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ニューヨークジャーナル 129

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忘れていた頃に雑誌「Worth」が届いた。友人のリズが編集部で働いていて、コネチカットで行われる購読者イベントの写真を撮るのを手伝ってくれないか、というお誘いを受けた。すばらしいプロのカメラマンがたくさんいる中で、ただ誰が撮ってもそれなりに撮れるカメラを、まあまあの頻度で持ち歩いているだけで「写真をやっている」なんて言う気ははっきり言ってまったくありませんが「一流のお酒を好きなだけ飲んでいいから、会場の様子の写真を適当に撮ってほしい」というカジュアルかつ甘い言葉にキラリーン!と目を輝かせたわたしは(いつも通り「食」で動く。)夏のまっただ中、撮影のお手伝いに出掛けてきました。
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雑誌「Worth」は富裕者層向けのラグジュアリー雑誌らしく、潜入して見させていただいた世界はまあなんと華やか!一流のカトラリーやジュエリー、車、時計が並べられ。


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船だって販売。







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飛行機だって販売しちゃう。

















一流の贅の風を浴びただけでよい経験をさせて頂きました。いつも「所有すること」について考察しているわたしは、それを味わえばそれを一瞬持ったことと同じで、またその嬉しさや感激の新鮮味はどれくらいの持久力があるのかと考えると、はじめの「わあ!」はそこに触れることさえできれば誰にでも平等に与えられるものであって、だから何か美しいと思うものに出会いさえできれば、例え一日や数分でも、そのモノの味わいの50%くらいの楽しみ、醍醐味とも言える最初の「わあ!」を享受しているのではないか、と考えるのです。だから美術館やウィンドーショッピング、試着でも試乗でも住宅展示場でも、永続的でなくともそれに意識がどっぷりと注がれ、その手触りや香りをめいっぱい楽しんで想像を膨らます瞬間は平等な輝きがあるように思います。と、なんだか理屈っぽくひがみっぽい文章になってしまいましたが(そりゃあもちろん毎日それらに囲まれているに越したことはないけどね)つまりはそこに留まることがなくとも、一流の美しいものに触れる、一瞬一瞬の経験を通り抜けていきたいな、と執着に近い信念を持っている自分に気付きます。(だから一瞬で消える食の芸術って好きなのかなぁ…)「持ちたい」を遥かに上回る「知りたい」の欲求。

と、また考えが止まらなくなるのですが。ところで、考えることはわたしの個人的趣味だ、と思っていた矢先、友人に「明希葉ちゃんは絶対射手座だ」と当てられ、調べてみると射手座は思考好きなのだそうです。血液型だの星座だのほとんど気にしたことがなかったのですが調べてみるとだいたい同じことが書いてあり、たしかに心当たりがないこともない。他の射手座の方、いかがでしょうか。以下抜粋。

射手座の性質。
「自由を愛し冒険大好き、束縛と堅苦しいことが大の苦手、
開放的で楽観的、12星座の中で最も海外に強く(いえーい!)常に動き回る放浪気質(挙手!)。
射手座は変通星座であり、流転・変化・動いていく性質を現す。人と人の間を流れて行き人と人を「知」で結びつける存在、瞬間瞬間を楽しむ狩人、好奇心の塊。哲学好きで探究心が強い(両手挙手!)
理性と本能が共存、繊細で精神面を重視する一面と、物質的な価値観を重視する。(激しくなっとく。)」

なーんだ。「もう、自分がわからないっ…」なんて乙女になっていた自分が完全に恥ずかしくなってきた。たったの12タイプなんかに振り分けられた「星」に見破られている「典型」じゃあないか!ほほう、ほほう!随分気楽になってきたぞ。


そんなところで。来場者さんの優雅な佇まいをチェック。
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どうやらお金持ちさんはセリーヌラゲージを
ジャージと合わせるらしい、この余裕。



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わたしの中でベストドレッサーショーの女性。→
肩の力がぬけたスモックワンピースで
エレガントに見えるって、とても素敵ですね。ベリーショートのヘアスタイルもよくお似合い。
ファッションはつまるところ佇まいですね。
何を着るか、よりまず「本体」なんだなぁと勉強になります。





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誘ってくれたリズ、ありがとう!
次回は豪華客船潜入取材の巻!
by akiha_10 | 2012-10-27 06:53 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 128

