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page t-137       うみやまツーリズム 12(完)

アテネ夕暮れのカフェ、実は主役は後ろのおふたり(焦点がね…)、の図。
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サントリーニ島から本土ギリシャ、アテネへ。
地下鉄がかなり近代的で清潔!
パルテノン神殿でツーリスト欲もおさえつつ、
アテネの街並。ギリシャ文字が街をエキゾチックに。
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アテネは、ヨーロッパというには誇示するほどの華美さはなく中東というには独特のカオス感に欠ける。
(中東はイメージだけども)
ヨーロッパという括りだけども、
地理的ポジションがそのまま見事にこの街の文化ミックス度合いに反影されています。
そういえば、「カオス(空虚、混沌)」とはもともとはギリシャ語らしく、
ギリシャ神話にでてくる、はじめの神なのだそうです。

なーにもないカオスという所から
大地の神ガイア、冥界の神タルタロス、愛欲の神エロスという神が生み出されます。
帰国して少しだけギリシャ神話についての本を読んでみたのですが、
日本神話と類似点が結構あってなかなか興味深いです。
多くの美術作品はギリシャ神話が題材になっていて、そのあたりも面白い。

カオス(空虚)というところから大地が生まれたというならば、
わたしたちが生まれ帰るところは大地、ひいてはカオス(空虚)かと思うと
なにをしに生まれ生きているか、それは分からない、と考えぬいた末おっしゃたお釈迦さまの言葉も
出どころ違えど(神話は宗教ではないが)合点がいくというものです。

空虚、といえば、
「空庭」という曲を書いたとき、「空」というものについて考えたことがあります。
空(ソラ)とは遠く四方八方、無限に広がる空であり、その終りを把握することができません。
それはわたしたちの頭上に「在り」ながらも、
終りがないものはそれは同時に空(カラ)ということでもあるのです。
空(カラ)が「在る」とはどのように捕らえたらいいのでしょう。
これは例えばヨガの瞑想時にもいえることです。
「無」になれといわれても、わたしはいつも脳裏に「無」という漢字が浮かんでしまうのです。
無が「在る」ことを感じてしまうのです。
時には10畳くらいある半紙に身長より高い筆を持って「無」と書道するためにたったと走り回る
ねじり鉢巻の自分さえ浮かんでしまうのです。
これにはいつも、フフ、フフフフフ、と心の奥底で笑ってしまいます(全然集中しておらん!)、
もしくは、残念なことに完全に寝てしまっています(ひどい)。寝てしまっては無意識の世界なんよね、
意識が在りながら、無かあ。朦朧状態ってこと?きもちよさそうやけど危険な香りやね。
本当の無ってなんだろうなあ。

わたしたちは、たとえば空を仰いで指で額をつくるようにしてその把握範囲を
定めて、はじめて安心して「空」を認識することができます。
自由というのが、ただ永遠に何もしなくていい時間には存在しないように。
改めて空という漢字はよくできているなぁと思うのです。


それにしても「カオス」の意味が「空虚」でありながら「混沌」で在るというのは
一見矛盾しているようで、なんとも奥行きのあるふっくらとした豊かな言葉ですね。
つまり、なーにもない「カオス=無」は同時に混沌だって、それってすごくおもしろい!
ある時友人が悩みがないという悩みが一番つらい(スーパー平穏無欲状態、贅沢な!と思うけども)
と言っていましたが在る悩み(悩みの根源は欲です)のほうが少なくとも明確で、
そういった明確な事に心を砕いてる状態よりも
ただ漠然と漂うことがいかに難しいかは、なんとなくわかるような気がする。
あれがしたい、これがしたい、もっとこうなりたい、
が無くなった時がそれこそ無、すなわち混沌へようこそである。
混沌の渦中にただ静かに腰をおろせる、それが悟りというものでしょうか。

