<   2011年 11月 ( 14 )   > この月の画像一覧

ニューヨークジャーナル 87

オールバニの公園。
ただただ大きく、静かで、美しい。
a0028990_22264.jpg

これまで、暴れん坊ネコ団や吸血トコジラミ団など、さまざまな生き物たちと同居してきましたが
レトリバーのニーヴォは賢くてめんこく、やっとまともに信頼関係を築けそうな方と出会うことができて、
さわやかにキャハハと公園を共に走っちゃう。

あまりによい子なので、バイリンガル犬にしてしまえばいいじゃない、と
お手!お手!と勝手に教育。英語ではPaw!
そう考えるとお手、ってなんだか主従感の強い響きをしてるような。
御手、だからそうでもないのか。




a0028990_224978.jpg


サンクスギヴィングデー当日は、
友人のお母様が
七面鳥をグリルしてくださり、
グレイビーソースと
クランベリソース、
そしてわたし担当のマッシュポテト。






アキハのマッシュポテトはアメイジングよ!と気をつかって頂き、
アメリカンリアクションを頂戴しましたが、じゃがいもを潰してバターと牛乳、
という誰がつくってもさほど変わらないのが本当のところ、ああただ恐縮。
強いて言うならばお口の中で障害がないよう、
血眼になってしらみつぶしに潰した、くらいでしょうか。えいえいえいっと。
そしてデザートはアップルパイとパンプキンパイ、という教科書通りの感謝祭のディナーを頂きました。
日本でいうところの、年越しそばにおせちにお雑煮、のようなところで、
たいして好きでなくても、これを食べたらああ節目だな、となにやら語り出したくなるうような、
イベントとしての食べ物ですね。とっても美味しかった!




a0028990_241172.jpg
おもいおもいに、
ころころしながら
フットーボール見たり、
撮りためていた
映画を観ながら寝たり、
気がむいたらお酒を飲んだり、
冷蔵庫をのぞいて
なにかぱくついてみたり。
ご近所の誰々が結婚しただの、
出産しただのと
しっぽりと語ってみてはしんみり。
限りなく、日本の正月in実家。


結論としては、どこの家族行事も同じような風景を持っているのだな、と。
NYCに戻る時には母に食料を包んでもらって頂戴して帰るのも、見事に同じ風景。


バスでマンハッタンに戻って来たのですが、
マンハッタンはやはり外から眺めてこそ「マンハッタン」だなぁ、と思います。
中に居るとわからないけど、外から眺めたあの景色は何度見ても気持があがり、
ぷよっとなっていた顔が途端に引き締まります。
by akiha_10 | 2011-11-29 02:14 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 86

風船100個に、ワインを3ダースも買い込み、でっかいラザニアを焼き準備、
一体何人来るのかとたずねると、親戚、友人含めて50人くらいは来るとのこと。

a0028990_15244185.jpg

バースデーボーイが到着するやいなや、映画でおなじみ「サプラーイズ!」を経験し、
ケーキにロウソクと思いきや、ほぼ花火がぶっささっておりまして(はげしい)、
アメリカのビッグファミリーのホームパーティーを体験しました。
友達のノラとアリソン。

a0028990_15252530.jpg
風船を浮かばせたリビングは終盤
ほぼダンスフロアと化していたのですが、
息子のダンスに負けじとばかりに
お父様もがんがんビートにのっていらっしゃる親子がいて、
踊ることの歴史が根付いているなぁ、
とあらためて思ったのでした。
ジャズコーラスの発表会で父が踊っていた
「スイング」らしきソーラン節とは、
やはり違うなと。





そういえば、たまたまテレビでやっていた映画「Back to the Future」を久しぶりに観たのですが
あれは1985年から1955年に戻るという設定だったんですね。
1955年って。
もちろんその通りではないだろうし、かなりの脚色があるにしても、
その1955年の描写があまりにもモダンで
(1985年との対比で、ふるーいださーい!を表現する狙いであるにも関わらずなお)、
男も女もお洒落をしてバーで踊って、あいつが好きとか嫌いとか、すでに現代に近いアメリカ。
「もはや戦後ではない」にしろ当時戦後10年の日本を想像してみては、この違いたるや、と愕然としました。
そして、この半世紀の追いつき方、そのスピード、欧米化というべきか、
日本だけでなく、全世界に拡散した各国の共通項の多さは凄まじくないでしょうか、と
再びしみじみと思ったのでした。