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マイアミの友達ギャビーが勉強のためNYにしばらく滞在することになった。美人で聡明なギャビーはアルバという南米ベネズエラの北のカリブ海に浮かぶ島出身で、ギャビーに会うまでアルバについてわたしはほとんど何も知らなかった。



アルバはオランダの一部で、したがってオランダ語を日常的に話すらしい。その他アルバオリジナルのパピアメント語、観光産業によって自然と幼少期から耳に入ってくる英語、その他スペイン語とポルトガル語と、アルバに住んでいればだいたい皆3-5カ国語話せるのは当たり前なんだよ、とギャビー。またわたしは薬味気分だ。どれほど日常的に英語が浸透しているかというのは、ホームレスでも英語をペラペラに喋る、という彼女の話から推測できる。

10万人ほどの人口のほとんどが混血で、彼女もスペイン、キューバ、中国、アメリカ、サウジアラビア、、、(もっとあった)の血が交じっているらしく、遠くの血が数多く交じれば交じるほど美しく神秘的になるという噂は彼女のオリエンタルなお顔立ちを見ていると本当かもしれないな、と思った。彼女の親戚は世界中にちらばっていて、みなが集まると何十カ国という出身者が集まるのだと。その中ではやはり英語が親戚公用語となるのだとか。また生まれ持った国際感覚からなのか、アルバでの教育水準や将来に対する意識が高いらしく、多くの若者が中高大学で当たり前のようにカナダやアメリカ、ヨーロッパにいくらしい。そんな彼女もアメリカのメディカルスクールを卒業した女医さんで「小さいころから医者になることは決めていた」と世界偉人伝を読んでいるかのような清涼感のある女性だ。



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彼女と久しぶりにブランチをしたお店は「ABC Kitchen」。食の専門家である現ルームメイトが教えてくれた。NYを代表するスター・シェフのひとり、Jean Georges(ジャン・ジョルジュ)が、NYで随一かわいいインテリアショップabc carpet & homeと一緒に手掛けた、オーガニック&NYローカルを掲げたお店。プチオーガニック派のわたしでも、あまりにストイックすぎるとしょんぼりしてしまうのだが、ここは本当に美味しかった。ブランチ定番エッグベネディクト。さすがジャン・ジョルジュ!おいしくてフレッシュで地元に根付いていてクリエイティブ、とても洗練されている都会派レストラン。またインテリアショップ内にあるということもあって、カトラリーからお皿、ライトからテーブルまで、素敵な場所がたくさんある日本に甘やかされた日本人でも「かわいい!」と思える場所!日本でも無印やunicoなどのインテリアショップ、はたまたブルガリやグッチというハイブランドがレストランやカフェを手掛ける流れは数年前からのブームのようですが、ブランドの冠を用いて業種のジャンル越えをしていくのは世界的な流れのようです。ダウンタウンではここ最近アパレルブティックの中にコーヒースタンドがある、というスタイルが増えたように思います。

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NYで何店舗か展開しているジャン・ジョルジュですがシェフ本人が居るヘッド・レストランJean Georgesはコロンバスサークル近くにあり、一度ランチに挑戦してみました。繊細なプレゼンテーションはまさに食の芸術で、とても贅沢!小さいものをちょこちょこ、が楽しいよね〜。わたしは日本でフレンチレストランでバイトをさせていただいたことがあるのですが、働きながらも毎日美しい空間で美しい料理を視界にいれることができるのはとても豊かな時間で全身の細胞がひょっこひょっこ喜こんでいました。インテリアも南仏アンティークで調えられ、おそろしく可愛いかった。それを観たお客さんが「わあ!」と喜ぶ顔を見るも嬉しかった。わたしの手柄でもないのに「でしょー!」顔だ。うーん、美しいレストランってどうしようもなく魅力的だ!世界中の美しく美味しいレストランを巡るのが夢、人生の予定のひとつです!
by akiha_10 | 2012-10-19 07:53 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 127

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この時期になってくると「ハローウィンでなにを着るか」という話題があつい。去年もアメリカ人のハローウィンの力の入れようを可笑しく斬新に思ったがまたこの季節!お店にとどまらず一般家庭のデコレーションもハローウィンバージョンになる。↑一般家庭のデコレーション。

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うーん。わたしの実家の周辺はテレビで取材されるほどクリスマスデコレーションで有名な住宅街らしく、毎年母が嬉しそうに「今年もツアーいきますか!(←近所をただ車でぐるぐるするツアー。「ここが特にすごいんよ」と我が物顔で案内してくれる。)」と連れて行ってくれ、そのプロフェッショナルな美しさや可愛さに確かに興奮するのだが、ハローウィンは、、、ふつうにこわくない?凝れば凝るほど、こわくない?




