ずっと気になっていた軽井沢の「星のや」に行きました。 美しい建築と雰囲気ある集落の佇まいは とてもコンセプチュアルで、 洗練された、新しい解釈の日本、という空間でした。 自然が描く木々と川の曲線、無駄のない2トーンの宿泊棟の直線。 棚田になった芝生や段々に並ぶ棟が立体的。 あったかいようで、ぴんと糸を張った程よい緊張感がありました。 建築設計は東理恵氏という女性の方。 一番印象的だったのは、レストランとライブラリーになっている棟。 きもちよく伸びる高い天井、下から上まで一面窓で、 揺れ動く木々や、流れつつ波紋をつくる水の表情が絵となるのです。 この、窓が額となって見えてくる絵、 わたしがとても感銘を受ける構図です。 と、思わず昔の写真のファイルをひっぱり出す。 思い出すのはパリ郊外ポワッシーのサヴォア邸の小窓。(写真左) 台所にあった小窓。 ちょうど、視線の高さに、横に長く、生活と共に、さりげなく。 または、デンマーク、ルイジアナ美術館。(写真右) 圧倒的な自然、という解釈をしたかのようなサイズ感と、 縦に長い、天に伸びる生命力。 外の景色を窓というスクエアの枠でとらえる。 陽の偉大さや移りゆく季節、木々を通して感じる風の表情、 決して飽きることのない絵です。 額でなにをとらえるか、 その額でどう見えるのか、 どう見るのか、 それに意味を感じる、持たせる、持たせない、のはいつも人である、 きっとそうなんじゃなかろうか、なんて、 それらしい事を考えながら シャッターを押してみたりする。
by akiha_10
| 2010-06-17 00:50
| Daily thinking
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瓜生明希葉/INFORMATION
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