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ニューヨークジャーナル 76

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ここ最近のお洒落物件。ミートパッキングエリア(元肉詰め工場エリアですね)。
前にも書きましたが、ハイエンドなクラブやポッシュなレストランが軒を連ねる
ミートパッキングエリアのマストアイテムは「ヒール」です!
さらにがっちり同化をお望みであれば、ミニ、デコルテ出し、ルブタン、クラッチで間違いなし!
だから、急に「今からミートパッキングだよ」と突然言われても
ハイジの友達ペーターのような、ほっこりとしたリアルミートパッキング’農場’エリアな格好では、
ちょっと!話が違うよ!ちゃんと事前に言ってよ!になります。
本当にミートパッキングがヒップで華やかだった時代は
リーマンショックと共に終わったという人もいて、
そうして冷静に見ると、今はわたしを代表とする基本的には田舎者、
男も女も一時のSATCかぶれを求めて集う観光地のような感じもしないでもないですが、
そうは斜に構えてみても、このトレンディな(って言葉まだ生きてる?)
表面的なギラギラ感に身を置くのもまたよし、たまにはそんなモードも楽しむべし!

ひとつめは女友達がセッティングしてくれたミートパッキングエリアのAnjaBar
ちょっと背伸びをして、もはやお腹(耳)いっぱいの「ワンランク上の」「ラグジュアリーな」
オサレスポットでシャンパンを掲げて乾杯する女子たちは
東京の青山や銀座でみるそれとそっくりである。
どこの国でも女子は元気いっぱいなのだ。
男性がきっと苦笑いするだろう「うふふ」の勘違いはどこの女子にとってたまには必要なようです。
しかしなんや暗がりがオサレすぎて何を食べたかようわからん。


ふたつめのレストラン「The PARK」は、友達の友達の誕生日パーティー。
友達の友達は、みんな友達。
そう、欧米のこの「友達」の在り方も独特だと思う。
「今日友達とご飯食べるけど一緒に来る?」といつだってウェルカム。
日本だと大学サークルの集まりや開かれたパーティでない限り、
その会の趣旨に合わせてメンバーを決めてしまうものだが、なんでもジョイナス。
逆に言うと日本に来た海外の友達が自分も参加していいかと聞いた時に
「今日は内輪だけだからごめんね」と断られて閉鎖的だと嘆いていました。
この友達の概念の違いがFacebookなどの活用法の違いに歴然と現れているように思います。
それらはすべては土足文化に通じているようでなりません。
人は大好きですが、ひとり好きゆえ、友達が決して多くはないわたしは
なんだかこういった一見フレンドリーな環境に居る自分も新鮮です。
ほとんどは「知り合い」か「顔見知り」だというのが真実ですが、
さっぱりとした一期一会はとても好きですね。

The PARK,レストランの空間がすごく素敵です。
パティオ(中庭)のあるレストランで、木が生い茂っている。
あ、だからPARK(公園)なんだね!
一軒家になっていて二階が踊れるバー。テラスもある。
バーで瓶のハイネケンが10ドルという高飛車な値段に友達が怒っていましたが。
お昼に前を通った時、夜の表情とはまた全然違って、
陽がさんさんと降り注ぎピースフルな雰囲気だったので、今度お昼に行ってみよう。
どうやらこちらの誕生日会のパターンとしては、
自分をとりまく人間サークルの一番自分に近い「内輪」の友達とごはんを食べ、
その後二次会的にクラブやバーに第二の輪、第三の輪、の友達に招集をかけるらしい。
そして第二第三の輪の友が連れてくる友も、また第四、第五の輪の友として膨れ上がる。
そういった意味では友達の繋がりに濃淡があるということで、結局は日本と同じでしょうか。




街は専ら今週末のハロウィンにむけて完全に「本気」です。
店のデコレーションもしかり、人々のかぼちゃデーへの気合いの入れようが半端ありません。
おそらくクリスマス、サンクスギヴィングは家族行事で、
アメリカのお正月はさらにそっけないものらしいので、
街をあげてお祭り騒ぎをするハロウィンこそ、
寒い冬を迎える前の最後のパーティーなのではないでしょうか。
友達には「え、コスチューム買ってないの??なにやってんの?NYのハロウィンはみんなマジだから。」と
諭すように真顔で言われました。なんだよ、マジなハロウィンって。
地下鉄も道も、オフィスですら(コスチューム出勤なところもあるらしい!)どんな格好でもオッケー。
そんなわけでハロウィンコスチューム店(専門店がいくつもあることがまずびっくり)を覗いてみると、
大の大人たちが本気選びしているじゃないですか!
ホラー顔のマスクを見比べて紳士が真顔でずっと悩んでいるではないですか!
ねえねえ、血の出方やろ?どっちも大差ないからだいじょぶよ?
眼鏡をかけた長い丈のスカートを履いた、どう見積もってもコンサバであろうミドルエイジのご婦人が、
編みタイツお色気警官とセクシースパイダーガールを見比べて真顔で悩んでいるではないですか!
どっちにしたって、真っ先に仕留められちゃうよ!もう降参降参!
あの人は誰!?の衝撃悩殺だからだいじょぶよ?なんていったって意気込みが面白すぎます。
とりわけコスプレ文化が取り上げられる日本ですが、変身願望は全世界共通であるようですね。



えーっと、トコジラミコスチュームは…どこかしらねと。
なにかと縦横かさばって、触角なんかがドアでつっかかりそうなのだけが気がかりやでしかし。
というか、どのお宅、お店でもまず出入り拒否間違い無し。

跡はしっかり残っているけど、異常な痒さから、まともな痒さになってきました!
なによりちょっとまともに寝られるようになって、元気を取り戻しているのであります!
寝られるって最高にしあわせやね!
by akiha_10 | 2011-10-28 17:31 | NY Journal
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