カテゴリ:Art( 23 )

page a-23    春のフリ




a0028990_20542336.jpg





ここ2、3日の東京は
春を装っている。
陽が長くなり
キリっと澄んでいた空は
フェイスパウダーをはたいたように
ピンクがかっている。
しかし、騙されてはならん。
ダウンをクリーニングに出すのは
早とちり。
もうひと越え、ふた越え、の
展開があるはず。
往生際のわるい冬の最終章。
















先週国立新美術館に行きました。
毎年注目している文化庁メディア芸術祭。
アート、エンターテイメント、アニメーション、マンガ
の4部門の作品の展示。
これがなかなかクリエイティブで、
来て見て触って、きゃっきゃっとなること間違いなし。




a0028990_20553464.jpgトライしたのは、
例えば、ろくろのようなキャンバス。
トイレットペーパーのように、
PC画面上で白いキャンバスがずっと回転している。
絵を描いて、それをスタンプにして
ぽんぽんと置いていくと、あっというまに
くるっと一周する。



うまく描けばアニメーションになるらしい。
パラパラ漫画の原理らしい。
描いてたなー。やたら上手い男子いたね。
国外のアーティストや学生の映像作品も多数で、
時間が足りないほど充実していました。








a0028990_2056519.jpg

映像の楽しさといえば、
映画「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」がオススメ。
すっごくかわいかった。
「スティング」のような
イラストを使ったのチャプター区切りもわたし好み。
ぬいぐるみが、やんわり動くのよ!!
その表情も動きも、かわいいよ…。



首のもげたキティのぬいぐるみを
「痛いでごめんね」と泣きながら縫合したわたしは
(乱暴に扱っていたのもわたしだが…)
マゴリアムおじさんの魔法がかかりやすい。
脚本に有無を言わせない勢いは、
「魔法」、その言葉のなせるわざでしょう。
メリーポピンズとまではいきませんが、
とりあえず、オープニングでわしづかみ!





わたしの「不思議なおもちゃ屋」は
銀座のサンリオね。
ほんと好きだった。
でも、行きたがってるわりには、
真っ暗な森っぽいエスカレーターとか、
喋る木とかに、いちいちびくびくしてたよ。
ふぇ!!ってね。
by akiha_10 | 2008-02-23 21:15 | Art

page a-22   Space for your future

a0028990_17405036.jpg

















気になっていた展示を見てきました。
「Space for your future」http://www.sfyf.jp/
東京都現代美術館-08/01/20

「現代の世界の建築、デザイン、ファッション、アートの変革。
生物が進化の過程で変容を遂げるように、
表現の世界でも新しい形の領域横断が行われはじめている」

「Space for future アートとデザインの遺伝子を組み替える」
13カ国、34のクリエイターの作品の展示。



気にいったのはバーバラフィッセルの映像「俳優と詐欺師」。
月の土地を売ろうとした男の実話をもとに、
スクリーン表では
俳優が俳優を演じており
同じスクリーン裏では
同一人物が虚言癖症患者を演じている。
トリッキーで、わたし好み。

「変容の家2」は一番すき。
スペースに規定されるのではなく、
人の動きがスペースを規定していく、
というアニメーションCGで、
人間が動くと、立体間取り図がひかれていき、
そこに必要な小物や家具が配置されていく。
シルバニアファミリーハウスを断面で観るフェティシズム。
箱庭系、これもわたし好み。





a0028990_17411882.jpgエルネスト・ネトの
着て楽しむ作品は、
椅子のような着ぐるみのような、
ガチャピンのような(置いてあったのは黄緑&薄ピンカラー)、
そんな作品。体感しました。
学芸員さん2人がかりで
おぶらせてもらった。




おそるおそる後ろに倒れて、
ぶにょーん。
なんじゃこりゃあ。
「作品と人の内的な彫刻」
らしい。

うーむ


……わかりゃない!
高尚な感想をひねり出そうとする前に
眠りそうじゃ。
(もっとも、これを着てそれらしい事を言う姿は、かなり滑稽)








それから、アルゼンチンの
コンテニード・ネトの作品。
ペットボトルを
ひも状に切って、様々なプロダクトをつくる。
バッグ、椅子、照明。
これが綺麗でね。
どうかしたら
アンテプリマなわけよ。