お父様といわず、おじい様の世代からノリノリで踊っていたからね、
身体にビートがはいってるもの、環境と歴史が違うもの、そりゃソーラン節とは違うわよ。




a0028990_1526426.jpg



翌朝みんなで食べに行った、
地元の、友達の言葉のニュアンスを訳すならば
「残念な」「リアルな」アメリカンダイナー。



量だけは自信あるから、とその通り
フレンチトーストをたのんだら
三枚の厚切り食パンででてきて(しかも謎の一枚ずつ別皿)
メニューに載っていたカプチーノをオーダーしたら
メニューには書いてあるけど、ない、と言われ(じゃあ書くなよ)
そんなスカした飲物はありませんで、と暗に言われているような気さえし、
もはや他のカフェイン摂取の選択肢なし、
お馴染みの、でっかいマグに薄ーいアメリカンコーヒーをば。
そしておばちゃんはぶっきらぼうに「モア コーヒー?」とやや機械的におかわりコーヒーをたずねに巡回。
嫌いじゃないなぁ、この日々の変哲のないルーティンと、ちょっとした倦怠と安堵。
今のわたし向きではないけれど、良さの片鱗はよくわかる。
よく映画で見るよ、こういうアメリカンダイナー。「パルプ・フィクション」思い出します。

NYCがいかに洗練されているか、そして、いかにNYCがアメリカではないかがよくよく分かる。
by akiha_10 | 2011-11-28 16:04 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 85

サンクスギヴィングで友人のホームタウン、
NYCからアムトラックで二時間半ほど北上した、ニューヨーク州の州都オールバニに滞在しておりました。


a0028990_1121383.jpg


州都なので最高裁判所があったり大きなロースクールがあったりするのですが、
友人が「本当のアメリカ」と念を押して言っていた通りの、田舎のアメリカ、
つまりアメリカの大部分をしめる「アメリカ」を経験させていただき、とても長閑な数日でした。
友人宅はとても美しく、暖炉にゴールデンレトリバー!と、
モデルルームのような「アメリカ」。ふたつ並ぶMINIがとてもかわいい。


東京から来てNYに滞在、他はLAとサンフランシスコに行った事がある、という話をすると
なにやらシティガールの響きだったのか、「田舎ぶりに驚かないでね」と友人が釘をさしたのですが
田舎DNAの田舎育ちなのわたしは、さほどアメリカの田舎に驚くこともなく、
バーで喧嘩っ早いおっちゃんや大声で笑い話すおばちゃんを見ても
小倉(地元)やん、と思い、
ティーンギャングがリカーショップの前でたむろして粋がっているのを見ても
小倉やん、と思い、
友人が肩をすくませて苦笑いをしながら「Welcome to America!」と言ってはいましたが、
結論としては、田舎の風景はどこも似たような表情を持っているのだな、と。



ただ、アメリカの田舎のショッピングモールの嘘みたいな大きさには驚かされるばかりです。
もう、ただただでっかい。すべてがコストコやイケアサイズ。
そうえいばアメリカでIKEAはアイケアと発音されていて、
自己紹介した時に「アキハ」がアイケアと発音が似ていることで
「ファーニチャーね!」と言われて、
なにがなんだか分からないロストイントランスレーションを経験しました。
他にもチョコレートのゴディバはゴダイバと発音されていますよ。


a0028990_1123990.jpg

友人が兄弟の30歳サプライズパーティーを開くということで、そのパーティー準備のお手伝いを。
わたしは風船係。はじめて風船をガスで膨らませた!(風船ガスタンクが家にあるって…)
これまたでっかいパーティー専門店ショップがあり、
紙皿だけで何十種類という色があったり、風船の種類も色も数えきれないほど。
なんといっても、パーティーに対するアメリカ人の意気込みがおもしろすぎる。
わたしにとっては「どうでもいんやない?」(風船の数とか、色とか)というところで
いい大人ががっつり熱くなり、しかし一方でこちらで働く日本のビジネスマンから聞いた話では
仕事に関してはアメリカ人の「どうでもいんやない?」が多過ぎて仕事にならないらしい。
繁忙期なのに、出社してはコーヒー片手にフットボールの話を延々としている、など。
もちろん、人によりますのでステレオタイプの話は難しいところですが、
プライベートの楽しいことには夢中になって、
仕事はリラックス、というのはアメリカ人のひとつの傾向としてあるかもしれませんね。

