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page d-85   メルティングプレイス

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自動車免許の更新に行ってきました。
あの場所、本当に面白いですね。
これだけテクノロジーが進んでも、
格差があろうとも、
誰しもが平等に、アナログに列に並んでいる姿は、
いかにも「国民」という感じがする。
根本的なところに立ち戻って
老若男女、様々な背景を持った人が入り交じる
「国民劇場」をしばし観察する。









根本的といえば
金持ちもそうでない人も、勝ちやら負けやら言われる人も、
最後は同じなんだよね、と、介護や医療の話題になるとよく話す。
「最後はみな同じ」
衰え、そして、死んで、戻っていく。
気持ちが楽になるよね。
それまでの中身は、なるようになったり、ならなかったり、
でもただひとつ、
わたし一人でできることは
起こった物事は
どうとでも捉えれる、ということ。
友人が印象的なことを言っていた。
今、わたしたちが見たり感じたりしていることは、
死ぬ間際に見る、「走馬灯の夢」のような気がする、と。
ゴールからこちらを眺めるというのも、早い気がするのだが、
気が弱くて、打たれ弱いわたしたちに、
確かな、ふっと柔らかな気楽さをもたらす。
ミシェルゴンドリー風の発想と、
どこか第三者の目もお気に入りだ。







話はそれましたが、
「国民劇場」などと鳥瞰して空想に浸っている立場ではないのです。
わたしの免許証は失効していました…。どーん。
近頃運転しておらず、度重なる引っ越しで手紙届かずで、
期限はギリギリNG。
すごいわたしっぽい…。
ちきしょうだよ…
「ギリギリNG」。
大学の授業に滑り込みで入ったとき、「浦川さん」の出席が
呼ばれていたときの気分だ。
5秒前に入っていれば、「うりゅうさん」なのに。

「失効」レーンは全体的にうつむき気味である。
ちゃんとしてれば…という同じサイズの後悔を背中にしょって。
警視庁職員は、性悪説のもと取り締まっているのか、
案内の時点でなんとなく厳しい口調。
とりあえず「すみませんっ!」と言っておきたい気分になる。
さらに、うっかり失効組は
「どうして失効しちゃったの」などと
やはり厳しめになじられ、
失効の民は「いやぁ…」とだいたい同じ表情で、
背中丸めて理由を述べる。
「企業戦士なもので」と言っていた
隣のびしっとスーツの男も、
上下パーカーのにいちゃんも、
小旅行だもの!(講習場が遠かったので)、
となぜかはりきってワンピースで出掛けたわたしも、
「みな同じ」なのだ。
こうして、失効の民は最後まで行動をともにすることになる。





失効の民の手続きは後回しなのか、
待ち時間が長かった(罰??)。
やっと放送が入ったかと思うと、
「失効の方は白い枠線の中で待ってください」と言われ、
そこでまたしばらく待つ。
疲労が見え隠れ、チームうっかり。
やっとひとりひとり名前が呼ばれました。
「く、う、く、くりゅう、あき、あきな?……くりゅうさん!」
キ…キムタク?

どうやらわたしらしい書類を持って、写真撮影に。
これで三年間の免許証決まるとは思えないほどの
瞬撮にして、瞬殺。
キメ顔つくる間もなく、すごい流れ作業です。
コンベアのごとく。
免許証に載った仕上がりの写真は、
どこを見ているのか、やはりちょっとおかしな様子。
手続きには写真が要るとのことで、
事前に街の機械でとっていた。
プリクラばりの光で撮影された超美白写真を
これ詐欺でしょ!と言いながらも結構気に入って見せびらかしてたのに…。
その写真は免許にはならないのね。
持参したその奇跡の一枚は、単なる書類用とのこと。ちぇ。




無事免許取得。
免許センターから出たときの開放感たるや!
あんなに同時にあらゆる業種、コミュニティの人間が
集まる場所はないように思います。
会場を出た瞬間、
ほとんどの人が携帯を手にした。
誰しもにとって、ここはアウェイの場なんだな、と思った。
誰もが、誰かの「あなた」の声を聞きたくなったようだ。
普段の自分の居場所を確認するように。










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帰りに食べた横浜シシリヤのピザ。
マルゲリータがとっても美味しいです!

お菓子の「チーザ」にもはまっています。
そーとうまい。チーズ好きは食べてみて。
すっごいチーズよ。
by akiha_10 | 2008-03-03 01:26 | Daily thinking
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