現代アートらしく、
イマジネーション宇宙よりひろく、の世界です。
小学校で
ダンボール迷路作るとき、
ものすごい可能性を感じた。
なんでもできる、と思った、
あのトキメキが蘇ります。
あっという間に時間がたって、
閉館…Tシャツ気になっていたのに買えなかった、、、
見ごたえあります。
楽しかった。









a0028990_17425744.jpg



ご飯はイエローカンパニーの
スープカレーです。
美味しいと思います。
でも、最近四谷の「オーベルジーヌ」
のカレーを食べて、
いきなりカレーランキングの上位に。
スパイスの効いた甘めの味。



食べ物ついでに。
お鍋の季節ですね。
豆乳好きの女子に報告です。
普通の豆乳に、
うどんダシをいれるだけで(おすすめはヒガシマル)
かなり美味しい豆乳鍋のスープができます。
これ、おすすめよ。
やってみてね。







デパートでかかる
あまりにも先取りなクリスマスソングに、
半ば強制的に
ちょっと心躍らされているわたしが可笑しいです。
久しぶりに
ホームアローンとか観ようかね。
by akiha_10 | 2007-11-22 18:09 | Art

page a-21   インテリアライフスタイル展

a0028990_0541329.jpg



今年もインテリアライフスタイル展に行ってきました。
東京発の、国際見本市。
32カ国も参加していています。
目がちかちかするほど、ひしめき合うデザインものに、
心躍らないわけがありません。わくわく。












国ごとにまとめて展示されていて、
ちょっとした文化比較になるところが面白い。
鮮やかで斬新なカトラリーが目立ったのはイタリアゾーン、
模様や色が多いのがフランスゾーン、
いかにも王室なおすましデザインが英国ゾーン、
だんとつで、
デザインとして美しいと思ったのはドイツでした。
カーブぐあいや、溝の均一ぐあいや、しゅっとしてるぐあいが、
すごい気持ちーの。
ピシっと敬礼していたお国柄やもんね、
1ミリのズレもゆるしませんっ!という感じ。
ドイツ地下鉄の切符の検閲員の、あの厳しい形相を思い出した。









国内デザイナーズフロアに行って感じたことが、
どこをみても、平均点が高い(わたしなにさま?)。
イタリアっぽい、フランスっぽい、欧州のデザインっぽい、
というのも、とても上手。
それらを超えて綺麗だったりもする。
異文化の美しいイメージだけを切り取って、
日本や時代の美意識に合わせて創っている。
レストラン同様
本場イタリアンよりも国内の、イタリア風イタリアンのほうが
口に合ったりするように、
デフォルメされたリメイクもののほうが、うれしかったり。
日本にあるベトナム風ベトナム料理やさんは
お洒落で文化があってリゾート気分で…
だけど本場を味わう、っていったらまた全然違うもんね。
短気だから、わたしたち。
味覚の需要、感性の需要に、
すぐ、ぴったり合うもののほうにすーぐ惹かれていく。
デザインは素材や耐久性や歴史を探ったり
実際に使用する段階の前に、
目から入る第一印象による飛びつき、で
がっちり心を奪われがち。
しかも国産は実用性もすばらしかったり。
もう、っぽいものとか関係なくなる、
最後は、丁度いい、とか言っちゃって。
味わいに達するまでを待てない若者も、
イミテーションの氾濫も、
一概に否定できない時代に自分自身が育ってしまって。
めんどくさいも愛着、とかいって
デザイン重視の外車にいつかは乗りたいところだけど、
それっぽい、便利なものに、しっかりと誘惑されそうだ。
便利が味わう心をむしばんで、
「本物」という概念も彷徨う。









今回気になったのものいくつか。
メタフィス(http://www.metaphys.jp/)の掃除機。しかもサイクロン。
まきぐあいが、すごくいいですね。
これいつか買いたいです。



マークス社(http://www.marks.jp/)も出展。
とってもとっても可愛い雑貨やステーショナリーを
インポート、オリジナルでつくっています。
絵本「ラチとらいおん」グッズも扱っている。
このらいおんの人形がえらく可愛い(ケミィが買っていた)。
パリを得意としているところもお気に入り。
パリのお部屋、キッチン、パリのクリエータ−…など
鬼キュートなエディシオンドゥパリの本も、
マークス社の扱いになったそう。
これからも要チェックね!
うーん。
遠い将来には雑貨のセレクトショップを持ちたいと
あわーく思っていた少女時代の
血が、ふたたび、ふつふつさわぎだす。








