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永い間絶たれていたようだ。
何百年の眠りから覚めたねむり姫のように、
それはまるで高温の熱にうなされて、汗だくになって熱を飛ばした朝のように、
ああ、指ってこんなふうに動いたっけねと
手を頭上にかざして、自分の関節の動きを不思議がる。
見るものすべてが新鮮になり、
こんなだっけ、と当たり前に感動する瞬間が時々ある。


その日大袈裟ではなく、今までの中で最高記録というほどの眠りの深さに達した。
目は開いたもののしばらく茫然とし、
起きあがろうとすると身体はこわばっている。
つけっぱなしのMTVは、何時誰によってつけられたのかさっぱり記憶にない。
本当につけたのは、わたし?
全然知らないヒップホップが頭でずっと流れていて気持わるい。
夢で流れていたのか、
いや、MTVの夜中のヘビーローテンションですり込まれたものだろうか。
そうだとしたら、無意識の力って本当にあるんだね。
その昔、眠っている時の無意識を利用して英単語などが覚えられる
「暗記枕」なる広告に食いついたわたしだが、
(寝ている間に勝手に脳が覚えてくれるという、なんとも胡散臭く、
すばらしく怠け者の心をつかんだドリーミンピロー!)
友人から「ばかじゃないの」と言われ、あっさり夢のない子になってしまった。
しかし今なら言える、結構ありかも暗記枕。

身体は起こしてみたものの、今何時かわからない。
なんとも間抜けに今回は時計を持って行き忘れていて、
携帯があるうちはよかったが、そいつもスイスで力尽きた。
ホテル室内に時計がないのもイタイ。
TVをまわしても画面右上または下にタイムは浮かばず。
時間の縛りは嫌いなのに、
時間が分からないのは、それはそれでなんだか恐いんだね。
時差も考えるとますます予測がつかない時間。
やっと立ち上がり、フロントにかけ降りた。
午前の10時半……意外とまとも。
あ、なんか食べたい。

残念ながらホテルの朝食は終わってしまったようなので、
近くのプラハ本駅までトラムで移動します。
国立博物館まで歩いて、友人から事前に聞いていたカフェに入ります。
チェコ料理の代表、ヴェプショー、クネドロ、ゼロをお試し。
ローストポークとザウアークラフト、むしぱんがお皿にのったセットです。
チェコの食事はそんなに…と聞いていたけど、あったかいし、おいしいよ。
あったかいだけで、もう十分よ…
だって外は相当寒かった…
こうやって窓の外と内じゃ、これは、まるでアリとキリギリスの関係図…
ローストポークの濃いソースにディップして、
フワフワ味なしむしパンがすすむすすむ。
わたしとしたことが、その写真がないのが悔しくてならないのですが、
バッグから取り出したカメラもまた力尽きていました。
だって昨日は倒れるように寝たもんね、準備不足もしょうがないさ。


いっぱい寝て、いっぱい食べて、一番最高の状態に。
ほんとは、まだぬくぬくアリがいい!
でもここは旅人、コタツからしぶしぶ出るような物腰で、吹雪いている外へ再び出陣。
時計もないことだし、旧市街の天文時計でも見にいこうかね。
by akiha_10 | 2006-03-14 21:31 | Trunk
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