そんな「カオス」を生みの親として、大地と冥界(死後の世界)と並んで愛欲の神が生まれるとは、
人間の本質は「生と死と愛欲」であり、それらに翻弄され躍起になった挙げ句、空虚に帰すという、
あーあ、もうそれ言っちゃったらさぁ、といった感じに先にオチを提示されたかのような気分ですね。
だから、なんだか考えれば考えるほどバカバカしくって、
宇宙だかなんだか、空虚やら混沌とやらから気まぐれで天文学的な確率で選出された(されてしまった)
カオスツーリストとしてはこの不思議なツアーに積極的に参加して、
できれば感謝しながら、一生懸命ドラマを味わって、笑っちゃって過ごしていければもうけものやね!
(難しい時もね、それもね、きっとツアーの見所なんよ。)



頭がギャラクシーの彼方へ寄り道してしまいましたが、アテネに戻りましょう。

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期待以上にごはんが美味しかったのが印象的!
フェタチーズがもりっと乗ったグリークサラダ。
日本では「ケバブ」でおなじみの味、
ラムをミンチにしたギロス。
ズッキーニのフライ、
タコのマリネ。
さすがに海産物はとても美味しい。
味付けも思っていたよりも合う!




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街にあったイケアのエコポックス。
みんなペットボトルなどを入れていました。
イケア家具の不親切な取説にも出没する
一筆書きみたなキャラクター(イケア人?)
て実は世界的な知られざる有名人よね。
サブリミナルキャラやね。






ギリシャの財政危機、緊縮財政によるストライキの旗が
シンタグマ広場を中心に掲げられていました。
ギリシャにとどまらず、自然も含めて、世界、それこそ地球がいろんな意味で変動していることを感じます。
なにが起こってもおかしくないもんね、でもこれって、本来はそうなんですよね。
もとはといえばカオス(無秩序)の中で、人間が知恵を出し合って組み立てた秩序らしきものに、
有り難いことに勘違いさせて頂いたままここまで来れていますが、
ここから目に映るものは一体どういったものなのでしょう。

ひとまず今、生と死の間の束の間、
大きな愛と欲を持ちながらあらゆる事を感じられる
健全な身体と心と周囲に感謝、それが許される範囲で旅は続きます。ありがとう!
わたしはきっと笑っているでしょう。
by akiha_10 | 2011-07-31 23:55 | Trunk

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アクティブ派クルーズも夕暮れになるに従い、やっと、うたい文句通りの「ロマンチック」の兆し。


船上ではちょっとしたフィンガーフードやワインが振る舞われる。
泳ぎ火照ってはらぺこなもんだからなんだかとってもおいしいよ。
「ロマンチック」も山場、先ほどまでパイレーツ並みにアクロバットに帆を張っていた
たくましい男が、あなたですか!といわんばかりに突如サックスプレーヤーに転身。
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昨晩に続き、 崇めるように誰もが太陽に集中。それはとても自然だった。
海へちゃぽんと沈む太陽を、想い想いにその光景になにを照らして行方を見届ける。



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映画「その男、ゾルバ」でもおなじみの「ゾルバの踊り」が船上に流れると
パイレーツ男たちが独特なステップを踏みはじめ、ひとり、ふたり、と増えて輪になる。
この踊りがギリシャ人は大好きで酒場などで盛り上がるのだそう。
はじめはチャララ〜チャララ〜ンと小馬鹿にしたようなねむた〜いテンポなのだが、
だんだんとテンポがあがり、まるで音楽のロデオマシン、
音楽に振り回され音楽に振り落とされる凶暴なテンポに。
足のステップさばきも見えなくなるほど速くなるもんだから、
「オレ、デキルし!」と男たちはそのステップの精度を競ってムキになって四拍目に強く足をならし、
その輪はバターになっていく。





海から見える断崖に建つ家々が、博物館にある鳥瞰した模型のようだ。
たしかに自分の瞳にうつしながらも、嘘っぽく、それほどトリップ感のある瞬間であった。
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by akiha_10 | 2011-07-22 00:12 | Trunk

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サントリーニ島。
ホテルに置いてあったインフォメーションを見て、現地の船クルーズに参加してみることに。
ホテル受付でそれぞれのクルーズの違いを聞いていたら、
お姉さんがとあるクルーズを「このサンセットクルーズはほんと〜うにロマンチックよ、
サンセット、サックス演奏、ワインを飲みながらね!」とやたらロマンチックロマンチックと推してくるので
この乙女ちっくなツアーに参加してみることに!