a0028990_0544482.jpg
新しいスーツケースを買いました。
ドイツのRIMOWAの赤!
ふふふ、かあいい。
「時間のある時は、心のマイレージを貯蓄しようね」
とマネージャーが言っていたが、
なかなかいい言葉だと思った。
いろいろ見たり聴いたり読んだりして、
感じておこうね、ということね。瞳メモリーね。
新しいスーツケースに、これから
どんなマイレージが貯蓄されていくのでしょうか。
わくわく!
by akiha_10 | 2007-06-08 00:08 | Art

page a-20   産みたての空気を浅草の煙のごとく

a0028990_1181257.jpg










扉に鍵をかけ
さらに
椅子やら机やら 重厚な箪笥などを
テトリス風にひきつめて
扉の隙間から
どうか梅雨が洩れてこないようにと
扉をじっと見張っている

手放したくない季節。
いかがおすごしですか。






最近印象的だったことはというと
川崎の生田緑地に行ったことです。
こんなところにあったのか。
というほど見事なグリーンに
目と心が生き返ります。
ちょうど雨あがりで、
さらに緑の色と匂いが冴えるんですね。
過呼吸なほどに
いっぱいいっぱい深呼吸して
体内空気を入れ替えました。



生田緑地内、岡本太郎美術館に行く。
雨が上がったばかりで
ほとんど人がおらず。
しんとしている美術館は、
ちいさい鳥肌がたつ。
わたしの、
こつこついう足音が妙に色っぽく聴こえたりして
いろんなテンポで歩いてみようかと試みる。

太郎さん、柳宗理らとも芸術運動をしていたようで、
柳氏の椅子、バタフライスツールや
すっとしてる食器たちも展示。
なにはともあれ心地よさが第一優先ではあるけども
(かっこいすぎて疲れるのはいややもんね)
うつくしいものに囲まれるのは幸せだなあと思う。
インテリアの大展示会、
ライフスタイル展がもうすぐだ。たのしみよ。



太郎さんの作品をみるのは
汐留の巨大壁画「明日の神話」ぶり。
いつもビビッドで、
直感的で直観的、
そこに、気、があるのは、わかった。
最後のほうは、
うーん。蛇!稲妻!闇!と
作品名あってこゲームをしてみた。
ひょっとしたら太郎と気が合うかと試みた。
いつも彼は裏切った。






太陽の塔の内部に創られていたという
「生命の樹」という空間の作品の絵と写真があった。
樹の根っこから、恐竜→魚→両性類→爬虫類→哺乳類時代、と
上にあがるにつれ進化していく樹。
これ実物見たかったなあ。
写真の様子ではどことなく
「時計じかけのオレンジ」
の世界観に似ていたので(色合いや、とんでる加減が)
帰ってふたたびキューブリック復習。
狂っているけど嫌いじゃないなあ、
いつのまにか
巻き込まれてしまっている。



いい映画、というのもあるけども、
なにかしらんが、強烈にまとわりついてくる映画、
というのは思い出さなくても、
心にあるコルクボードにいつもピンで貼ってある。
なにか創りたいと思わせる発破剤になる。
ロッキーやスパイディーでスカっとしてばっかりのこのごろ。
みたいみたいと思っている
ミシェルゴンドリーの恋愛睡眠、
ここらで行っておきたい。
ガエルくんだしね!










a0028990_1193816.jpg



わーいわ−い!
えらい喜んどるよ。
(太郎さんの作品より)
by akiha_10 | 2007-06-05 00:04 | Art

page a-19   天空スコーン


a0028990_0473029.jpg















美容院で雑誌エルデコをめくっていた。
そういえば、上京してここのサロンに行こうと思ったキメテは、
サロン特集のカタログの、
スタッフの後ろにぼやっと映る、
内装であった。
直感よろしく、内装の相性がいいことにくわえ、
運良く担当井上さんとも出会えた。
美容院特有のキメキメ雰囲気が強いと
こっちがちょっと尻込みしてしまうが、
井上さんは話ができる。サクサクしている。
元のモデルが大変よろしいカタログを指して、
無謀な髪質を要求してみる時、小声でごにょごにょになるものです。
ああ、わかってる。これには、ぜったいならない。しってる。
そんなとき、
「まあ。いっとくけど外人、このひと、外人だから。
ニュアンスね、ニュアンス、これ風味ね」
と一緒に恥ずかしい気分になってくれる井上さんがすき。
共通の感じ方を持っていて、女同士話しこんでしまう。
その間わたしの大雑把さとか、気まぐれさとか、
顔の丸さとか、絶壁さとか、
四年の付き合いのデータを分析して、
「半年は持つようにするからね、あはは」
としゃしゃしゃとハサミをいれてくれる。
井上さんが言うには、わたしと、似ているところがあるらしい。
明るく居るが、考え込みやすいところ。
人生を遠くから観察しているところ。
ふと、虚しくなるところ。