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たとえばサンタの置きものや
妖精、トナカイがクリスマス
シーズンに控えて家の納戸で
ひょっこりとスタンバイしていたら
かわいらしいけど、
←これとかどうよ?
寒くなったから、と毛布を取りに行って
これがおったらこわいやろ。



クリスマスやヴァレンタイン商戦と同じくつまりは経済復興のためのお祭り騒ぎだが、年々街がハローウィン化していくのが速くなっているらしく(日本のクリスマスもそうですよね)それにまんまと煽られて、なんとなくカボチャとか買ってみたりするわたし…。







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NYに住んで約1年、多くの人がパーティー好きだということはよくよく実感していることだが「自分の誕生日を自分で企画する」ヒロイン体質の友達がここにも!おそろしいヴァイタリティとパワーでNYをエンジョイしているミキちゃんはアメリカンスクールバスを貸し切って誕生日を主催。もっともミキちゃんは幼少期をアメリカで過ごしているので、培われたアメリカン魂とでもいいましょうか、やっぱり純ジャパン育ちとは違うアメリカ仕込みなノリを持っている。誰もがパーティーを楽しみにしているNYでは、表向きは自分を祝うためといっておきながら、周りを楽しませるために開いてくれているんだね。スクールバスでマンハッタンを駆け巡りながら中で飲んだり騒いだりでクレイジーナイト。ミキちゃんありがとう!


アメリカで実感として思うことは、人を喜ばせることや、社会貢献、奉仕の精神について驚くほど多くの若者が普通に、日常的に使命感を持っていること。資本主義競争大国でありながら弱者に優しい(優し過ぎるのでは、と問題になっているようだが)。「与えて、与えられる」という宗教観も大きく関与していると思う。そのわりにどうして日々の雑務においては大抵疎かで、時間も適当で、日常的に少しずつ喜ばせることとは反対なことをしている気もするというこの矛盾が、どうもわたしを飽きさせない。不思議な国だ、アメリカよ。そして大好きなNYに今日も感謝!
by akiha_10 | 2012-10-18 07:05 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 126

前述のオペラ「浜辺のアインシュタイン」にまつわるサイドストーリーがある。
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「アキハ絶対これ好きだと思うよ」とこのオペラに誘ってくれたのは、最近把握しつつある「ユダヤ人らしさ」の特徴を例に漏れず具えている、理屈と討論をなによりも好む弁護士の大好きな友人なのだが、この偶然の誘いには驚き喜んだ。ロバート・ウィルソンの作品を観る事はわたしのTo do listの上のほうに位置していて、そのきっかけとなったのは真夏のできごと。

ゲイパレードの日、友人に誘われた船上パーティー(ジャーナル116)。近くで盛り上がっていたチャーミングなゲイ集団と意気投合して一緒にわいわいとやっていたら「あなたのこと気に入ったわ!次、行くわよ!」とハンサムボーイたちがアフターパーティーに誘ってくれた。ハッピーでピースフルな彼らの誘いに悪い気はせず一杯だけ参加させてもらうことにしてみた。

次のバーに行く前に一人が荷物をピックアップするからと言って、皆でチェルシーのオフィスらしきところに寄った。美しい民族衣装や織物、陶器、アフリカ大陸もしくはアジア方面のどこかから収集されてるらしき数々のコレクションが目に飛び込んだ。大地のにおいさえ漂ってきそうな、そのほっくりとした土っぽいモノたちがマンハッタンの天井の高い、ひやりと洗練された無機質打ちっぱなしのオフィスに無造作に陳列され、その景色はあまりに不釣り合いで取合せに斬新さすら覚えた。「なに、ここ美術館みたいだね」と聞くと、そこはなんとロバート・ウィルソンのオフィスだったのだ!彼はロバート・ウィルソンの秘書で、知らぬ間にわたしはロバートのNYオフィスにお邪魔していたのである!そこからロバート・ウィルソンがオペラを創っている演出家であること、フィリップ・グラスとの共同創作の歴史を知ることになった。具体的作品の話にまで及ばなかったが(まさにアインシュタインツアー中だとは知らず)そうして話を聞いているうちに、「NYで名前を見た時には観てみるね」とその時わたしの中で興味がひとつ加わったのである。


