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ニューヨークジャーナル  73

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近所でやっていたチーズフェスタfromフランス!
半端ない試食の数と、びっくりするくらい破格の価格設定。
一番好きなミモレット(しかも12年熟成もの!)は200gで6ドル、とありえない嬉しさで買っちゃった。
デパートなどで買う気合いのはいったミモレットは100gで1500円くらいするもんね!

そして嬉しい発見がもうひとつ。アイスクリーム、CIAOBELLAの路面店を見つけたのだ!
CIAOBELLAはニューヨーク生まれのイタリア人監修のイタリアンジェラート。
信濃屋さんでしか売っているところを見た事がないのですが、
バニラビーンズがたっぷり入ったマダガスカルバニラはとーってもおいしい!!
ピスタチオやストロベリーも食べられて嬉しかった♥


と、唯一ひねり出したここ数日のポップな話題ですが、
本当のところ、ここ数日、心身ともに憔悴しとったん、よ、…。どーん!

例の謎の湿疹はおさまらず、その後行ったネイルサロンで
「その腫れ方はBed bugだと思う」と言われ、
その帰りの地下鉄で偶然見上げた
「Bed bug 退治!」的な広告に乗っていた虫(ベッドバグ実物)を見てすべてが一致した。
「おやおや、この形、うちに居ましたよ。」
一匹だけだけど、数日前におそらくその形のお虫さまを見ていて、
殺生するまでもないかなと迷っているうちに見逃した、やつだ。


そう、激しい湿疹とかゆみの原因はBed bugだったのだ。
ああ、もう本当に泣いちゃう。
Bed bugとはここ数年アメリカやヨーロッパ、もはや世界中を絶賛席巻中の南京虫のこと。
またの名をトコジラミ。
同じ虫なのに不思議と「ベッドバグでたのよ〜」より
「トコジラミでたのよ〜」のほうが絶対嫌!!な感じになるのが不思議やね。


地下鉄内でもたくさん駆除業者の広告を見たり、
何度もマンハッタンの友達間で話題になっているのを聞いているほど、
特にこのマンハッタン内で超流行しているのだ。
で、例に漏れず流行にのってしまったのね。えへ。
お部屋の清潔度に全く関係なく(先輩宅は綺麗だし)、どこからともなく建物の内側から湧いたり、
デパートや地下鉄内などから持って帰ってくることもあるらしい。
もはや引きこもる以外未然に防ぎようのない事故。
ちょうど一年前にはアバクロやナイキで発生し一時休業したようだし、
わたしの周りでは、古い建物に住んでいる人のお宅は訊ねないようにする、
などという話まで飛び交っていました。


で、このベッドバグですが、夜になるとちゅうちゅうと人の血を吸いにくる。
その後湿疹になり、水ぶくれになり、もう尋常じゃない痒さになります。
蚊の100倍痒い。本当に眠れない。えーん!
スカイプで友に見せびらかしたら「うわぁーひく〜」と言われましたが
一番ひいとるのはわたしやもん…!
もう、今回ばかりは120%弱音を吐かせてね。
ああ、かゆいよ〜ほんとうにかわいそうな子だよぉ〜。


お部屋を貸して頂いている先輩にも連絡、
来週半ば先輩が帰国する前に抜本的解決になるか分かりませんが、
色々調べて、ひとまずBed bugが住みつくファブリック類をすべて洗濯し、
ベッドバグスプレーをまき散らし、バルサン的なものを焚いてまさに今退治中につき避難中。


聞いた話によると同じBed bug空間にいても、刺される人と刺されない人がいるらしいのですが、
おそらくすこし身体が弱っていたり免疫が落ちていると刺されやすいとみた。
確かにここ数週間疲れを感じていた。
気持や気概ほど体力がなく、ハードがついて来ない自分のスペック過大評価にまた反省させられます。
いつも平均10時間は寝るところをここ一ヶ月は平均6.7時間くらいだし(あれ、充分?)
結局10時間寝られる、ということは、わたしを維持するのに必要、ということでは?
あれだけ食べるのは、わたしを維持するのに必要、ということでは?
と都合よくエクスキューズしてみたり、ひひ。
気概だけはあるのですが、身体的に生きていける環境の幅がせまいのでしょうか、
どんだけ燃費の悪い、めんどくさい我がままな子なのであろう!


にしても、上京したての時も新しい場所で水が合わなかったのか精神的なものなのか、
激しい謎の皮膚病(その時は内側からくる感染だった)にかかって、
顔まで膨れ上がり、心底落ち込んで完治まで1,2年ほどかかった。今も残ってるしね。
もはや皮膚病は新しい都会に順応するための洗礼ですな。
今は手足と腰中心だけど、
バルサン後まだ刺されるようで、ましてや顔まで刺されるようなら
もう、がんばりません宣言!ここは、がんばるところではありません宣言!
どちらにしろ12月には一度帰る航空券ですが
「オラ、クニニカエリタイ…」と勇気ある早期撤退も状況次第で考えよう。



とはいえ、強がりではなく、虫フレンドリーや猫フレンドリーに果敢に挑み
痒くとも、来たことは1mmも後悔していないし、
豊かな経験もたくさん吸収しているし(代わりに血は採取されて♡)
というか、この出来事自体も何気にだいぶ面白い経験だと思うしね、
一ヶ月後は「あの時は本当にしんどかった」と笑い話になることは間違いないので、
起こってしまったことを今泣きわめくより、「ほほう、人ってここまで痒くなれるのね!」という
静観の位置にボジショニングしていたほうが心身ともに省エネでしょう。
人生はすべて、「出来事」の経験だと思いますので。


ただ、一人で解決しようとして張りつめていたのか、
こちらの友達に「ベッッドバグっぽいんだよね」と相談し、
「Hey,Welcome to NY! Don't worry, it is so common!!」
と言われて何を薬局で買うべきかを丁寧に説明された時は思わず泣いてしまった。
「大丈夫」って、どこの国でも魔法の言葉だね。
楽しくアッパーな時に楽しく一緒にいれるのは当たり前、
つらい時に親身になってくれる人ってすごく少なくて本当に貴重だと思う。




そういえば、住むことにチャレンジしようと決めた時から潜在的に「試練」のように構えて、
「がんばらなきゃ」という気持が先行していた気がする。
潜在的に、頑張ろうと思うから、頑張らなくてはいけないことが起きているんじゃないのかな。
怠惰になる、という意味ではなく、
肩肘張らず、試練とかいう暑苦しい言葉は排除して、もうちょっとのんびり居ようっと!
「健康な状態で帰る」だけを、まず目標にしよう(目標急に低っ!)

週末は約束や楽しみにしていたフィルムフェスのイベントもほぼキャンセルして
痒みどめクリームと飲み薬で対処しつつ、防虫スプレーを体中にふりかけるという、
一体なにと戦ってるいるんだろう、と一人ツッコミを毎度いれながら過ごしていました。
バルサン的なもの、効いてくれるといいなあ。

幸いなことは、一歩外に出ればここはソーホー!スプリングストリート!
女よ、街に出よ、お気に入りの帽子をかぶって、おいしいカプチーノを飲もう、
うんとおいしいパンを食べよう、
たくさん自分を甘やかすのである!(じゅうぶん、あまあまだが!)

まあ、なにはともあれ食欲があるうちは、なんとかやってるからね。
大丈夫よ!




それではまた、ごきげんよう!
by akiha_10 | 2011-10-24 09:31 | NY Journal
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