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がしかし。
これが、思わぬ体育会系ツアーだったとは!
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無人の火山、
ネアカメニに行くことは知ってたけども、
まさかトレッキングするとは知らんやった…よ…?
ふぇ!のぼると…?
ケミィとふくみ笑いでアイコンタクト。
岩ごつごつの荒野に
うかれたビーチサンダル、
健康系ツボ押しですか。
ガシガシと足裏を攻撃。
石がしっかりと太陽光を吸収して
上からも下からも熱気がモワンモワンくるよ、
ロマンチック…
ぢゃない!!
あついよ〜

だけども、とぼとぼと一時間ほど登った甲斐あり、綺麗!!
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続いて、ホットスプリング(温泉)のあるパレア・カメニ山へ。
温泉と聞いて、ああ、ゆっくりできるね、リラックスやね、
と思っていたらこれまた…、ちがうんよね。クルーズ船は山の前でとまり、
「山に近づく程温度があったかくなりますから、ここから泳いでいってくださいね〜」
とあくまでも野性味あふれるアクティブ派!
温泉といっても、あったかい、海なんよね。
ジャンプする者もあり、思い思いに海へと身体を投げ出して行きます。
ケミィは「ええ、ほんとに〜??」と戸惑いながらも
こうなったらいくでしょ!とわたしの飛び込みに続き、
アラ60ケミィ、ついにエーゲ海へ旅立ったのでした。
温泉エリアまで足がつかない深さなので、本気泳ぎ、マジ泳ぎ。
温泉といってもね海だからね、あったかくなったぁ、ふーん。
とその過ごし方がいまいち掴めない感じ。そして復路もマジ泳ぎ。
とりあえず言えることは…
ロマンチック…
ぢゃない!!

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だけど、とっっても気持よかった!!



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山登り、海泳ぎ、
いつからこんなにアウトドア派!
ロマンチック乙女ツアーはどこへ?


「しっかし…鍛えられるねぇ…」と
くっくくっくと
肩を震わせながら笑ったのです。
by akiha_10 | 2011-07-18 10:11 | Trunk

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サントリーニ島。
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断崖頂上から海までを上り下りしてくれる、めんこいロバタクシー。
サントリーニ島はクロワッサン型に浮いている。
街の中心、フィラから、島の北、クロワッサンの巻きの上部、イアへ。
夕陽を眺めるために、おのおのがポジショニングし太陽が海に浸かるのを待つ。
太陽が昇り、沈む。
こんな壮大な事が、なんと毎日!超ロングランオートモードで行われているなんて。
自分を塵以下にズームアウトしたマクロな世界につい想いを馳せる。
大勢で数時間、太陽の動向をただじっと見つめる。
どこかで少年が弾いていたバイオリンの音色がたよりなく響き
太古には当たり前にそうしていたかのような儀式みたいに感じた。


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暮れ。
街中あまりに白過ぎて
白昼太陽に反射して
とんでいた色が
やっとまともな色彩を取り戻す。


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ながいながい、サントリーニの夜。
by akiha_10 | 2011-07-16 23:06 | Trunk

page t-133        うみやまツーリズム 8

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ストライキまっただ中のアテネ。ギリシャの航空会社、オリンピックから電話がある。
翌日のアテネ→サントリーニ行きの便は夜の最後の一便だけ飛ぶことになったため
それに振り替えるかという連絡で、手続きをしてもらった。ああ、よかった。
一日四便のうち、一便飛ぶところが、なんとなく、オリンピック。

ところでここ数年で格段に便利になった、旅の予定をたてる時に使うスカイ・スキャナー。
少し前までは欧州間でどこの都市からどこの都市に飛んでいるかを調べるのに
航空会社それぞれのサイトに覗きに行かなくてはならず、かなり時間がかかっていたところ、
ここではすべてが網羅、一本化されており、ものすごく便利です。
格安航空会社がしのぎを削って価格競争しているので時間さえ選ばなければ、
成田エクスプレスに乗る価格で国をふたつみっつまたげることもあります。



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そうして耳慣れぬドメスティックな
航空会社に乗る機会が多いのですが、
フランクフルトからアテネに飛んだMALEVという会社もはじめまして。
ハンガリーの航空会社だそう。