3年前くらいに二号店ができて、
そちらの内装はさらに好きの真ん中。
ブリブリしていないロココ調で、
渋みのあるアンティークのテーブルやミラーを配置、
本当に、よい。
きれいだなあ…毎度思うのだが。
このアンティークがね、
この日ばかりはくせもの。
携帯はクローゼットの中だったため、
たよりの時計は、壁に掛かっていた味わい深い古時計。
ある時5時半を指していたもんだから、全然大丈夫と余裕でくつろぐ。
しかしそれから感覚で30分ほど後、
精算時に携帯ひらくともう7時。
え。振り返って睨んだのは、
未だ5時半から微動だにせぬアンチークとけい。
ぬぬぬぬぬぬぬぬ。とまってる!!
アンチークのばか!
オブジェらしい。
待ち合わせをしていたその日、
美容院を飛び出て、街を走る走る。
ジツヨウセイ、ジツヨウセイ、ジツヨウセイ…言葉がネオンになって、
見かけも音も、加速しすぎて線になる。













この美容院の内装が
「マンダリンオリエンタル」に似ていると思っていたら、
内装のデザイナーが同じ人だったようです。
そしてある日、いっちょまえに、
マンダリンでお茶とスコーンを口に運びながら確かめた。
うっとりするところは、いいねえ。
このあたりの、俗っぽさ、ミーハーさは、
恥ずかしいほどに、相変わらずでもうどうしようもない。
しかし本当にインテリアが素晴らしいと思う。
ここの37階はショールームみたい!気持ちが上がります。
普通であったら、同じテーブルや椅子、プリントを配置するところ、
ここは、同じオリエンタルなテイスト、同じにおいの、
あらゆる違うものを配置している。
数あるクッションひとつひとつにしろ、
形や光沢を微妙に変化させながら
厳格に定められた世界観の枠の中で、のびのびと生きている。
自由で、新しい。
東京の空がしんと額にはいったなら、
遠く下のほうでうごめく車もミニカーのように愛らしく、人ごとである。
ラグジュアリーや洗練さがありながら、
リラックスも兼ね備わっているというのが、
一番贅沢というものであろうか。
そうすると、
自然と密なる、東洋方面は有力である。
華やかで洗練されていて、
自然でシンプルで、かっこつけすぎていない。
ふと井上さんの姿が浮かんだ。




東洋か。
あれだけ西洋に傾いておきながら、
やっぱりキャンドルよりお香よね。と
マッチを擦ったわたしはなかなかの浮気者である。
by akiha_10 | 2007-03-04 22:52 | Art

page a-18  色を、並べる。

a0028990_233419.jpg



化粧品カウンターにならぶ、
無数のアイカラーのパレットがいい。
色の見本表がいい。
マカロンのショーケース、
文具屋の画用紙売り場、
ボタン屋さんのサンプル。
アイス屋さんのアイスバケツ。
おんなじ形が、
色を違えて、
並んでいると、
わああ…と、うっとりする。



デパートの地下でみつけた、
「mochi cream」
ディスプレイにしばしうっとり。
ビジュアルもさることながら…
もちくりいむ???もちくりいむ??(脳内リフレイン)
絶対たべる!
と、なんこか試してみる。
いっぱい種類があります。
洋風味もあるけど、餅にはやっぱり和風が合うね、
ということで、きなこ黒豆と、抹茶金時がいいと思う。



a0028990_253248.jpg最近、色辞典も揃えた。
色辞典、それは定番色から、蛍光色や自然界の色まで、
こういう緑があったらいいのに、
を叶えてくれる優秀な色揃いの色えんぴつ。
実は小さいころから1巻を使っていました。
親戚のおねえちゃんがプレゼントでくれたもの。
今振り返ると、このおねえちゃんが贈ってくれるものは、
どの時代も、その時の年齢で使いそうなもの、
しかしシンプルで、センスのよいものだったように思う。
姉妹色違いのショルダーバッグや、
エルベシャプリエのトートなど。




