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ニューヨークジャーナル 116

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ゲイパレード夜の恒例と言われている船上のハウスミュージックのクラブイベントにも潜入!
パレードの興奮と熱気冷めやらぬ中、
夕暮れからハドソン川をクルーズ、潮風にぼうぼうと髪をなびかせながら、みな熱く踊っておりました。
マンハッタンを眺めながら爆音船は川を数時間遊覧し、最高潮に盛り上がる頃には花火が!

夏場のNYでは独立記念日や、先週あったセントラルパークでのNYフィルのオーケストラコンサートの後など日本の夏と同様、花火が打上げられる機会が多くあって短い夏をニューヨーカーは楽しんでいます。
NYでは八月後半から「残暑」と言うらしく、最近地下鉄で
「もうすぐ夏がおわっちゃうね…」と哀しそうに呟く声が聞こえてふぇっ!と二度見してしまいました。
暑さが好きとは言えませんが、太陽と氷がグラスにころがる音が好き、
9時前まで明るくイベント盛りだくさんのNYは一日中陽気でいさせてくれるのです。
秋の乾いた知的な空気もよいけど、夏の開放感はNYの勢いにあっていると思う。


a0028990_14422835.jpgゲイカルチャーの発祥であり中心と言われているグリニッジ・ヴィレッジ。今は北上してチェルシーやヘルズ・キッチンへとそのエリアを拡大しています。周辺を歩いていると、人通りの多い道に沿って建つ建物の窓を全開にして、わざわざ公然でここぞとばかりにキスや抱擁をひけらかすカップルもたくさん!Christopher Streetにはパレードのキッカケともなった「ストーンウォールの反乱」(1969年、同性愛者がはじめて警官に対して暴動を起こした事件)の舞台となったゲイバーもある。警官からの厳しい取り締まりや差別との戦いを続け少しずつ自由の権利を勝ち取り、今や警官はパレードが滞りなく進行するのを見守るという協力体制。むしろこの日ばかりは警官服を着た強そうな男達が談笑してるのを見て「おやおや?」とすら感じてしまうわたし。公然でのいちゃつき(パフォーマンス)は、喜びや個人的趣味を越えた一種の権利運動や表明といったもっと強いもののようにも思えてくる。
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そんなグリニッジ・ヴィレッジには
GAY STREETと名付けられた道があり、
NYではめずらしくカーブした道で個人的にすきです。
なんとなくヨーロッパを思わせる。


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マイケルやカミールと暮らした世界各国の複数人と住むスパニッシュアパートメントは撤退して近所にお引越をしたわたしですが、立ち退く際には次のルームメイトを見つけることが決まりになっていました。

そこで、今の住人の男女のバランスを考えて「女子募集」と女性限定募集で掲示板にポスト。ある時の面接時、扉を開けると目の前にとても綺麗なアジア美女が立っていた。艶のある長い黒髪をなびかせ、陶器のような完璧な肌に、手足がすらりと伸びた長身。


あれ、でもなんだか、ん?

お、おとこ…か、な?

華奢で美しい肌を持った彼女に、すこしだけ男性を思わせるなにかがあった。そして彼女の第一声を聞いてほぼそうだと判断した。階段を登るあいだ現在の住まいや職業などを聞いて雑談をするのがそれまでの面接で身についたフォーマットであったが、この時ばかりは「ところで性は…」という質問をどのタイミングでしようかにゃぁ、と頭でタイミングを見計らっていた。

聞くのも野暮だと思いなおし自分からは聞くことはしなかったが、部屋の説明が終わった頃に「Technically I am guy though..(厳密に言えばわたしは男なんだけど…)」と話し出した。彼女は韓国からファッションを勉強しに来ているのだが、その美しさはモデルとして仕事をして生かしているらしい。
そこから話は弾んでコスメなどの話にまで及んだのだが、彼女の美意識には感嘆させられるばかり。
彼女はこれまでもこれからも、NYで女として生きていくらしい。

同性愛者の中でも、NYでよくお見かけする心も身体も男で筋肉隆々な方たちはホモセクシュアルで、面接でお会いした彼女のような、見た目と中身とが違うというトランスジェンダーはまた違う定義を持ち、またトランスジェンダーの中でも実際に転換手術をしているかどうか、などと細分化されているようです。
最近身のまわりで起きた、「性」にまつわる、なかなかNY的な出来事。

この日はどこのゲイバーも大賑わい!
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by akiha_10 | 2012-07-25 15:25 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 115