その後移動したバーで、同じゲイ仲間のうちのもう一人と特に意気投合して、アムステルダムで過ごす彼の夏の休暇が終わったら飲みに行こう!と約束をした。わたしが目下ダウンタウンウエストを開拓中だというのを聞いて「うちの近所だから案内するよ!」と子どものようなスマイルで答えていた。NYでは「What do you do?(「なにをしているか」一般的に仕事を指すことが多い)」と尋ねると実際今生計を立てている「職業」よりも自分の情熱を注いでいる、自分のアイデンティティだと思うものを答える人も多い。だからここでは一日に何人ものミュージシャンと役者とフォトグラファーに会うのだ。彼はその時は画家(実際とても素敵な作品を描いてビジネスもしている)と答えていたのだが、同時に彼はまさに「浜辺のアインシュタイン」の舞台監督(スタッフや演者の調整・指揮・進行管理をする責任者)をやっていたことが判明した。


それは先週末に「ゲイバーに踊りに行こうよ」という彼の誘いで行ったグリニッジ・ヴィレッジのオールドスクールのゲイバーで話していて明らかになった。くだんの彼の仲間がロバートの秘書だとは知っていたが彼も関わっていたとは知らず、わたしが作品を観ていたことにまず驚き、興奮気味に感想を聴いてきた。まずは正直に「疲れたよ」と言ったら「I know it!!!」とその言葉を待っていたかのようにキラキラと笑いながらハグをしてきた。作品に直接携わっている人の話を聴けてとても嬉しかった。「あの作品はbeautiful peopleとbeautiful mindとbeautiful energyによって創られるのっ!」とやたらbeautifulを連呼する無邪気な彼が本当に魅力的で、最前線のアートカルチャーシーンはある一面でゲイのシャープな感性によって発展してきた事実はこの輝く瞳を見れば納得。彼は感性豊かで優しくて知的でさわやか、仮装大賞のスコアボードが「きゅんきゅんポイントスコア表」だとしたらほんの20分くらいで、彼のちょっとした仕草や表情、心遣いでいっきに満点に駆け上がって欽ちゃんに飛びつくところだ。はっ、危うく惚れてしまいそうになるじゃないか!「なんでゲイなの?」という口惜しさはこれかー!とこの時痛感した。


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さて、ゲイバー。女性も問題なく入れるとはいえ、週末の200人ほどのゲイの集いの中で片手ほどの女性しかおらず、「女」であることによって見事なまでに存在をスルーされるという、NYのナイトライフにして1ミクロの色っぽい駆け引きも危うさも「Hi!」すらない透明人間状態が逆に新鮮。そしてとっても楽チンだということがわかった。そもそも市場にあがってないので、まったくの素顔でいられる、誰の目も気にせずただきゃっきゃと阿呆な笑いに全力投球な同性と一緒のがごとく騒げるのだ!これは新発見の楽しさかもしれない!

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さらに面白い出来事も!
バーで軽く飲んだあと予定通りダンスフロアで踊りたい、と彼。ハンサムボーイのこのキラキラテンションに追いつくには「ちょい酔い」必須だと察したわたしは短時間・少量でいい感じになれるドライ・マティーニの投入を決する。カウンターで入手しオリーブをくわえてダウスフロアに戻る頃には彼がいつのまにか若い男性をナンパしていて早速紹介してくれた。すこし談笑した後、ターゲットの彼が立ち去る後ろ姿をねっとりとした視線で見送りながら「彼キュートね」「でも彼まだ22歳なのよ(友人は30代後半)」「あらやだ、まだベイビーじゃない」とまるでガールズトーク(って言葉もう古い?)。キャリー・ブラッドショー(サラ・ジェシカ・パーカー演じるNYを舞台にしたドラマ「SEX AND THE CITY」の主人公)よろしく、なんてこった!なんて海外ドラマナイズな会話!ぜんぶマティーニのせいにしちゃえ!とミラーボールに仕込まれた第三の目がわたしを見てくすくすと笑っていた。