色を見るのが好き。
「興味は得意」だと思い込んだのか、
幼い頃の曖昧な記憶で、
わたし、ぬりえ、はちょっととくい、ふふ。
とういうような感情があったような。
だから新しい、ぬりえ、をゲットすると、今回こそ絶対駄作ページはつくらない。
一冊まるごときれいにきれいに!と気合いがはいったもの。
しかし真ん中ページあたりから雑になってきて、ふざけた書き込みがはじまる。



色辞典に並ぶ色鉛筆を見つめては、
この世には何色存在するのだろうと考えてみる。
赤とピンクの間には、いくつの色があるのだろうか?
同じように、ドと、ド♯の間に、いくつの音があるのだろうか?
グラデーションの中身をちゃんとバラして知りたくって。
色の変わるところを、音の変わるところを、逐一中継してもらいたい。















色彩のうっとり、といえばソフィアコッポラ。
映画「マリーアントワネット」。
国交とか政治とか歴史とか、よくわからないわ。
ドレスと靴とスイーツと、食器とジュエリーと香りが好きだもの!!
「女の子」がぎゅっとつまっています。
史劇というより、美しいアイテム、シーンの連続。
まるでパリの装飾美術館に居るように。
さすが、写真を撮る人だけあって、
光の加減がものすごく上手いと思う。
音楽選びも、らしい。
「ロストイントランスレーション」のラストに「風をあつめて」が流れた時、
その時の心の温度にとても合ってしまって、
あまりの絶妙さにうーんと唸ってしまった。
それ以来、ソフィアを
ひいき目に信頼している。
ところでルイ16世の方、この方どこかで…と思ったら、
愛しいウェスアンダーソンの「天才マックスの世界」にでている俳優。
ジェイソン・シュワルツマン、ソフェアの従兄弟らしいです。
どこまでも芸術一家。
毎度キャスティングされる金髪の可愛い女の子に憧れ、
綺麗なアイテムに恍惚とし、
作品の質感に魅せられるとき、
それはそれらを通して浮かびあがる、
ギフト多きソフィア自身への羨望でもあるのかなあ、と
ちょっと思うのでした。
by akiha_10 | 2007-01-22 10:41 | Art

page a-17    江戸の誘惑

浮世絵を観に行った。
両国は江戸東京博物館。
ヨーロッパであろうがジャパンであろうが、
「むかしなるもの」に、とても惹かれる。
「日光江戸村」に異様な興味をしめし、
また行きたいな〜また行きたいな〜と言っていた幼少期。
親は「あんたはおじいちゃんの孫やね」と言っていたが、
それは当たり前としても、
そんな父方の祖父は城が好きで着物が好きで、
踊りが好きで、江戸時代あたりの、文化的、
どちらかといえば、道楽的なところが好きであった。
また、母方の祖母が着物好きとくれば、
「江戸の誘惑展」に騒ぐ血はそこそこ濃ゆい。
父方の祖父母は他界してしまったが、
いつも思い出されるのは、
祖母の「おじいちゃんがあんなんやから」という笑い呆れ顔(笑いあきらめ顔)と、
祖父の菩薩のような穏やかな顔と、まとっている不可解な世界である。
祖父は「大人」的には、若干困り者であったらしいが、
こどもの私たちには近かった。
解り合おうとかではなく、ただ漂うのにむいていた。
今考えると、外出の際にはきちっとスーツを着て、
帽子とステッキと、金色の時計をたしなむ祖父は、
田舎なりにも、モボ(というか、モジ:モダンジイサン)だったのかもしれない。
下関の壇ノ浦が好きで、瓜生の姓はもとは源氏の系譜だとか、
あやしすぎることを言っていた。









肉筆浮世絵というのは、
大量生産できる版画による浮世絵ではなく、
特注で制作される、いわばオーダーメイドの浮世絵のことらしい。
ヨーロッパで、裕福層のバトロンがモーツアルトに音楽をかかせたように、
こちら都では、裕福な武家が菱川師宣に浮世絵をかかせたのだ。
特筆すべきは、着物の綺麗さ、色彩の豊かさ、女性の質感。
浮世絵のほとんどのモデルは当時の遊女で、
「女のプロは」着飾るにも
当時の最先端かつ一流のものを身につけたらしい。
絢爛豪華できらびやかな様が、
刹那的で享楽的な浮世を描き、
虚構を真正面から引き受けた遊女のプライドがそこにひかる。
葛飾北斎の「鏡面美人図」に立ち止まる。
支度をする女が、後ろの髪の結び目を気にしながら
すこし身体を傾けて、化粧台の鏡に顔をうつす。
こうしたちょっとした角度から香り立つ色香、
いわゆる「見返り美人」的な美というのは
本来日本が持っていた、オリジナルの色気だと思う。
飽食、選択無限なこの時代、
欧米の「セクシー」みたいなところに、
どうしてか憧れて、
またそこそこ真似も上手なのだが、
互いに本家発信のものには敵わない。
安易に「エロ」が消費されていく「現代」という浮世を、
鏡に映った女がなまめかしく笑っている。