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先月末のお話になりますが、NY恒例のゲイ・プライド・パレードが開催されました!
ゲイフレンドリーのシンボルでもあるレインボーの旗でダウンタウンが七色に染まった一日。
50万人を超える参加者が全世界各地から集まって盛大に祝っていました。
ニューヨーク州の知事も参加していたようです。
個人的に気に入っているGAY OK(Aok<全然おっけー!>のもじり?)のTシャツ…。


NYで一番盛り上がると言われているこのイベント、
街をあげて愛と自由を祝う場所に身を置いていると、改めてNYって最高だなぁ、と思う。
いつもスマイリーでピースフル、おしゃれで優しく感性豊かな同性愛者たちは
NYのアートシーン、風土、文化を築くひとつの中心になっているといっても過言ではないでしょう。
女友達から「ライバルは男だった」という話もチラホラ聞くNYでは
その人口の多さもかなりと想像できるのですが
ニューヨークにもともとある自由で寛容でリベラルな発想という風土にくわえ、
去年同性同士の結婚が合法化されたこともあり、NYは彼らにとって開かれた心地よい場所なのでしょう。


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どこからこんなにも湧き出たか!というほど、この日は美意識の高いゲイたちで溢れておりました。惜しげもなく肉体美を披露しながら街を歩くゲイ集団を発見するなり、ゲイバーから「ハッローウ♡」とうれしそ〜うに手を振るゲイたち。彼らの間だけで共有できている男女間では決して得られない「なにか」を目前として、傍観者としてその愛しさと神秘に触れながらも、どういうわけか、自分の「ただの女」という凡庸さにわたしは透明人間になったかのような気にすらなる。

ファービュラスな人々!
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同性愛者でなくとも、とりあえず?派手な恰好をしてこの日を祝い盛り上げる人たち。
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公共の路上でギリギリに挑戦しているのだが、むしろアウトではないかと思う
刺激の強いコスチュームでパフォーマンスを繰り広げる方々もいて関心しきり。


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もはや、なんがしたいかよくわからん人たち。


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なぞ。
しかもでかい。
彼(彼女?)の側を歩く歩行者はやむをえずカニ歩き。



知り合いのゲイは「ほんっとうに美しい日よ!」と歓びのあまり腰をふっていました。
この自由さと開放感は、NYそのもの!





ちなみに弁護士の友人から聞いてなるほどなぁ、と思ったのは
アメリカのロースクースには結構の割合でゲイがいるんだとか。
それは将来自らの手で法律にメスをいれ、
自らの手でよりよいゲイの市民権を得ることを野望としているらしい。
その根源的でハングリーな情熱に胸が熱くなった。
ちなみにそんなストレートの彼は「明日から新しく配属されるパートナーがゲイなんだが、ふたりっきりの部屋だからなんだかそわそわするなぁ」とぼやいておりました。
by akiha_10 | 2012-07-24 05:57 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 114

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カンクン、キューバの旅からNYに帰ってきて一息!旅の記録は追々。
NYに着くなり、なにやら面白そうなものは何ひとつ逃すまいと貧乏性のスイッチオン、
妙な焦燥感がすこし心地よく感じるのは都会ホリックだからでしょうか。

先月頭にNYに参上した母ケミィが、NYで人々を興奮させる正体は街中を占拠するイエローキャブのあの「黄色」やないやろうか?とぬいぐるみ顔のケミィにしては鋭い分析を。
色の心理効果というやつですね。マクドナルドのヴィヴィッドな赤、黄色などの色の組み合わせは主に子どもたちを「楽しい」という興奮状態にさせ来店の誘導に効果的である、などと聞いたことがありますが
(そういえばアンパンマンも似た配色ですね!)そうか、この「黄色」がハイにさせるんかもねぇ。試しにNYのすべてのキャブを地味めな茶色になんてしてみたら、NY全体にどのような効果が生まれるのだろう、という興味が湧いてくる。