アテネにはいると、ストライキ中の空港は、
空港らしからぬガランとした空気に包まれており、まるで映画のよう。
列車もバスもストップしているのでタクシーで相乗りしようとする長者の列。
ストライキ多発のフランスなどでもそうだと思うが、変な言い方だけども
その落ち着きっぷりを見ると、人々がストライキの対応に慣れている印象を受ける。
まるで避難訓練がなされているように、そういう時はこのパターンで、といったような感じに。

日本の、自然に起こった事に対しての
落ち着きや道徳や常識の在り方に感服するといったようなことを聞くが、
では極端に信頼しているシステムや人(役割の意味で)によって起こった想定外の出来事に対して、
わたしたちはどのような反応をするのだろうと考えたりする。
もとはといえば、その多くが農耕民族であったわたしたちは生活と自然が共にあり、
対自然との付き合い方はもう何千年とDNAレベルで訓練されているような気がするのだが
ここ50〜60年で当たり前になった人為的なことが、例えば当たり前でなくなった時、
人々はどのような感情になるのだろう。
わたしはPCが不調だとちぇっとなる事を白状しよう、
そうして「PCが変」と言ったら、使っている人のせいが99%だと男性に言われた。
女の人がよく言うらしい、「PCが変」。ふふ。


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空港で待つたんまりとした時間、
ゆっくりごはんでも食べよう!とレストランへ。
「グリークサラダ」。
トマト、キュウリ、ピーマン、
赤たまねぎ、キューブ状のフェタチーズ、オリーブ、
そして塩こしょうにオリーブオイル。
フェタチーズおいしい!
オリーブオイルはギリシャのクレタ島で
はじめて使用されたという説があるように、
ギリシャはオリーブオイルの名産地。
フルーツ的なフレッシュさがあるオイルでした。








a0028990_1649651.jpg今日がほとんど終了してしまいそうな時間、
やっと乗れたよオリンピック!
アテネからサントリーニ島までは
40分弱で着きます。
島に行くカジュアル便だから?
プロペラのようなものがついた
若干ドキドキさせる機体です。
カジュアルすぎない…?
やっと飛ぶ便への歓喜でしょうか、
乗客は妙なテンションの高度を下げることなく
見事40分間維持していました。



ついた!サントリーニ!
ああ、顔文字ギリシャ文字!
ξ←これはちぇーっ、の口やなかったんやねぇ。
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by akiha_10 | 2011-07-14 17:42 | Trunk

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フランスのストラスブールからドイツ、フランクフルト行きのバスがルフトハンザ航空から出ていたので、
それを利用してみました。3時間ほどバスに揺られているとフランクフルトに着きます。
EU圏だから当たり前だけども、パスポートなしにこんなに自由に国を行き来できて、
本当に羨ましいとしかいいようがありません。
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ドイツに来るといつも感じる、四角い感、重厚感、ミニマル感。
ドイツの工業製品やデザインと、街や人の気質、すべてに一貫性があると実感します。
ああ、たった三時間で、ゆるいフランスから、かたいドイツへ!
まるでフワフワしたものは存在してはいけないかのように、規格外に関する厳戒態勢が敷かれており、
アンチ・アバウトニュアンスフワフワイズムを感じずにはいられません。
案外居心地がよかったりドイツ製品が好きなのは、
たとえ個人レベルでわたしがゆるめだとしても、
そうはいっても、同じくきちんと感に律された日本で育っているからなのでしょう。
おそらくドイツはヨーロッパで一番日本に近い気質、きちんと感、衛生観念を持っていると思います。

空港近くのホテルに荷物を置いて、街に出る電車に乗るべく駅を探すのですが、
これかしらね…?とわたしを迷わせた、説明をしなさすぎな標識。シンプルすぎやろう。
雑でかわいいイケアの組み立て方説明書みたい。

フランクフルトでは定番のソーセージとドイツビールに舌鼓、
アップルシュトゥルーデルでしめる、という教科書通りのドイツランチを食べました。



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時間が限られているのでオープントップになっている、
フランクフルトを一周してくれる二階建てのバスに乗ってみました。
やったやった、にかいだてばす!にかいだてばす!
むふふむふふっも束の間、




ケミィとおもむろにアイコンタクト。
あ…あづくない…??
すさまじいセザンヌさんの攻撃力。
暑すぎて結局はもうこんな感じ。
なんも見えん!!