「女のプロ」がいるところには、
女を魅せる道具文化が発展するのではないか、
と首をかしげた。
着物はじめ、お化粧、鏡、髪留め、
浮世絵で描かれた遊女の小道具はどれも鮮やかである。
パトリス ルコントの映画「歓楽通り」を思い出したのだ。
娼婦たちのパウダールームは、淡く煙りたっていて、
装飾豊かな小道具が雑然と置かれ、
まじりあった濃厚なトワレが画面から香ってきそうだった。
パリに娼婦がいるように。
京に遊女がいるように。
是非はともかく「女のプロ」はたしかにいて、
その歴史を持つどちらの土地も美しく文化的で女性的で、
なぜかそんな場所に、
根源的にものすごく惹かれてしまう。



















まわりが体調を崩してばかりなのですが、
みなさんお変わりありませんでしょうか。
菌バリアも兼ねて、スタミナをつけようと、
ギタリストの光さん情報の焼肉に行ってみました。
用賀の「らぼうふ」というお店。
とっても美味しかったです。
帰りに近くの古本屋さんで柳美里の本を買って帰る。
本を読む時間はあまりつくらないけれど、
お風呂や待ち時間で読むのは、まあまあすき。
古本って、いろいろと面白い。
久しぶりに出した、
冬もののセーターみたいな匂い。
誰かにとって、大切だった、
蛍光ペンでなぞった、この一文。
by akiha_10 | 2006-12-08 15:51 | Art

page a-16  インテリアライフスタイル展

a0028990_1922948.jpg

友人のお仕事の関係もあって、
インテリアライフスタイル展に御一緒させていただきました。
これが、思っていたより面白くて、
半期に一度のものもらいの目をしばしばさせながら、
小さいブースにところせましと並んだ雑貨、家具を見てまわりました。




かつてインテリアショッップのシボネでみとれた、
「amadana」のブース。
ここの家電、わたしの中ですっごくヒットです。
フラットで、四角くて、シンプル。
オーブントースターの扉の持ち手や電話の受話器のところだけが
ウッディなところが、ツボなのよ。(そのふたつを、カタログから切り貼りしてみたのが上のもの)
デフォルメされた、記号っぽい愛嬌がある。
だからデザインものに漂いがちな、キメキメ感はやわらぐ。
体温のあるモノは安心する。
センスがいいのはわかる、かっこいいのはわかる、
でも自分にとって居心地は良くなさそう、という家電、インテリアはよろしくない。
ちょっとの背伸びは、自分を引っ張ってくれるが、
とどいていない背伸びは、アキレス腱がつってしまう。
空間において、自分にとっての居心地の良さ、フィット感は重要である。






サイトの「アマダナの哲学」を読んでみると(『amadana/アマダナ』でひいてみてね)、
とてもとても共感できるものがありました。
モノに宿っている作り手の哲学や気持を、
そのモノから、なんとなくでも感じとれる時、嬉しくなります。
モノへの興味は、職人への興味でもあるでしょう。
鞄なり車なり、時計なり、モノをほとんど擬人化して大切にするひとは、
作り手への感謝や尊敬、興味などがより強いのではないでしょうか。
モノが媒体になった、人と人との交流。
料理も空間も、それらが媒体となった、人と人との交流。
意識的に創作されたものには、その人の気が宿っていると思うのです。
自分にしっくりくる哲学が流れているモノは、
持っていて自然だったり、時に気持を盛り上げてくれる。
単なるモノにとらわれるのではなく、人との交わりとして接する。
そう考えるとなおさら、素直に思う、
触れてみたい食べてみたい、一緒に過ごしてみたい。