そういえばイギリスとアメリカとの比較という話で、
イギリスは平均的な人の層の能力が高く、またその層も厚い、
アメリカは平均的な人の層の能力はそこそこで楽しいことと食べることばかり考えているが
(あれ、誰かさん?)
数%のとびぬけた天才や極端にキレる人がいる、という話を聞いたことがあります。
だから両国トップを比較したらアメリカのほうが上だと、
もっとも、話していた人自身がアメリカ人だからなんとも言えませんが。
確かにスティーブ・ジョブスやビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグなどを挙げると
そういう主張もさもありなん、ですね。

a0028990_12181927.jpg



100個の風船を膨らませたよ!!


わーいわーい達成感!
(うしろのリビングにぷかぷかとたくさん浮かんでおります。)
by akiha_10 | 2011-11-28 12:42 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 84

a0028990_032999.jpg





おもしろい建物発見。


鏡にうつってトリックアートのような。













a0028990_0322597.jpg







おもしろい店発見。
たまに行くイーストヴィレッジのワインバーThe Immigrant.
移民のわたしに心地よく、チーズが充実しています。






おもしろい人発見。
こちらで偶然お会いする機会があってお友達になったダンサー上野隆博氏。
単身渡米し2005年アポロシアターのアマチュアナイトのダンス部門で一位に輝いた経歴を持ち、
その後もNYで挑戦を続け、2009年にはマドンナのツアー「MADONNA ~ STICK & SWEET TOUR」
でのダンサーの座を勝ち取り、ヨーロッパ18カ国をまわったそうです。

マドンナツアーのオーディションから本番までの様々な話を、その想いの重さに移入して涙がでそうなほど
夢中になって聴かせていただき、またご本人はとてもおもしろく謙虚なお方です。

はじめてまわったツアーが世界一プロフェショナルなツアー(そしてギャラも世界一らしい)だから、
目指すべきものがはじめに手に入ってしまい
で、次は?って感じがあった。というのは素直な意見だと思った。
夢を見る時間というのは、それだけでキラキラしている。叶えばいっそうすばらしいが。
ひとつ得ることは、ひとつ失うことなのである。


マンドナの「Celebration」日本発売時、日本プロモーションの一貫で彼が
新宿の路上で200人の通行人が突然踊り出す企画の演出、振り付けを行っているのですが、
その様子の動画が面白い。ご本人のサイトのVIDEOにリンクしてあるので、おすすめ。


未来をどしっと見据えていて、そして今を生きている眼差しが印象的。
8年目になるNYで、より色んな角度から日本とNYをとらえていらっしゃる。
NYの先輩としてよろしくおねがいします!





週末までサンクスギヴィングで
NYの多くの友人たちのホームタウンであるNY州の州都、オールバニに行ってきます!
本当のアメリカがそこにある、らしい。楽しみだ!
オールバニーは田舎で、
「ほとんどの親戚や友達にとって、アキハがはじめて生で見るアジア人だから
博物館的扱いになっても大目に見てね」と。わらった。
たしかに、自分が福岡の祖父母の家にアメリカ人の友人を連れて行くことを想像したら、
いわんとしていることは、よくわかる。
そして、確かに祖父母の家には本当の日本がそこにある。
by akiha_10 | 2011-11-23 00:47 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 83

a0028990_17394112.jpg




先週行ったNYSE、
NY証券取引所での皮膚癌のための寄付金集めのパーティー。
友人のひとりが企画に関わっていて、
来てみる?とお誘いを頂いたので行ってみました。
中に入ったのはちょっと興奮。




まず取引所でパーティーというのがびっくり、
DJがクラブ音楽を大音量で流し、
特設バーやタパススペースが設けられ、
世界の金融の要となる場所を
こういうことでオキュパイしてよいのですか!
という驚きでいっぱいでした。


