<< page t-96    ... page t-94    空... >>

page t-95    空煩サンド 3

盛りだくさんに色々な事が起こっておりますが順を追ってザゴラの話をもうすこし。
ザゴラ砂漠に行く道の途中
アトラス山脈を越え、標高2260メートルのティジン・ティシュカで休憩。
モロッカンドライバーのおんぼろカーで
ハイスピードかつ激しい運転で渓谷をカーブするのは
なかなかのサバイバルであります。ザゴラメイトと時折、目をまるくしながら目配せするのでした。



a0028990_2165890.jpg


さて、今回のモロッコ旅で得た一番のお気に入りアイテムは、このカゴ!!
ザゴラに行く途中でベルベル人(モロッコの原住民)から買ったカゴバッグです。
色合いが絶妙で、一目ぼれ。このコロンした形も。
これは絶対にほしい、と思ったので少々高値でも手を打ちました。
しかし、カサ張るカゴ、
当然スーツケースにも入らず、このあとずっと手荷物として持ってまわることになるのです。






ここで、びゅーんと時間を早送りしまして、
起きたてほやほやの話をひとつ。まさに昨日の話なのですが、
あろうことか、このお気に入りのカゴを、
エッサウィラ(モロッコの海岸地帯)からマラケシュに帰る長距離バスの中に
置き忘れてしまったのです。
今まで大切に抱えてずっと持ってまわったのに…
ちーんの極み。愚の骨頂。

バッグにエッサウィラで買ったモロッコランプも入れており、
物として残るモロッコをすべて置いてきてしまったわけです。
この、置き忘れ、もはや己の愚かな習性として染み付いてしまっているので、
いつも「ああ、またか…」と慌てることを忘れてしまいます。

ちなみに一昨年のパリのひとり旅からの帰国のときも
Macを成田から帰る電車の網棚に置き忘れて帰ってしまうという、スーパーうっかりさん。
しかも自宅で写真を取り込もうとするまで、
忘れたことに気づかなかったという超重要危険人物。VIDP。
翌日上野で無事Mac救助。心底自分が信用できぬ。
がんばるから。怒らないでください!!(誰にむかって…?)





昨日は夕方にマラケシュからパリに移動する日でした。
空港でカゴを持っていないことに気づいたのですが(遅っ!)、
既に空港。
「自分自身さえ持って帰れればOK」がモットーの旅。
所詮はモノ。
ああ、でもかわいかったな…くやしいな…
マネージャーに買った微妙ならくだグッズもあの中に入ってたな…まあいいや。
などと思いながら、あのカゴは砂漠で見た幻覚だということにした。



すると、パリ行きの便が、パリ豪雪のため大幅(3時間くらい!)に遅れるというではないですか。
これはチャンス!と思い、
チェックインだけして、いざカゴ探しの冒険に、マラケシュ市内に戻る。(空港から30分くらい)


スープラツールという長距離バスに乗ったのですが、
エッサウィラとマラケシュ間(片道3時間半)をピストン運行している様子だったので
望みはかなり薄。ほぼ、ダメでしょう。
まあ、でも時間はあるし、1%でも可能性があるなら、
と下車したマラケシュ鉄道駅に行ってみました。
スープラツールのオフィスの場所を聞いて
いざ、ポケットに残っていたくしゃくしゃのチケットを片手に
「このバスに荷物を置き忘れたの!」と尋ねてみた。
ほとんどの人がフランス語かアラビア語を話すので、
英語がわかるスタッフを探し手当たり次第尋ねていると(かなりお騒がせ)、
気づけば数人のモロッカンが数あるバスの中を探してくれていたのです。
「so stupid~!」と笑われましたが、
そんなの一番自分でよくわかっとりますけん。
そうですよ、おばかですよ…。

a0028990_21135257.jpg
実はその前日に、
モロッカンに対して人間不信になる
出来事があったので、
(まずは自分不信になるべし。)
これには心動かされました。
どこに行っても、いい人もそうでない人も居る。
情勢や国民性によって、
絶対数はまちまちだと思いますが、
モロッカンに対して揺れ動く
性悪説or性善説の振子が最終日にして、
「善」寄りでとまった出来事でした。


すこし待っていたところ
「たぶんこのバスはエッサウィラから戻ってくるところだと思うよ」と言うモロッカン。
そうこうしているうちに、ちょうどまさにそのバスが戻ってきたではないですか!!
「多分このバスだよ」と言ってくれ、
お客さんが降りたあと、後の座席を見に行くと、、、、あ、ありましたよ!!!
カゴバッグがぽつんと。
(高さがあって上の棚に収納できなかったのでバス後ろの踊り場においていた)


もう、奇跡です!
ファンタスティックです!
トレビアーン、アラビアーンです!!
摩訶不思議、
ベルベルマジック!

(いいえ、ただの己の過失です。)


あまりに嬉しくって、「メルシイボクウ!!!」とモロッカンに
ハグしてやや大袈裟に胸に手をあてました。どうしにかして感謝を伝えたかった。


ふたたび空港行きのバスに乗って、もう、嬉しさのあまり、
心の中でくねくねとアラビアンダンス。
夜のマラケシュを車窓に流しながら、
運命的な交錯に「お見事!」とひとり呟いたのであります。



ちなみにパリ行きは無事飛んで、
今日の夜中の3時に到着しました。
意外なことに、こんなに飛行機が遅れたりすることは旅人生ではじめて。
実はドイツ→マラケシュもかなり遅れた。
これはもう日本に帰れるかわからないですね(なんて)。
旅全体がアラビアンマジックに覆われているような気がしてならない。


今は滞在先でパンオショコラをかじりながら。
昨日まともなものを食べれていなかったので、かなりしあわせ。
文明の安心感よ!「知っている」という安心感よ!
でわ、ゆるゆるとしてきます。
(あ、気をぬくなかれ、じぶん。)
by akiha_10 | 2010-01-08 21:40 | Trunk
<< page t-96    ... page t-94    空... >>