よく授業中に四角い箱を書いて、「理想の部屋」を書いていました。
初任給では快眠枕を買うと、そのむかし言っていました。
(よほど快眠願望は強かったのか、全国3名様の懸賞で、快眠枕を見事に当てた中学生うりゅう)
理想は年齢や環境によって変われど、「心地よい日常」の追求はずっとテーマなようです。
どんなところで、どんな時間を、どう過ごすか。
たとえ状況の選択権はなくとも、自分がどう感じるかで全て決まってしまう。
お洒落したパーティーーやかりそめの花火大会、
ギュッっと凝縮された楽しみも大好きだけど、
そこだけ夢見て日常を疎かにするのはもったいなさすぎる。
一番長い時間、ともに過すのは、日常です。




しかし、きっと心地よい日常は、
パーフェクトなインテリアに囲まれるということでもないのでしょう。
お部屋に関していうならば、普通に、掃除をして清潔にして、
窓をあけて、陽が差し込んで、
それだけでかなり実現するものです。
プチブーケでも飾ってみれば、もうパーフェクト。
いつかは置いてみたい椅子や家電も、まあ追々ね。


「心地よい日常、衣食住の実現」は今すでに、ほどよく叶わせてもらっているものであり、
これからも長期的に持ち続ける興味であり、夢であることでしょう。
夢を持ち続けるためには、100%は叶わせないことです。






a0028990_19233624.jpg



今の気分にとてもフィットする
ルームフレグランスを買いました。
森林の香りよ。
しゅっとしたら、ああ、しあわせ。
by akiha_10 | 2006-06-17 20:01 | Art

page a-15   繊維の職人

a0028990_2250464.jpg





お気に入りのくまのぬいぐるみ、
ボーをつくっていらっしゃる作家さんに会いにいきました。
どれくらい好きかというと、
友達にボーの写真を見せては、迷惑がられながら、
それでも「かわいいでしょ?でしょでしょ?」と言って、
「うん」をせがむほどです。





その話を作家の貝戸さんにすると、
買われた方はみんなそうなんですよ、とおっしゃっていました。
みなさん、自分のボーが一番、かわいい、という。
自分の子が一番よ、みたいな。
というのも、ボーは一体一体、手づくりのため、同じ顔はないそう。
また、一度決めた生地も、次につくるときに、
同じ生地がなかったりするため、少しずつ素材も変化するそう。
だから、たまたま出会った、そのボーとの偶然感が、
ドラマチックに気持を高める(ちなみにわたしとボー、出会いは横浜、はじまりは横浜)。
写っているのは初代ボー、ほんと、わたしのボーとはまた違うねぇ。
(わたしのは、なんか、いじけてる…(でもやっぱあたしのが、一番かわいいぜい!))


ボーの魅力は、アンバランス感、足りない感じなんです。
魅力のひみつ、貝戸さんの話を聞いて納得です。
パターンがもともと、左右非対称なんだそう。
人間の顔も、左右非対称だものね。
それが、つい擬人化させてしまうほどの、生きているような表情をつくりだす。
未完成なアンバランスさに、共感、愛着を感じます。


愛くるしいfredericのぬいぐるみたちは、
旦那さんとやっていらっしゃるお店、pretzelにも住んでいます。
恵比寿と広尾の間の閑静な道の半地下にある、
モンマルトルのボタン屋さんのようなお店。
入った瞬間、冬のプラハもよみがえりましたが、
なるほど、中欧で貝戸さんが買いつけたアンティークが並べてあるからでした。
中近東の買いつけ雑貨も多く、エキゾチックでもある。
また、旦那さんのデザインするpretzelの子供服が、すごく可愛い。
おしゃまなワンピース、こどもにジェラシイ。
ひとりで、わたしのこどもをシュミレイトしてにやにやして、あやしいです。


お店にはミシンが置いてあって、お店兼アトリエになっています。
今日は雨がしとしと降っていたけれど、雨音にミシン音を重ねながら、
大好きなものに囲まれて、
ボーや仲間をつくっているのって、いいねー、と思いました。
わたしも、創作意欲が湧いてきた。
腹ごしらえに広尾駅近くのブルディガラのパンを買って、
今日はきっと一曲できるような、そんな気もしないでもないかもしれないと思いこむ。
雨を吸って、木々の匂いは冴える、有栖川公園の脇を通ってそう思った。
frederic