ここ最近はご存知Occupy Wall stで様々な問題が起こっていますが、
歴史的不景気といえど、証券取引マンが連れている美人妻(恋人?)が制服のように
シャネルのチェーンバッグとルブタンをオキュパイしていて、
この外と中の対比はなんだろうなぁ、と単純に、ただ単純に、興味深く観察していた。
(ただ、女性がお洒落をしたり華やかであることに一握りも罪はない、と主張しておこう。
できるパワーと能力があるならば悪びれず輝くべきだと心底思う。
なぜなら彼女達が世界を照らすからです。)



a0028990_1746468.jpg

どうやら取引所でのパーティーはわりと行われているらしく、
寄付関係だとか、◯◯文化支援会、だとか、
どちらかといえばハイソな催しが行われているようです。


なにをするにしろ目的にむかう過程を楽しむ、という姿勢はわたしは賛成です。
「皮膚癌のための寄付と交流会」というと、講演会があって、しっとりした食事会、
といったものを想像しますが、人々はさながらクラブのような楽しみ方をしていて、
「皮膚癌のための勉強会」とうたうより「取引所で踊りましょう」のほうが、
入り口が広く、一般的に開かれた感じがするのは事実なような気がします。
そして実際に後者のほうが人数が集まって、収益金が高いのであれば、
より人の関心を集めたほうが、よりよい目的達成ということになります。
そして、人は「楽しい」に集まりやすい。
実際わたしは興味があって、お話する機会のあった何人かの女性に
「今日ってなんのイベントか知っていますか?」と聞いたところ
半分の方が知りませんでした。それはそれで極端ですが。
おそらくデートの一貫として連れて来られたとみた。


NYではよくチャリティーだとか、募金のためのイベント、要はお金を集めるための会が開かれています。
友達が地震チャリティー食事会に誘ってくれたことがあるのですが、
その企画文句は「ワイン二杯と軽いフードで35ドル、その一部が寄付金になる」といったような内容。
実際行ってみると、普通に女子食事会なんですね。
はじめに少し幹事が地震に言及するものの、ほとんどが飲んで笑ってたのしんで。
もちろん、もっと真剣に知るべきことや学習すべきことがある、という意見もあると思いますが、
誰かにとって興味ゼロだった気持をイチにするのに、
また、支援金を集める、という最終目的がより達成されるには
このやり方もひとつの手としては有効だと思うのです。


病気や天災に関するイベントはどうしてもその内容のデリケートさから、
日本ではクラシックコンサート、だとかホテルでお食事、親睦会、のようになりがちですが(それはそれでよし)、もっとカジュアルなアプローチもあっていいのではないかと思います。
特に若い層に訴えるには、
まずは「あれ、なんか楽しそう!」の入口がもっとあってもそう悪くないのではないか、と思うのですが。
「不謹慎」に敏感ゆえ、なかなか難しいでしょうか。
わたしのお葬式ではぜひとも久しぶりに会った仲間とどんちゃん騒いで笑って楽しんでほしい。本当に本望。
わたしのお墓の前で泣かないでください、だ。


a0028990_17404694.jpg














NYSEに戻りましょう。
絶対使い方間違ってない?と言いたくなるような
バースペースやフードスペース。



a0028990_1741141.jpg

皮膚癌支援の会長とお孫さん、
絵に描いたような。

べっぴんさんタティアーナはウォール街ティファニー勤務。
つけているジュエリーが紛れもなく素敵で、
それらはすべてフロムティファニー、歩く広告塔。
毎日オキュパイティファニー前で大変らしい。


もう心配で心配でならなかったのは、完全に潜入できちゃう仕事場スペース。
NYSEに入る時は厳しいセキュリティチェックだったものの、
一度入ってしまえば、まったくもってゆるい。
機密情報とか大丈夫なんでしょうか。
酔っぱらってお酒がこぼれてデータがとんだり、世界の金融の流れが滞ったりしないのか。
ひとり怪しく歩きまわっては、いいの?いいの?スパイしちゃうよ?
の気持を抑えることができませんでした。



a0028990_17414297.jpg




先日飲んだコーヒーやの看板に
「Occupy your mouth with coffee」
こういうアメリカはとても好きです。
by akiha_10 | 2011-11-22 18:23 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 82

