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page t-12 香港をくいつくせ  ラスト

「ツウの香港ナイトに御案内しよう。」
偶然、知り合いの香港ツウの方と旅の日程が重なっていることが判明。
好奇心旺盛な私と友人は、ラッキーな偶然!と御好意に甘える。

異国の地での待ち合わせは、なんともワクワクするものだ。
香港マスターと待ち合わせて連れていってもらった、男人街の屋台。
大通りから一本入ったところ。確かに、初心者は行けないところね。
無造作に外に用意された机とテーブル、現地民の賑わい、リアル香港が味わえる。
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もう何十年と通っている香港マスターは、女店主と親し気に挨拶を交わす。
慣れた手つきで、屋台に並ぶたくさんの魚介類から、素材をチョイスする。
「好きなのあったら選んでね。」と言われるが、
見たことのない食材にただ、圧倒される二人。
へんな色の蟹…へんてこ貝…なんだこりゃ。
最初にこれを食べようと思った人はすごいな、と思うような。
今でこそリッチな牡蠣とかさ、サザエとかさ、最初の人、だいぶチャレンジャーだもんね。
「あ。君たち胃は丈夫だよね。」と言う言葉に少々ビビるが、
大丈夫、日頃鍛えてますから、とハテナだらけの香港フードに挑む。

page t-12 香港をくいつくせ  ラスト_a0028990_1992615.jpgボイルされた海老やシャコ、蟹を、ひたすらムシャムシャ食べる。
いつも思うのだが、親睦の席に甲殻類は大敵だ。
必死に皮むきに専念してしまって、しんと静まりやすい。
やはりこの場においても、ひとしきり皮むきタイムとなった。
こんなに身のある大きなしゃこは初めて。うんうん、おいしい。
続いて運ばれてきたホタテ貝や、なんちゃら貝やなにがしの貝、某貝も、
よく分からなかったけど斬新だった。
ニンニクがたっぷりのっていてシンプルな味だが口に合う。


いい具合に胃が満足した後、近くの露店でお買い物。
凝った刺繍の壁掛けやビーズのバックやミュールも、
あんまり安いので嬉しくなってしまう。
香港マスターはお買い物上手で、値段交渉のお手本を見せてくれた。
「それじゃ買わないよ。ぷいっ」という態度を演じることが重要。
逃げれば追うのよ、恋の駆け引きのように。
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亀ゼリーで胃を休める。
「これを食べると、ちょっとまたお腹が空くのよ」と香港マスターは言う。
薬膳の力を、不純な動機でお借りする。
むむ、これがフードファイター上級者なのか。
ほんと、食道から胃のあたりがスーっとして、まだいけそうな気がしてきた。
プラシーボ効果によって胃がひろがるのを感じる。

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シメは飯。
お粥と、麺類も美味しかったけど、注目は土鍋御飯。
あっつあつの土鍋の中の御飯はホクホクしていて美味い。
おこげを争奪して、紹興酒にいい気分。
気付けば、結構な時間!
最高にディープな香港ラストナイトは、ほろ酔い満腹で幕を閉じた。


帰国後、お土産の中国茶が胃に染みる。
しばらく、優しくしてあげなきゃよ。
旅はやっぱり愉しいね、香港は深い、まだまだ食べつくせてない、また行くよ。


香港マスター御一行様、ありがとうございました。
by akiha_10 | 2005-03-01 19:55 | Trunk
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