同世代の、もの創りつながりでいうと、
パリでモード勉強中の友人、はまちゃんにも注目。
しかも、数ある専門学校の中、はまちゃんは偶然貝戸さんと同じ専門でした。
つながる、つながる、糸と糸。
はまちゃんとは、むかし服飾イベントで知り合ってから、
なんだか仲良しになって、
何度かイベントに参加したりもしました。
パリに行ってからは、写真を送ってもらったり、欧州旅事情を聴いたり。
バカンスバカンス言っているはまちゃんは、さながらパリジャン。
でも実は熱いひとだと知っています。
今年、パリ校を卒業。
卒コレができたよ、とお便りもらったので、紹介してみます。
デザインデュオFINESSE、
波長が合うとは思っていたけど、コンセプトとかやっぱり共感できるものがあります。
これからも、たのしみしてるね。
FINESSE









最近、福岡から祖父母が上京していました。
要らないカーテンでつくったスカートをおばあちゃんが持って来てくれて、
(これが、なぜかシルクのように見える不思議なエコスカート)
たしかにそれは気に入ったのだけど、
祖母の「かわいいでしょ?でしょでしょ?」というところに、
自分が確実に引き継いだDNAを確信し、笑ってしまう。
(そうだ、母も、しょっちゅう、まわりに「うん」と言わせしめちゃうから、
わたしは三代目継承者ね!)


針を通った糸、糸が織った布、布に吹き込む想い、
そこから、もらえる、歓び。
繊維を操る職人たちにいつも、気持を掻き立てられます。



pretzel@東京都渋谷区恵比寿2-20-7
by akiha_10 | 2006-06-11 22:46 | Art

page a-14   惜しみないハコ

a0028990_23324819.jpg韓国のリウム美術館をたずねました。

好奇心旺盛ケミィのミニ連休に合わせて、短い時間で行きました。
ケミィがチャングムグッズなど買いまくらんように、
わたしが見張らな!
と鼻息をあらくしていたものの、ケミィは意外に淡白でした。
食にうるさいケミィはやはり、なんといっても韓国ごはん、
に興味がいっているようです。
わたしのリクエストも盛り込んでもらい、リウム散策は実現。
訪問10日前には予約が必要という、
すこしお高くとまっておられる印象もありながら、
「あっ、あにょはせよぉ…」と日本から電話をしてみる。
オペレーターの方が日本語ベラベラだと途中で気付き、
カチコチの韓国英語をその気で喋っていた自分に照れる。



リウム美術館はスイス、フランス、オランダの世界的建築家が、
それぞれのインスピレーションでデザインしたという、
ふたつのミュージアムと、児童教育文化センターという3塔で成り立つ。
韓国の財閥サムスンが建てた美術館で、
とにかく惜しみない美とマネーが注がれているのがよく分かります。



a0028990_23421627.jpg記憶に残ったのは、
フランス建築家ジャン・ヌーベルのMUSEUM2、その床や壁。
なんだ、この材質は、とホームズのようにしゃがんで触ってみる。
錆びたステンレスのような、すっごい微妙ないぶし銀が、しぶい。
そして、壁や階段は黒なんだけれど、
ただの黒ではなく、炭っぽい黒。
階段は、ステップごとに照明が煌々と炭にあたっていて、いとうつくし。
建物自体が美術なんだな、
と歩く瞬間瞬間を四角に囲んだ指の額にいれてみた。



そのかわり、惜しみないハコの中身、
韓国の伝統美術と現代美術の展示物そのものは、
どちらもそんなに印象に残っていなかったりする。
おそらく、ひとつひとつ見ると素晴らしいのだろう、
贅沢なハコに、贅沢な美術品、と、多少おなか一杯の構成だからね。
みんなが主張していて、しぼれない。
自分の貧乏性もあるのだろうけど、
未完成の部分やほころび、が無いというのも、いまいち集中できない原因なのかも。
完璧ばっかりだと、ちょっと息つまるもんね。
でも、建築そのものはすばらしいと思います。
財閥サムスンの「どうよ」という空気を、存分に楽しませてもらったよ。
ありがとう、サムスン!



展示物(現代)のなかで、唯一じっと見いってしまった映像作品がありました。
マシューバーニーのクレマスター3というやつです。面白いねぇこれ。
そんな中、ケミィが居場所のない空気を漂わせているので、
「お茶でもしよっか」と退出。
本気モードで美術館をまわりたいのならば、
一人かB型気質と行くべしよ。




a0028990_2336674.jpg





こちら、MUSEUM1、スイス建築家マリオ・ボッタの吹き抜け螺旋階段。
上から自然光がはいって優しく、ひたすら真っ白、幾何学模様、
ぐるぐる降りて、不思議な気分、
ヒッチコックの「めまい」がここによみがえる。
by akiha_10 | 2006-05-21 20:31 | Art