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ケミィが思い出したように
「あきちゃん、、、、、黒光りしとるよ」と
わたしを見るたびにふつふつと肩を震わせて笑うのはやめてほしい。
そんなあなたも真っ黒ですよ、
うちの家系は絶対焼け易い。






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フランクフルトの「渋谷」的な場所に
デパートが充実しているのですが
完全に表参道ヒルズと同じ設計のデパートを発見しました。











そうこうしているうちに、予約していた航空会社から
翌日に飛ぶはずのアテネからサントリーニ島に飛ぶ飛行機が
ストライキのために欠航、というメールが届いた。
オリンピック、というめでたそうなのに航空会社なのに…(←イメージ)
オリンピック開催中止ですか。

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そんなぁ。
欠航になった場合ってどうなるのかなぁと思いつつ、
とりあえず電話をくださいとメールを残した。







こういったことも旅のひとつとして愉しいのだが、
こんな時に天候の理由以外で、
「なんで飛ばないの?」や「なんで時間通りに列車が来ないの?」
とついつい不満を抱きがちになる精神は
「約束通り」を極端に期待する(できる)
きちんと感のある日本で育った平和ボケの産物だなぁ、とつくづく思う。
「まいっか」は持ち物リストの上のほうにある旅の必需品である。
by akiha_10 | 2011-07-10 20:27 | Trunk

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度々の旅より帰国しまもなく、
「あきはちゃ〜ん、音楽は〜???」とチームうりゅうのバンドメンバー
(まるさん、みおちゃん、うぐいす伊賀さん、けっちゃんは中国で仕事中)が
瓜生をつつく会を開催してくださいました。駒沢のビオワインのお店、ミャンカーへ。


これがとっても嬉しかったし、
ああ、つくろうつくろう、とひとりで梅雨のように
もやもやっとしていた気持が
明確につくりたい!表現したい!になって、創作モードです。

ひょっとして
わたしは旅と美味しいものと可愛いものに囲まれて、
うふふうふふだけを養分にして生きて行けてしまうのではないでしょうかと
錯覚してしまう瞬間が多々ありますが、
知らぬ間にだんだんと灰汁がたまっていくような感覚がして、
時折自分自身についても思う、うそっぺー感じ、
そしてますます進化を遂げる
つくり笑いはびこる嘘っぱちの世界を間接的に暴きたくなったりするのです。
そして、昨晩目をパチリとあけて思ったのです。
「ああ、創作とか表現ってわたしが思う以上にライフライン!」だと。


ものを創る話をしている時がやっぱり一番たのしいなぁ。
一番健康的、健全な精神状態のような気がします。
もっとも純粋になれる時だと思う。
そして、創ったり表現している人たちといるのも心地よい。
音楽はデトックス、
音楽よ、ありがとうございます!
そしてバンドメンバーありがとう。

ケイタイ入院中のため代替機でとったらナゾのセピア。
by akiha_10 | 2011-07-08 21:10 | Daily thinking

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コルマールからTGVで30分ほど揺られてストラスブール。
ガラス張りのストラスブールの駅。でっかいオウム!すごく綺麗!
フランスの建築家Jean-Marie Duthilleulの設計。
CDG空港でも感じる、いつか映画で見たような未来空間です。
川沿いに建つ欧州議会も見応えあり。
町を歩けばおなじみの中世のアルザスの街並がひろがる一方で
ストラスブールのところどころにある近代建築は町を不思議な印象にする。
木造屋根の酒場でびしっとキメた欧州のビジネスマンがビールを飲んでいる風景は
まるでアニメと実写の合成のようだ。



ストラスブールの旧市街を囲んだイル川をまわる遊覧船に乗ってみた。
これが、とんでもなくあっっつい。
まるで大地全体をオーブンで焼いているかのように、
空にいる宇宙人が大地の水分を見えないストローでちゅうちゅう根こそぎ吸い上げているかのように
激しく照りつける太陽。