そうしているうちにダンスフロアで「オーマイガーオーマイガー」とちょっとしたざわつきが。次々と一階のバーに移動するゲイたちを見て、彼と「なんだろう?」と便乗して登ってみた。するとなんとサラ・ジェシカ・パーカーご本人がご来店!そのバーのあるダウンタウンウエストに住んでいるというのは聞いた事があったけど、なんてこった!華奢な身体にラフな装いという出立ちで友達と思しきゲイの方々と談笑。その遠巻きでわたしたち。NYでは目撃する機会も多いのだろうが、彼は15年も住んではじめての遭遇だと嬉しそうに耳打ち。NYアイコンの一人であり、ゲイのバイブルともいわれる「SEX AND THE CITY」のクイーンを目の前に皆、女性よりも女性らしくそわそわしていた。ただ「イケてる」NYゲイのプライドなのか、誰しもがスマートフォンに手を伸ばしてパパラッチを目論むが互いに牽制しあって「サラ?so what?」とクールを装うという空気を察知。ここでこそ観光客のずうずうしさを発揮すべきわたしはというと、ただでさえ「女」という特別許容枠で滞在している上、空気をぶっちぎってひとりシャッターを切るなんて勇気は到底湧いてこなかった。「あんた私たちのサラ様になによ、女のくせに!」といきなり低い声で野次られてもこわいよぅ。だけども、思い出していたそのタイミングでお目にかかれたという流れがビューティフルでファンタスティックでしょー(ゲイ仕込みの表現?)?

余談ですがサラの旦那さんのマシュー氏には二回ほど道端ですれ違ったことあり。(今ブロードウェイに立っているから?)これで夫婦コンプリート!?



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うふふ。
最近は繋がり方が冴えている。
日々アルカイックスマイルを心がけていると
自然とわくわくしてきて、
そうしているうちに
わくわくする事が本当に起きてしまう。
スピリチュアル帯びすぎて
嘘っぽくなるのは本意ではないのですが
なんか、そういうのってどうやらあるっぽいよ。
いや、ある。

それから最近仏教の本で読んだ
「慈愛 慈悲 称讃(3つは外に対して)
無頓着(自分の欲に対して)」という言葉が好き。
いつか終始そんな柔らかい気持に包まれたい。
「わたしがわたしが!」のこの街に身を置く今
「無頓着」は蜃気楼にしか見えないが。



なにはともあれ
わたししあわせだよ、がんばるよ。
ありがとうございます!
でわまたね。
by akiha_10 | 2012-10-13 06:54 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 125

先月BAM(Brooklyn Academy of Musicライヴやオペラが随時行われている)で観たオペラ「Einstein on the Beach(浜辺のアインシュタイン)」が焼きついて忘れられない。

すごい!すごい!すばらしく問題作だった。
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オペラといっても、METで行われるような従来のオペラではなく演出家ロバート・ウィルソンが創るまったく新しいタイプのオペラ。なんと初演は1976年。時代はありとあらゆる変化を遂げているのに未だ新しいというか、先端すぎる。ストーリーらしいストーリーはなく彼いわく「アインシュタインの一生ではなく、彼を詩的に解釈する試み」。時間の経過、光の速度などを主題に象徴的シーンを用いて「アインシュタイの世界」を抽象的に表現していく。



「ミニマルミュージック」と呼ばれるフィリップグラスの音楽が相当やばい、脳がじりじり苛められる。天才的。コーラス隊が「ドミソドミソドミソ…」としばらく唄うと「ドミソシドミソシドミソシ…」といつしか拍子が変わり音が加算され響きが不穏になる。そうかと思えばまた一音加わり不協から脱出する、それらのコーラスのラインは指数関数のように増えて行き、こんなに音楽が数学に聴こえた試しはない!