「街中でもインターネットの世界でも、すべての看板や広告は(一瞬まったく広告とは思わないものまで)人が最終的にはお金を落とすように仕掛けられている。商業的な時代や街で生きる以上、私たちはいつも何かに操作されていて(しかも最後まで操作されているとは気付かないことも)トラップだらけの場所に生きていると思う悲しいよね。自分の意志と思って動いていることのほとんどが、なにかしらによって誘発されている。」とNYで出会った最も頭脳派のキレものと言えようアメリカ人の友達が言っていたのが印象的、
そんな彼もネット上でまさにその仕掛けのシステムをつくっている張本人。
30代前半という若さでどこでも仕事ができ、
いつ何時でも旅をすることが可能なノマディック自由人間なのだが、
人の心理を読んで仕掛けた誘導が見事機能して、人(クリック)が群がる様やお金の流れを見ていると、
わたしとは空の高度が遥かに違う高い目線で物事を鳥瞰しているのかなぁなどと想像する。
予想した通りに人やモノが動くという仕事の手応えと共に、
おそらくその単純さや、大衆心理の恐ろしさみたいなものを日々目の当たりにして
きっとわたしが知らない景色を見ているんだろうなぁ、
彼から発せられる言葉たちには天才ならではの上から目線の空気感よりも、若干の悲しさが漂う。
お金も時間も自由で好奇心も旺盛、やろうと思えばなんだってできる彼が何を考えているのか話を聴くのは興味深く、視点がいつも面白い。
今はとりあえず、「明日からトルコかな」くらいの思いつきで世界各地をまわっているようだ。
わたしたちの本当の根源的な欲求ってなんだろう、
しかし果たして、生理的欲求以外の欲望(ああなりたい、とかあれ欲しいとか)は
溢れる情報やモノ、比較対象といった外的要因なしに生まれ得るのだろうか。
砂漠や深海で感じた、なにも無いのにすべて有るという充足感を思い出すたびに
わたしはモダンタイムスのような資本主義の欲望の滑車に自ら飛び込んで、ぐるぐるしているような気がしてくる。それでもわたしは都会が好きなのはまた何故だろう。
彼が話していて賛同した言葉。
If you are depressed you are living in the past,
if you are anxious you are living in the future,
if you are at peace, you are living in the moment!
(もしあなたが落ち込んでいるなら、あなたは過去を生きている
あなたが不安を感じているならば、あなたは未来を生きている
もしあなたが平穏を感じているならば、あなたは現在という瞬間を生きている)
程よい向上心はいつも携えながらも、
けれどもそれによって過去や未来に重きを置きすぎるよりは、そういったものは裏ポケットにそっとしのばせ
たまにチラっと見るくらいにして、「じゃあ今なにやろう。これでいいのだ」とにんまり、
毎日が本番なのだ。




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六月からイベント満載な夏のNYを駆け巡っています!夜の9時まで陽が落ちぬいま、夏のNYはあつい!
たくさんの屋外イベント、ライヴが行われているのですが、印象的だったのはスザンヌ・ヴェガを聴きに行ったRIVER TO RIVER FESTIVAL。このフェスティバルでは三週間ほど毎日時間刻みで朝から晩までフリーイベント(音楽、アート、ダンス、芝居、、、)が行われていました。マルチメディアオペラという映像を多用した作品を観に行ったり、公園のライヴに行ってみたり。


思い思いにピクニックセットを持って芝生に転がって鑑賞。サンセットに照らされるステージを目の前に音楽を聴くリラックス感は格別なものでした。その場全体が、美しかった!市ぐるみで文化芸術を支援して、誰でも平等に楽しめるようにと無料で開かれた場を積極的に創っているNYって本当に粋としか言いようがない!



ケミィとNYロブスターを食べにウエストヴィレッジのPearl Oysterbarへ!おいしい。
ケミィ滞在中に観劇した米倉涼子さん出演のブロードウェイミュージカル、シカゴもとても素敵でした。
本当に努力されたんだろうなぁ、と勇気をもらえます。
舞台背景の20年代シカゴも振り付けののBob Fosseも、音楽のKander&Ebbも大好きなので
シカゴのナンバーは全曲ピアノで弾いて唄えたりして。
ロキシーの、色気とスキャンダルを武器にして、なにがなんでも金と男と名声を!という
賞賛に値するあっぱれの強欲さ(NYに来て肌で感じたアメリカンドリームへの憧れや、お金や名声や成功への欲求をてらいもなく直球に表現する感じ)はアメリカ人独自のものなのか、
アメリカの大都市で育つ中で培われる独特なもののような気もして(そういった気概は今やコリアンやチャイニーズにも感じるかもしれない)とても美しくチャーミングな米倉さんは、
わたしが今まで観てきたロキシーの中では最も上品な、
「しおらしさに」もっとスポットの当たった、また違ったロキシーを魅せてくれました。
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by akiha_10 | 2012-07-19 09:26 | NY Journal