クリスマス仕様のおめかしを始めたNYは最高に綺麗です。
もっともクリスマスが映える街のひとつではないでしょうか。
a0028990_9171698.jpg




















ああ、本当にロマンチックねぇ、ああ、すてきやねぇと五番街でため息をついていると
「だから、クリスマスはロマンチックなものじゃないから!」とアメリカ人。
クリスマスは完全なる、来週にせまったサンクスギヴィングに続く、家族行事。
日本でいうお正月的行事なので、この美しいネオンで感じるのは
「ああ、年の瀬ね」的なもののようです。
わたしたちが除夜の鐘を聴いたり、正月の日の出を観たりする時に感じる、
あのしっぽり感デスカ?
日本ではクリスマスネオンをわざわざ観に行くデートとかするんですよ、と言ったら
「トーキョーはミステイクしてるよ」と笑われました。トーキョーっていうか…。



そんなクリスマスをより感じるために、毎年この時期限定のショー、
「クリスマススペクタキュラー」を観に行ってきました。
ロケッツという美女ダンサー達の一糸乱れぬラインダンスが見所で、
サンタ、兵隊、おもちゃ、人間クッキー、とおなじみすぎるクリスマスの
キャラクターたちが総出で踊ったり唄ったりする、子どもから大人まで楽しめるショーです。
一度は観たかったのでとても満足しましたが、
どうも生唄ではなさ気なところ、最後にオーケストラピットも浮上してきましたが
その構成であのアンサンブルはできないよね?という
サンタから絶対にプレゼントはもらえないだろう、現実的な大人のつっこみが浮上したりして、
道徳的ショーはわたしをクリスマスムードにする以上でも以下でもなくの満足感。
1932年から毎年続いているというのはすごい。もはや冬をむかえるNYの風物詩。


a0028990_9174798.jpg
もうひとつ、
歴史があるショーといえば
ミュージカル「Anything goes」。
1934年に初演され、
しばらくやっていなかったのですが
今年四月にまたリニューアルして
上演されています。
ストーリーは船上で繰り広げられる、
わかりやすい色恋ドタバタコメディの
水戸黄門的安心ストーリーですが、
昔から決して色褪せることのない
音楽が、ほんっとに最高。






スタンダードでおなじみ「Night and Day」をつくったCole Porter作詞作曲です。
シンプルなビッグバンドアレンジがゴージャスで小気味よく(THE STINGの世界)
古きよきセピアを感じさせるアメリカの音楽です。
メロディしかり、詩がおもしろい。
韻を踏んでいるのが特徴的で言葉遊び満載です。

ちょっと読んでみたら呪文みたいできもちい。(Amythin goesより)

「In olden days a glimpse of stocking
Was looked on as something shocking
Now heaven knows anything goes」
ちらりとストッキングが見えただけで
昔の人たちには不謹慎極まりないこと
今は神もご存知、何でもありの世の中



反体制なシニカルな内容、社会批判、風刺的、だけどどこかお洒落で憎めない。
この偏屈さとウィット、都会的なソフィスティケイト、
NYもあいまって、どうもウッディ・アレンとすごく重なる。
この二人のリレーションを調べたらああ、やっぱり!!
彼の映画でよくコール・ポーターの曲が使われています。



全体的にお金持ちの臭い、社交界の臭いぷんぷんのメロディなのですが、
なるほどコール・ポーターという男は大富豪の息子。
なんでも高級なもの、最高のものを志向する性質で、派手なことが大好きで世界中を動き回っていたらしい。
豪華客船に自分のピアノを持ち込んで贅沢な旅行をしながらショウのスコアを書いたりもしていた。
彼は食事やパーティや社交の集まりなどで曲を思いつくことが多かったという。
活動拠点をNYからパリに、というルートがまたいいじゃないか。
ちなみにイェール大とハーヴァードに行ったというインテリでまったくもってのおぼっちゃんご紳士である。
「Anything goes」は「なんだっていいじゃん!」という、
保守的態勢からあらゆるものを柔軟に楽しんで、自由を謳歌しようというニュアンスらしい。
とてもアメリカ的、というかNY的なのかも。
わたしが愛する「刹那的ゴージャスと退廃」。
ドラーマドラーマドラーマ!!