彼はインド音楽、リズムを徹底的に研究しているようで(とりわけ強い関心を持ったチベット、今でも支援はライフワークのようだ)宗教的というか、インドのお経、マントラのようにも聴こえる。ほとんど展開しない禁欲的な音楽が4時間半休憩なしで続くのだ。もう、はっきり言って、この日ほど自分が凡人だと確信した瞬間はない、正直に言おう、だんだんイライラとさえしてくるのだ。脳みそのシステムに音符菌が侵入してひろがり、正常に組み合わさっていたピースが溶かされ剥ぎ落とされハラハラと胃の底に落ちてくるかんじ。そして今も頭の中にメロディが残っている、ああ、洗脳とはこういう感じなのだろうか。

1シーンもやけに長い、音楽同様、ダンスも観るほうが気が狂いそうになるほど同じことを繰り返す。演者も体力、精神的にコントロールを強いられるだろうということは想像にかたい。ルシンダ・チャイルズの振り付け(ダイアゴナル(対角線)ダンス)は音楽のフィリップ同様、おそろしくミニマルで禁欲的。ロボットダンスの1振りのような手を傾け首を傾け、一歩下がってはまた上がる、というような地味でまったく同じ動作を40分くらい繰り返す。ちなみに音楽もダンスも、その繰り返す単調さで観客を一種の催眠状態に導くことを狙ったらしい。ダンスミュージックなどにおけるトランス状態と同じ効果なのだろう。舞台装置もまた演者の動線に基づき計算された線や円が多用され幾何学的なイメージを残す。4幕あるうち、規則的にはさまるフィールドダンスというシーン(ステージいっぱいを使って唯一、のびのびとバレエダンスをする)になる度、観客のぎゅっと詰まった集中がいっきに開放され皆が大きく深呼吸をするような会場の空気をしかと感じた。(実際このシーンで各々お手洗いに行く人が多かった)。わたしは脳裏で「やさしいシーン」と名付け、いつしか心待ちにしていた。


このオペラは「待つ」ことも醍醐味なのだ。次第に展開を「待つ」からただ「居る」ことへの挑戦になってくる。自分に問いかけるのだ。ステージ、音楽、ダンスのアヴァンギャルドの集大成と言えるこの難解な作品を目の前に、「おや、これはどういうことだ?」と世界偉人漫画でくらいしか知らないアインシュタインにまつわる僅かな情報を総集結させてシナプス繋げてシーンの意味を解読しようと試みるのだ。そうして考えぬいてもまだ半分も終わらないので「終演後にどこのラーメン行こうかな」なんて計画できるほどにまで余裕が(←集中してないじゃん。)!

ロバートがトレーラーで「理解する必要はない、迷えばいいのだ」と言っているので多分これでいいのだと思う、いや、むしろ考えているうちは超凡人で「Don't think,Feel」のブルース流が正しかったのかもしれない。まあ、なんにしたっていい。普段わたしたちが3%しか使っていないと言われる脳神経も、よくわからないものが脳に入って来た「エラー」にもう0.5%くらいは飛び起きたのではないか。ディヴィッド・リンチの映画の観後感のようなヒリヒリ感は未だ消えず、4時間半の戦いの末、大変な疲労感と共に「もう二度といいや」と思った修行オペラが今「また観たい」になるこの中毒性は一体なんだろう!ブラボー!


by akiha_10 | 2012-10-12 05:10 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 124

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先輩から教えてもらったDashwood Booksのレセプションにおじゃましてきた。

NYタイムズなどにイラストを描いているイラストレーターJason Polanのイラスト作品集A LOT OF PEOPLEの発売記念イベント。


作品のほとんどは地下鉄や道で見た人をさささっと描いているもの。数ページ、ふらっと歩いていて見かける著名人のパパラッチイラストがはさまっている。一筆書きのような芸術的なまでに抽象的なものもあり、いい意味でへんてこでゆるい。しかし一目で彼が描いたとわかるアイデンティティがある。イラストの横には「傘をさした女 地下鉄6番線プリンスST」など走り書きがしてあり、イラスト集というより彼の行動日記のようだ。たぶん6番沿線に住んでるな。いつもペンとノートを持ち歩いて癖のように描いているのだろうと推測させる。日常の一コマを書き留めてピースが連なるとNYのニオイを感じさせるに充分。この街を離れる時思い出すのはロックフェラーセンターから見た夜景でなく、何気ない日常のNYなんだろうなぁ。日々鮮やかにおもしろい。歩行者の表情や早口、開口一番「awesome!」、くたびれた、または気合いをいれた、極端にふれるファッション、街のグラデーション、すぐに「I like it」と褒めあうところ。


