去年と今年は「日本におけるドイツ年」ということで、 振り返ってみると、ヒトラーに関する映画や芝居の感想をまわりでよく耳にしたような気がします。 今年はワールドカップもあるもんねぇ。 そんな流れでドイツに意識がむかっているところ、 思い出すのはベルリンを舞台にした映画「グッバイ、レ−ニン!」です。 ドイツというと、洗練されたモダンデザイン、無駄のない機能美、のビジュアルイメージがあります。 乗り継ぎで西ドイツに立ち寄った時、なんとなく想像通り、 日本との共通する緻密な計画によるプロダクツ、 スーパー袋は当然持参!のクリーン&エコロジーが印象的に残りました。 「グッバイ、レーニン!」に出てくる懐かしい可愛さのインテリアや都市デザインは、 その時受けた印象、思い込んでいる「ドイツイメージ」とは違う。 壁紙とかもポップでちょっと装飾過多。 言うならば、ジェニーハウスではなく、リカちゃんハウス、といったちょっぴり垢抜けない可愛さがあるの。 (だからといってジェニーがモダンかといえば、疑問だけど…) モダニズムじゃない…こりゃレトロだね。 単に時代の問題なのか、この思い込みとのギャップは一体なんだろう、 と興味は掻き立てられるのです。 それもそのはず、ベルリンの壁がデザインをも分断していたよう。 かつてベルリンを分断していた東西の政策の違いが、文化芸術にも大きく影響を与えていたようです。 当時社会主義政権の東ベルリンでは前衛芸術は否定すべきものと見なされいて、 伝統的な建築様式やデザインを推奨することで意識の保守化をめざしたよう。 一方西ではそれに対抗するように自由主義の都市計画が進められ、 より開放的でモダンな建築も実験的に取り入れられる。 と本に書いてある。 保守と革新の政策が、それぞれの文化芸術にも反映されているということでしょうか。 (「ベルリン 都市は変化する」参考) 「グッバイ、レーニン!」に出てくる東ベルリンのリカちゃん系ハウス、 そして崩壊後に西から入って来るなんだかハイカラ?な文化にたじろぐ映像は、もう一度見るとなるほどです。 とても好きな映画です。よかったら観てみてね。 こうして、文化は社会背景や歴史とクロスしていて、 芸術はその中を生きる人の心情や 歪みから生まれるものなのかと思うのです。 3ウロコくらい出たよ。 さらに気になって「東京ベルリンーベルリン東京展」に行きました。 アートの足跡と、 まだ歴史の浅い統一後のベルリンの今をすこし感じて来ました。 さらに5ウロコ。 ドイツデザイン展も同時に鑑賞できて見ごたえあリます、おすすめよ。 でもね「百聞は一見にしかず」なのよ…。マサカ? そう、モアウロコを求めて、ベルリンから中欧を観てこようと思います。 え。マタ、タビ? 時間と周りの理解に感謝です。 中旬に旅の報告ができたらいいね、いってくるね。 film「グッバイ、レーニン」 museum「東京ベルリン ベルリン東京展」
by akiha_10
| 2006-02-02 00:40
| Art
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瓜生明希葉/INFORMATION
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