マリンルックがこれまた可愛い。タップダンスは必見。
音楽がとにかくよいので、いつかもう一回観る!!




a0028990_9182042.jpg














なんか小腹がすいたね、と入ったギリシャ料理やでフムス。
フムスとは、ニンニクやレモン、オリーブオイルを加えてつぶしたヒヨコ豆ノペースト。
スーパーでもフムスが超メインストリーム食品として売り場にでているのですが、
友達のお宅に行っても、かなりの確率で(バター、くらいの確率で)
フムスを冷蔵庫でお見かけします。パンとかにつけて手軽に食べれるし、ヘルシーだからかなぁ。
Pony Barという
色々な地域の地生ビールを飲めるバーもとても面白い!
by akiha_10 | 2011-11-19 09:38 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 81

a0028990_15125078.jpg

ローワーイーストサイドのBowery BallroomにてBlind Pilotのライヴを観て来た。
インディーレーベルからデビューアルバムを出した当時、
大学時代からの友人の二人組ユニットで西海岸を自転車でツアーしたという
エコフレンドリーなバンド。
そのスタイルとボーカルのIsraelのやさしい音と声にとても一貫性がある。
今やバンドメンバーは6人になり、
そうして音の数が増えても、どこか牧歌的で詩的な雰囲気は変らず、
土臭く、映像的な要素が加わった。
鍵盤がたまにトランペットを吹くのだが、それがとても効いている。


NYでちょこちょこ顔を出してみたりするライヴが
実験的なサウンドが多かったせいか、
今回メロディーのよさや、声のよさの、
奇をてらわない本質的な、彼らそのものと、音楽がとても近いものに触れて久しぶりにほわっとなった。


地元であるオレゴン州ポートランドから、彼らがNYへと着陸し、
そして空港からマンハッタンにはいるサブウェイの道すがらに書いたという
「New York」をここNYで聴けたことは嬉しかった。



a0028990_15241542.jpg
最後はアンプラグドでやろう、
ということを試みて
ステージから降りて
わたしたち観客と目線を同じにして、
ぽかっとそこに静寂をつくった。
まるでそこが草原になったように
懐かしい感じに。
それぞれが微かに
口ずさみ重なる合唱の中でも、
Israelの声が際立つから不思議なもんだ。
自転車でツアーをしていた延長に、
このスタイルはとても自然に見えた。
バンドメンバーも皆そろってしまうま系の笑みを浮かべ、
NYという、エネルギーに溢れた、
または殺伐とした、といえる場所で、
台風の目のようなおだやかさを感じた。
毛布にくるまって、ココアを飲みながら聴きたい、秋冬の音。




a0028990_15165858.jpg




このライヴハウスのバースペースもなかなかいい。
ああ、音楽ってやっぱりいいなあ。
by akiha_10 | 2011-11-16 15:33 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 80

a0028990_6524622.jpg
アメリカ版「料理の鉄人」でおなじみの
マリオバターリのイタリアン、
Del Posto」に行ってきました。
ミートパッキングらしい、
ちょっと粧そうかしらね、というファインダイニング。
さすがにサービスも気持よく、
お料理もとってもおいしかったです。
パンと二種のバターだけで相当満足。
プリフィクスだったのですが
前菜のアンティパストに続き、
パスタ(炭水化物)二種にメイン、
デザートともりもりやってきます。
その上、二種目のパスタに
「リゾット」を選んでいたのですが
どうやら間違えたようで、
かぼちゃを詰めた餃子的ラビオリが運ばれてきて、
もう充分おいしくってお腹もきちきちだったのが、
お店のミスだからとリゾットまで運ばれてきて、
さらにメインのカモを投入して、完全にぱんぱん。




a0028990_6553480.jpg
お料理はもちろん美味しいのですが、
しかしなにより一番心弾んだのは、
デザートの後、コーヒーと共に運ばれてくる
プチフール(お茶菓子)のつまったミニ引き出し。
ミニ引き出しを開けると、ちっこいチョコやケーキが
ちょこちょこと並んでいます。
なにこれ、超ツボ。
この発想が大好きだ!と奇想天外なミニ引き出しで
押したり引いたりINOUTして、クラシックな雰囲気に
似つかわしくないテンションではしゃいでいたところ、
ウェイトレスのお姉さんが
わたしたちは、これを「ウェスアンダーソン」と呼んでいるのよ、
と教えてくれた。
なーにー!ウェスアンダーソン!!!
わたしが最も敬愛するクリエイターではないか!
彼の映画に出てきそうだから、だと。
わかる!すごいわかる!このシュールさ。
完全に合点がいきすぎて、
破裂しそうなお腹の中が一瞬にして消化しそうなほど興奮してしまった。
同じものを見て同時に同じ感想をハモっちゃって恋に堕ちそう!なくらいの感動だ。
最高!この引き出し見たさにまた行こう!
「◯番テーブル、まだウェスアンダーソンが出てないわよ!」という感じに使うらしい。ししし。





