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page t-4 フランス初上陸(2002年 冬) 1 

シャルルドゴールの空港に着く直前、機内でクロワッサンとチーズの軽食が出た。
パリ関連の情報の切り抜きを見つめていた。
心はすでにパリに飛んでいたため
ほんのり香るクロワッサンに「粋なことをするなぁ」とちょっとした幸せを頂く。
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飛行機を降りると、目に入るもの全てが「フランスっぽい」から、ますます高揚した。人も、文字も、流れる空気も。

まず、直行したのはパン屋。
有名なチェーン店より、小道にある現地民御用達のパン屋のほうがいいね、とパン屋のためだけにメトロに乗った。
行列が目印となり、すぐに見つけることができた。
周りには店がほとんどないのにこの繁盛ぶりは、
間違いなく美味しいという証だ。
行列のおかげで、いつでも焼きたてのバゲットを食べられるらしく、
買ったバゲットは素手で半分にするのが熱いくらい。
肉まん割る時みたいなかんじよ。
「あちぃ…あつっ」と言いながら割ると、ふんわり湯気が。
フーフーしながらパクり。パリモチっとしていて、やっぱりおいしいじゃん!!
「おいしいよぉ〜」と言いながら、長い長いバゲットを一本その場で、友人といっきに食べてしまった。恐るべし。

絶対行きたかった蚤の市。
アンティークなど高価なものからガラクタまで売っている、週末のフリーマーケット。
「あなたの要らないものは私にとっての宝物」というものだ。
一番興味のあったのは、モントレイユの蚤の市。
というのも、そこでは「泥棒市」と呼ばれるほど安く、くだらないものが売っているらしい。
いかがわしい程、発掘心が掻き立てられる。
いかがわしい程、治安はとても悪い。
お財布はコートの下の、セーターの下の、小さいバックに忍ばせた。
「現地民っぽく振る舞おうね」と友人と対策をたてる。
物珍しさに、キョロキョロオドオド。どこから見ても観光客だ。

期待通りのガラクタぶり。使い古した電化製品の部品や、ドアノブ、錆びた釘まで売ってある。
ゴミにしてしまう前に、とりあえず出してみるのかな?
何かに使えるかな、と値下げ交渉をしてみるが、頑におじさんは譲らない。
その釘によっぽど思い入れがあるらしい。

古着が1ユーロという看板の下で山積みになっているではないか。
2ユーロコーナーでは少し質の良いものが。
あんまり周りが安いので、5ユーロともなると悩んでしまう。
地元のパリっ娘や、バイヤーらしき人達に交じって掘りだす。

戦利品は古着が数着と、雑貨や古本、ステーショナリー、置き物など。
両手に袋を抱えるほど買っても、とても安かった。
ホテルに帰って、「PAUL」のタルトを頬ばりながら収穫物の品評会。

気を張っていたので、満足感と共にドっと疲れが出る。
「おじさんの釘」についての想像は羊よりも眠気を誘った。
by akiha_10 | 2004-09-06 23:19 | Trunk
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