日本の湿度のある暑さは嫌いだが、ひょっとするとあのもわっとした湿気が空気を柔らかくして、
太陽が我々に届くまでに、水分が幾重ものベールのクッションとなって光を和らげているのではないか。
湿度がないカラっとした気候は空もくっきりと青く快適ともいえるが、
出発点から到達点までまったくなにも媒介せずに太陽が直に肌を射すような感覚にさせる。
この容赦ない太陽のことを
昨年エクス・アン・プロヴァンスのセザンヌのアトリエに行く際、
日陰がまったくない坂道を痛く照らされながら15分ほど登らなければならなかったことから、
(とはいえ恵みと陽気をもたらしくれる太陽に敬意もこめて)我々はセザンヌSUNとよんでいる。

使い方例文としては「ああ、ついにセザンヌさんのおでましだわよ」とか
「マックスセザンヌさんの2時はデパートで涼もうや」など。
敬意を表しているわりには完全に避けられているセザンヌさん。
どんなに暑くてもテラスで食べる西洋人はセザンヌさん好きでしょう、
実際にアジア人と西洋人では同じ温度や光に関して、体感温度が違うらしいです。

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遊覧船には屋根もないので、セザンヌさんと全面対決。
防御対策として、頭にさす傘を販売している始末。
頭周りにでハチマキのように固定すると
ちょこんと頭上にレインボーパラソルがひろがる。




ナイ。




このだいぶマヌケで、他にいつ使うんだという突っ込みどころ満載のアイテム。
しかし、あまりの暑さ、出発まで15分ほど船上待機していることを考えると
このまま天日干しになってカラカラになるくらいなら
いっそ傘の一本や二本頭から生やしてもいんじゃないかと、あわや購入しそうになる。



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とりあえず思いとどまったが、
せめてもとカーディガンでセザンヌさん対策せずにはいられない。
こんな具合に。




なにも見えんじゃん!

カーディガンをカーテンのように見立て、開けたり閉じたり、
そっとその隙間からチラリチラリとチラ見るその風情は
さながら駕篭で運ばれながらそっと小窓開けて城下町の様子を眺める娘の気分じゃよ。
ただし、汗でべっとしりた浅黒い娘だが。





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座っているだけなのに体力を消耗させた後、お昼を食べに。
今日のおすすめ「Plat du jour」とフォアグラサラダを。
アルザスはフランスで随一のフォアグラ名産地。
フォアグラサラダはどのお店のメニューにものっているほど国民食。
だいたい10ユーロ前後と、日本に比べるとかなり手頃!
そして町の至るところにパテや量り売りのあるフォアグラ専門店があります。

昨年もフォアグラや一部食材に感じる、
「食物と官能そして罪」の関係ついて書かずにはいられませんでしたが
遅ればせながらそれを明確に表現していたあまりにも有名な伊丹監督の「タンポポ」をわたしは鑑賞し、
その実感は個人的なものから普遍的で根源的なものへとコマを進めたのです。
たいめいけんにオムライスを食べに行った際
とろとろのオムライス「タンポポオムライス」の名前の所以がそれだとしって
いざ観てみると、あれはまさに「食と官能」の世界だったのですね。
すべての感情や事柄を結果としての末端とし、毛細血管を逆流させていくと
結局は心臓部にある「欲望」という中枢に辿り着くんですよ。
無欲に近づくほど安楽というこですね。
むろん対極にいるわたしは欲に翻弄され自己中心的で、時折自己嫌悪に陥るものの、
せめてそれをあたかも掌握しているようなふりをして許されようとするその欲もまた卑しい。



この日飲んだアルザスワインはピノ・ブランとミュスカ。
ミュスカは鮮やかなマスカットの味。色も濃い。
ピノ・ノワール(赤)はよくあるけども、ブラン(白)もあったのね!
びっくりするくらいサラサラしていて若い。
数年前ワインに精通されているミュージシャン先輩に出会った頃
「瓜生さんはピノ・ノワールっぽい」と言わたことがありました。
少し飲むようになって味を知ってきた今
どうやらそれは気分屋(栽培に手がかかる、面倒だ)とか、
未完成だといかいう意味だったのではないかと感じています。
あれから数年、そのままでいたくないような、いたいような。
熟したといわれても複雑やもんねぇ…ふふ
by akiha_10 | 2011-07-04 21:46 | Trunk