a0028990_6543783.jpg
こちらは軽く飲むのに何度か訪れている
Casellula
チーズケースが圧巻。

世界各国の何種類ものチーズがそろっていて、
ちょこちょこっとつまめます。
グラスワインも充実。



NYは寒かったりあったかかったり。
街ではちらほらクリスマス装飾が見られるようになって、
NYの冬、という雰囲気になってきました!
by akiha_10 | 2011-11-15 07:07 | NY Journal

ニューヨークジャーナル 79

a0028990_1226264.jpg

よく行く文具屋さん。
ローワーイーストサイドにあるTOP HAT
ファブリックも充実していて、センスよいセレクトです。
HIKARU NOGUCHIのブランケットに感嘆。素敵すぎて欲しすぎる。
このようなモノに出会った時の自分の気持の高揚具合を観察していると
来年長めに住む時にモノが増えそうで今から心配。

SIWAバッグやDELFONICSペンなどのFrom Japanなモノもセレクトされています。
このDELFONICSの木製ペン!!
一生ものの万年筆的なスペシャルペン感はないものの
それと同じくらいの愛情でここ何年と買い足しては使い続けています。
このペンがいかによいかというのを肴に焼酎3杯くらいいけそうなくらい(迷惑)、大ファン!!!
書き易い、軽い、そして心持ち字が上手く見えますよ。ふふふ。

こちらでよくペンを貸してくれとたずねられる機会があるのですが、
貸し出した方の3人に2人の確率で、ペンに対して「アメイジング!」だとか「オウサム!」という
アメリカンなリアクションを頂戴するのを観察していると、
人類共通の書き易さだということを確信し、でしょでしょ!!!といううふふ気分になり、
もう嬉しくって、とくとくと語ってしまいそうになります。
通常420円ですが、こちらでは倍の値段するので、
こちらの友達への日本土産は、扇子でもお箸でもなく、DELFONICSペンで決まり!
いっそUSデルフォニクスペン宣伝隊長になりたいくらい!


そんなデルフォニクス話でオーナーと小盛り上がりし、
ちょうどその日の夜、このお店の店舗拡張
(ついに文具にとどまれず椅子に手を出したと)
レセプションパーティーがあるというので顔を出してみたり。

ギャラリーでもショップでもNYでは毎晩数あまたのレセプションパーティーが催されています。
「先輩」いわく、中にはそんな誰にでもひらかれたパーティーで振る舞われる
タダ酒を目的に来ている人もいるとかいないとか。
まあ、ちょっとでも興味あれば一杯ひっかけるのもさもありなん!なんて。


a0028990_13253641.jpg






ちょうど文具やの道の向かいは
大好きなベーカリーBabycakesがあり、
わたしにとってはローワーイーストパトロールの
要になるローケション。
ここのBAKERYの看板は
とてもフォトジェニックだなぁと印象に残っていたのですが、
つい先日ネイルサロンで流れていた
「プラダを着た悪魔」の冒頭でこの看板ショットを発見。


そうえいばこの映画に関し、
NYのどこにこんなお洒落さんがおるんかい!と在住歴の長い女子がつっこんでおりました。
NYの3%くらいのキラキラした部分だけを切り取っていると、確かに。
女子をくすぐるエッセンス満載の、映画的なNY、それがちょっとした女子のいい気分転換になるのですよ。
こういった女特有のうふふ、があるから女たちは
時に手の届かない服満載の雑誌を眺めるのである。
そんな「うふふ」を女性から奪ってしまったら、
世の中を明るく照らし出す華やかさは消滅してしまうでしょう。

ちなみにこのような「恋も仕事も系」はこちらの大多数の女子も同じく好きらしく。
そんなコンテンツを(ファギー(faggy))と男子が辟易しているのは同じ風景。
ファギーとはゲイっぽい、という意味。
どうやらゲイが好きそうな、
かわいくってお洒落でロマンティックで都会的な(ものによっては中身薄めな)かるーいラブストーリー、
の意のようだ。ファギーなドラマの代表作はもちろんSATCらしい。

