまっすぐさに心を打たれてしまうのだ。耳も目も肥えたNYは言うまでもなく一流好きだが、もう一方で情熱やまっすぐさもあたたかく評価する街だと思う。わたしの音楽をアメリカ人らしく大袈裟に褒めてくれキーボードにお誘いしてくれた。とにかく、もう、とってもいい奴なのだ。それにしても、クレイジーなオーディエンスを前にしてのステージは楽しかった! NYにはしっかりとしたライヴハウスもありますが、音楽を聴く環境とお酒を飲む場所とはかなり密接です。なので、バーにパフォーマンスステージがある場所がたくさんある。しかしこのライヴハウス×バー、かなりディープ。ポールダンスのためのポールあり、妖艶なアートありでかなりファンキー。どこからともなくポールダンサーが現われクルクルとまわっていました。気付けばバーカウンターでパフォーマンス。これ、みなさん普通に振る舞っているけど異質な光景よね。だって、今ワインを飲んでいるバーテーブルのすぐ横で、たよりない面積の布一枚を覆ってポールダンサーがシルクドソレイユですよ?しかも食べ物を置くテーブルの上ですよ?(←日本人的感覚)こういう景色に慣れてしまう、これだからNYってこわい。 蛍光に輝くボディペイントも開催中。上半身裸にペイントするので、ペイント中はバーの真ん中でしれっと女性は裸です。背中にジョン・レノン、前部分は胸の部分がぴかぴか輝いていました。ポールダンサーがくるくるとまわり、若者は男女入り乱れて上半身裸、そんな中わたしはザック作の曲「コケイン!」をザックと相方の鍵盤、ケイティと一緒になって奏でていたのですが、なんだか…なんだか…60年代ですか!?ウッドストックですか!?ととても印象的な夜でした。 くるくる。ポールダンスレッスンは今NYであついエクササイズのひとつです。 女性のバチェラーパーティー(新郎新婦ともに独身最後の夜、同性の友達と思う存分楽しむクレイジーパーティー。男性はジェントルマンズクラブ(ストリップクラブ)に行くのが定番)でセクシーなポールダンス体験レッスンをパーティーの序章に組み込む女性も多いとか。一体どこにむかっているのか謎ですが、この世の観光客としてポールダンスレッスンにわたしも挑戦してみたら楽しかったので、たまに出向いています。 出演者より派手な、おもいおもいに盛り上がっている… お客さん? ステージに導いてくれたザック、ありがとう。来月はブルックリンでのライヴもサポートします!たのしみ。 また別の夜、デモテープを聴いてくださった方がイベントでクリスマスソングを唄う機会を急遽無理にねじ込んでくださったものの、当日スケジュールが押して結果唄う隙間なし。きっとまた! 今年は大好きなNYに果敢に飛び込み、めいっぱい探訪したくさん観察させていただきました。これこそ、わたしの情熱の核でした。表面的でも深くでも、友達、知り合いになってくれ、わたしを導いてくれたすべてのニューヨーカー、日本であたたく見守ってくれている事務所のみなさんや家族や友達、ブログを読んでくださるあなたに。 今年も毎日ニコニコで過ごさせてくださり、本当にありがとうございました! NYの厳しくもあたたかい懐の深さを知った今、来年は音楽的な年にします。 でわ、素敵な新年をお過ごし下さいね!
by akiha_10
| 2012-12-31 16:34
| NY Journal
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瓜生明希葉/INFORMATION
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