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あるものが有るということで、
本来有ったもの、有ったかもしれなかった別のものが、
隠されてしまっていることがある。






有るものは、情報。
たしかに旅は情報戦だとも思っています。
より安い航空券が取れるにこしたことはないし、
快適で手ごろの宿泊地が見つかれば、なお旅上手。
現地の観光案内所に行って、
イベント情報のパンフをもらったり、
安くて速いルートを現地の人に尋ねてみたり、
とにかくあの手この手で情報を集める。
情報はないよりは、
あったほうが内容は充実するし、
かしこく、「いい旅行」ができる。




だけどもポルトフィーノの駅に着いた時、
情報が無いことで感じる、
あの自由さがあまりに気持ちいい。
こういうのは、今まで味わったことがないかもしれない。
ノーインフォメイションの潔さ。
日常の中で情報から逃れることはむずかしい。
自分で選ぶまえに、耳をふさぐまえに、
欲しくないものまで、どこまでも追って来る。
わんこ蕎麦おばちゃんだ。
なんにも知らない土地で、
調べようがなかった土地で、
頭がなににもとらわれてなくて、
「ああ、これでいいんだ」とただそう思った。
なにをか求めていると、今在るものを感じる純度は薄まっているもんね。
地図で目的地にむかっている時、
両サイドの街並はほとんど見えていないように。








サンタマルゲリータリグレ〜ポルトフィーノは、a0028990_23382075.jpg
イタリアの北西、ブーツの紐の、
ちょうどリボン結びをするあたりにある。
リビエラ海岸沿いの、いわゆるバカンス地。
フランス国境、ニースやモナコも近く。
列車では、ジェノバまで急行で行って
そこからローカル線で行きます。
ここはバイヤーをしていた友人が訪れて大絶賛していたのです。
イタリアに行ったら、絶対行ってほしいと言われた。
ちゃんと行ってきたよ。まぶしいね。










予約しておいたホテルも、
住所とアバウトな地図だより。
全然わからないので、まあ、とりあえずなんとなし進む。
「海のにおいのする方向やと思うよ」
「波の音はどっちでしょうね」
アニマルトークは現代人に新鮮だ。
地図にかじりつかない、きもちよさ!
見るもの聴くもの感じるものすべて、今在るものが情報。
目やら鼻やら耳やらがいつもより鋭くなっている気がして、
人間がもしかしたら本来持っているかもしれない
動物的な感覚だとか、いわゆる第六感の存在を予感させるのです。



人間の直観とあらゆる潜在能力は、
もしかしたら、
情報と科学技術にねじ伏せられているかもしれませんね。
なんの助けもなかったら、
もっと、すごい能力を発揮するかもしれない。
ただ、働かせる必要がないから、
お目にかからないし、そんなの信じない。
だいたいスペシャルな力なんてもんは、
緊急性と必要性がレベル1くらいに高い時にしか出ないもの。
一夜漬のテスト勉強とかね、あれはもう違う人やもんね。








技術にも情報にも、感謝しています。
だけど、ちょっとこの頃、疑問もあるのです。
ほんとに、これは要るのかしら、
と思うものも、情報も多過ぎる(もちろんすばらしいものもあるけど)。
だけど悲しいことに、
優秀なドラえもんがすぐそばにいて、絶対に頼らない、
と言い切れないところが、弱さ。
そこにつけこまれて、また拍車がかかっていく。



だからはじめから「無い」ところとかで、
正常な感覚とか、
衣食住のベーシックな欲求が満たされる幸福感とか、
今在ることへの歓びを確認すると、
しゃんとする。
安心する。
これで充分、生きていけるんだけどなーって思う。
蕎麦は要るときにだけ、
自分から頼むからさ、わんこ蕎麦おばちゃん、ちょっと動きをとめて。
蕎麦は時間がかかってもいいや、最低こなくてもなんとかなるや、
わたしは、そういうほうが好きみたい。








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キオスクランチ、
ピザパンあなどれず。
おいしかった!
ぼーっとジュースを飲んでいます。
by akiha_10 | 2006-08-28 00:42 | Trunk
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