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a0028990_6384516.jpgレセプションには本人がいらっしゃって当日限定似顔絵を描いて頂けるということで、描いてもらっちゃった!「ちゃんと丁寧に描いてもらってる!」とスタッフの方もお墨付き、時間をかけて描いていただけました。わーい。似てるかなぁ?


a0028990_6391570.jpgYOKOさん、
描き得ている。





YAYOIさんも。
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抽象的にキャラクターとして際立つことができる、ということはそれだけ特徴があるということですね。もし似顔絵を10秒くらいで描いて頂いたら、え。となりそうですが、デフォルメ描写はちょっと羨ましかったり。





ごはん。先輩に「きっとYOUR TASTE(あなたごのみ)」と教えてもらったウエストヴィレッジのMarcket Tableがとてもよかった。ガラス張りの開放的なワインバーで料理もおいしい。どういうわけか「かぼちゃポタージュ」がたこやきの味。とてもダウンタウンらしい空間です。
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ミッドタウンは大手チェーンレストランや大規模なものが多く、アップタウンになるとクラシックで老舗だったりという、ひとりで本を読みたくなるようなしぶめな場所が多い。ダウンタウンと同じく好きなブルックリンにはいかにも文化系のいい雰囲気のカフェやバーがたくさんあるが、ダウンタウンは、よりこなれている気配がある。ブルックリンは学生や、自称から超プロまでアーティストやクリエイティヴな人がより多く、ダウンタウンには出版社や、メジャーなファッション系、金融系や堅めなビジネスマンの中でもアート愛好家、といった大人感と安定感が漂っているように感じる。

わたしの住むダウンタウンイースト周辺はかなりパトロールしたので、ダウンタウンウエストをディスカバーするのが最近楽しい!
by akiha_10 | 2012-10-11 06:47 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 123

ヤンキースタジアムに行ってまいりました!すっごく綺麗、椅子もふかふか!
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時期を同じくしてNYに滞在している者としては(なんかずうずうしい響きがあるねぇ)、一目イチローさまを拝んでおきたいな、と思っていたところチャンスがあって行ってまいりました!ほとんど野球は詳しくありませんが、「レフトを取っておくように」との友人のアドバイスに従って席を確保していたところ、見事20m先くらいにイチローさん!レフト守備のイチローさん!表情も見える、声も届く距離に!やっぱり、なんだか興奮しました。そしてなんといってもヤンキース地区優勝!
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意外だったのが、アメリカでは楽器による応援などがないためか、落ち着いた雰囲気です。もちろん盛り上がるのですが、終始がやがやしているというより、しっかりスポーツを観戦、いや鑑賞するといった雰囲気です。もちろんファンは熱いのですが日本と比べると意外にも上品な感じがします。

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間近に、イチローさん。






東京から来た友人がスタジアムに財布を落としてしまい、地下鉄に乗る前に気付く。人が退出して静まり返ったスタジアムに再度特別に入れてもらって座っていたエリアを探したら、なんと見つかるという奇跡!ちなみに前日はこの渡したばかりの野球のチケットをブルックリンのライヴハウスに置き忘れるという事件も。二夜連続落とす→見つかるを繰り返す。大概うっかり者のわたしがしっかりさんに思えてきたよ。




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日を置かずトライしたJay-Zさん。知人がチケットがあるというので誘ってくださったのですが「あまりヒップホップとか聴かないしどうかな〜」と迷っていたら「なにを迷っているんだ、行くしかないでしょ!」とアメリカ人。ブルックリンにあるアリーナで開催。こんなに広いところで観るライヴは初めてかも!ステージングはかっこよかったです。

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Jay-Zファンによるお決まりらしいコール&レスポンスが完成されていて圧巻だった。みんなヒップホッパー。数曲知っていたけど、なぜノースリーブのダウンを腕を出して着ているのかのほうが気になってしょうがない。寒いのかな、暑いのかな。わたしもウールのノースリーブが好きだから人のこと言えないね。NY帰りのうりゅうさんが成田空港にラジカセを抱えて「Yo!」と現れるのではと囁かれていたがそれはなさそうだ。今のところ感化される様子はない。




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アメリカでは、こういった場所での写真撮影などの制限がなく、注意のアナウンスもないほどです。みなさん始終バシバシ撮りまくっています。




今週はNY二大スターにお目にかかれて光栄でした!
by akiha_10 | 2012-10-05 08:53 | NY Journal