このベーカリー、店内は店内でキュートで可愛いのですが、
このレトロな看板とはどういうわけかちょっと距離がある。
ここのLoavesパウンドケーキが本当においしい。しかもビーガン。



a0028990_1395623.jpg

もうひとつ大ファンの文具やといえば、「IL PAPIRO」。
店舗はフィレンツェを本店にローマとNYにあり、NYはアッパーイーストサイドに構えています。
ペイズリー柄のようなマーブル紙で有名なのですが、
上質な紙に一枚一枚ハンドライティングで描いたような独特なプリント、
キラキラと輝いていてその配色の美しさは芸術的。
ちょうどここのペンはHPのメニュートップの写真に使っています。
便せんやメモ帳もうっとりしますが、この紙でできた箱がすごく綺麗。
いつか欲しいなあー!!
(ほら、やっぱりモノが増えそうだ!)
by akiha_10 | 2011-11-13 13:32 | NY Journal

page t-147       土のかほり、メキシコの彩り 10 (完)

a0028990_7112480.jpg

世界遺産、メキシコシティのテオティワカン。
巨大な宗教都市遺跡です。

その敷地は広く、太陽のピラミッド、月のピラミッド、南北5キロにわたる「死者の大通り」など、
計画的に設計、配置されているのがよくわかります。

ピラミッドの急勾配さにびっくりし、上まで登るにも下るにも終始へっぴり腰。
一番高い太陽のピラミッドは高さ65m、
頂上にある頂点の石?のまわりに人だかりが出来ていたのでなんとなくわらわらと寄ってみた。
どうやらこれを触るとご利益系?
皆我を忘れてクモの糸のごとくおしあいへしあいで直径2cmにも満たない
小さな一点に指をねじりこませる。

なんやしらんけど、ありがたそうだったので参加してみました。
思いあたる人々の顔を走馬灯のようにフラッシュし、
「みんなが幸せでありますように〜」と人差し指に念力。
そしてフラッシュがスローになったあたりで、急にでっかく、そして欲張りに、
「もう、みんな!知らない人もみんな幸せになりますようにっ!そしてわたし!!」
と願いを詰め詰めにしてきた。
佐永子さんも、そのご利益については知らないようで、
誰からともなく、なんとなく、触りはじめたのが広まっただけかも、
なーんもないかも。なーんのききめもなしかも。でもあると思ったら楽しい。
ふふ、そういうのって面白い。
ピラミッドと、合成みたいな写真も撮れたよ。



a0028990_712236.jpg

最後の晩餐で食べた「ポソレ」というすこし辛みのあるスープ。
野菜や豚肉が入っています。
実はこのポソレの歴史は征服前には人肉が入っていたいう、カニバリズム料理。
神々に人間の心臓を捧げる生贄の儀式の後、残った体の部分をとうもろこしと共に煮て、儀式の参加者たちで食べていたそう。スペインによるメキシコ征服後、先住民にキリスト教を布教しようとやってきた伝道師たちが人肉を禁止したため、人肉に最も味が似ているとされた豚肉が代わりに使われるようになったとか。
え、似ているの??
ちょっと食欲減退しそうですが、そんな歴史のあるポソレのモダンバージョンは、
ハーブももりもり入れておいしい!


翌日食べた「タマル」。
これはコーンをぐたっとさせた生地の中に野菜や肉、または甘いものをいれて蒸したチマキのようなもの。
メキシコ料理で一番気に入ったかも!
コーンはしっとりぽそぽそしていて、ちょっとクスクスに近い。
ズッキーニの花(!)が入ったしょっぱいタマルとベリー系のジャムが入った甘タマルを食しました。
いつも人で溢れていたコーヒーやさんにも最後、寄りました。



メキシコ全体を覆う土っぽさに映える、目の覚めるような鮮やかな植物や装飾や工芸品。
それは旅で感じたメキシコ人の素朴さや質実さの中の、
時折見せる愛らしさや情熱、というバランスにとても似ていると思った。
帰路でNYのネオンを空から眺めたとき、すべての色が混じってしまっているその様は
たった5時間のフライトとはいえ、色彩のコントラストを浮き彫りにさせたのでした。
ありがとう、メキシコ!
by akiha_10 | 2011-11-11 07:16 | Trunk