![]() 父が来ていた時にハドソン川クルーズにトライ。 ツーリスティックではあるのですが、コースごはんが付いて 美しい夜景を眺める、というのはとても満足度が高かったです。 どういうわけか写真にしてみると、実際よりもなんだかトレンディ。 ニューヨーク恋物語なかんじやね。 自分でいると自分のことがよくわからないように、 マンハッタンにいると、マンハッタンのその小ささや、美しさが分からない。 たまにこうして引きで眺めてみると、そこに居る当事者を抜け出して、 内側で起こっている熾烈な競争も怒り、口惜しい気持、孤独さえも、 この街の眩い光のひとつひとつは、そういった感情のエネルギーによって発電していて、 つまるところすべて美しいのではないかと、 「海にぽかんと浮かでいる、とある小さな島のおはなし」という童話の裏表紙をそっと閉じる気分になる。 マンハッタンを離れて眺める時、わたし不在、 もしくはわたしを含め、まるで物語の登場人物になったように客観的に見えて、 わたしなりの「違う夜」をいつも感じるのであった。 ![]() 外に出てみる。 風になびいて それらしすぎて ほらまた、 合成のようなトレンディ感。 お食事の後、船内中央のホールでおもむろにダンスタイムがはじまる。 はじめこそカップルや夫婦のしっとりとしたチークタイムであったが、 DJの選曲も徐々にヒートアップ、最後は若干クラブ状態。 父、「しかし毎晩毎晩よく踊る人たちやね!」 まあ、そういう所に行っているというのもあるけどさ! カップルも多かったが、クルーズというロマンチックなイベント柄なのか 母娘という組み合わせも多く、母娘共にノリノリに踊っている。 ファンキーなかあさんじゃのう。 ![]() 少し酔っぱらってわたしも踊りたくなって、 フロアへ参入。 たまたま仲良くなった二組の母娘と一緒に踊る。 娘たちはわたしと同年代くらいと見た。 一組の母娘はブラジルから来ていて、 母娘共々旦那たちは「お留守番」らしい。 もう一組はアメリカ人で、娘はNY在住、 母は娘に会いにLAから来たそうだ。 お母様の旦那様(娘の父)も一緒に来ていたが、 一緒に踊るのではなく、 ダンスフロアの隅っこのほうで 妻と娘のはじけた姿をおさめる しおらしいカメラマンと化していた。 わが父がNYでの素行を伺わせる調子に乗った不良娘を激写している横で、 アメリカンの父もまた、娘に「だからフラッシュなしって言ってるじゃん!」と叱咤されながら撮っている。 父、思わず、「どっこも女が強いね…」と船上の哀愁。 ![]() その二組の母娘の着こなしがちょうど、よく出来過ぎているシマウマとチーター。 昨晩観たブロードウェイ『ライオンキング』のスピンオフかもしれない。 「シマウマとチーターたちとちょっくら踊ってくるわ!」そんなノリで、草食と肉食の狭間で。 そう、サバンナを生き抜く女たちは逞しいのである。
by akiha_10
| 2012-05-04 05:27
| NY Journal
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瓜生明希葉/INFORMATION
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