シャルルドゴールの空港に着く直前、機内でクロワッサンとチーズの軽食が出た。
パリ関連の情報の切り抜きを見つめていた。 心はすでにパリに飛んでいたため ほんのり香るクロワッサンに「粋なことをするなぁ」とちょっとした幸せを頂く。 飛行機を降りると、目に入るもの全てが「フランスっぽい」から、ますます高揚した。人も、文字も、流れる空気も。 まず、直行したのはパン屋。 有名なチェーン店より、小道にある現地民御用達のパン屋のほうがいいね、とパン屋のためだけにメトロに乗った。 行列が目印となり、すぐに見つけることができた。 周りには店がほとんどないのにこの繁盛ぶりは、 間違いなく美味しいという証だ。 行列のおかげで、いつでも焼きたてのバゲットを食べられるらしく、 買ったバゲットは素手で半分にするのが熱いくらい。 肉まん割る時みたいなかんじよ。 「あちぃ…あつっ」と言いながら割ると、ふんわり湯気が。 フーフーしながらパクり。パリモチっとしていて、やっぱりおいしいじゃん!! 「おいしいよぉ〜」と言いながら、長い長いバゲットを一本その場で、友人といっきに食べてしまった。恐るべし。 絶対行きたかった蚤の市。 アンティークなど高価なものからガラクタまで売っている、週末のフリーマーケット。 「あなたの要らないものは私にとっての宝物」というものだ。 一番興味のあったのは、モントレイユの蚤の市。 というのも、そこでは「泥棒市」と呼ばれるほど安く、くだらないものが売っているらしい。 いかがわしい程、発掘心が掻き立てられる。 いかがわしい程、治安はとても悪い。 お財布はコートの下の、セーターの下の、小さいバックに忍ばせた。 「現地民っぽく振る舞おうね」と友人と対策をたてる。 物珍しさに、キョロキョロオドオド。どこから見ても観光客だ。 期待通りのガラクタぶり。使い古した電化製品の部品や、ドアノブ、錆びた釘まで売ってある。 ゴミにしてしまう前に、とりあえず出してみるのかな? 何かに使えるかな、と値下げ交渉をしてみるが、頑におじさんは譲らない。 その釘によっぽど思い入れがあるらしい。 古着が1ユーロという看板の下で山積みになっているではないか。 2ユーロコーナーでは少し質の良いものが。 あんまり周りが安いので、5ユーロともなると悩んでしまう。 地元のパリっ娘や、バイヤーらしき人達に交じって掘りだす。 戦利品は古着が数着と、雑貨や古本、ステーショナリー、置き物など。 両手に袋を抱えるほど買っても、とても安かった。 ホテルに帰って、「PAUL」のタルトを頬ばりながら収穫物の品評会。 気を張っていたので、満足感と共にドっと疲れが出る。 「おじさんの釘」についての想像は羊よりも眠気を誘った。
by akiha_10
| 2004-09-06 23:19
| Trunk
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瓜生明希葉/INFORMATION
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