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page d-21 カミナリ、とどろく

カミナリこわいよー。a0028990_22581118.jpg
ビビリやなので、
あの何か壊すみたいな巨大な音がだいぶこわい。
「うわ、光りやがった!」と思ってから、
くるぞくるぞと音を待つ数秒の居心地の悪さ。
緊張しいているのに、
感覚がふわふわ宙に浮いている感じよ。
これ、なんかに似てると思ったら
目をつぶって注射の針を待つ時とそっくり。
(とにかく注射はイヤ!)



さっき、カミナリを合図に、いっきに降りだしたんです。
容赦なく、たたきつけるように。
あとちょっとなのに!横断歩道を渡ったらもう着くのに!
自転車で帰っていた傘なしの私は、やむをえず自主的に足留め。
惜しい。あそこに寄り道しなければ、ギリで帰れたんだけどな…などと考えながら。
近くのマンションのエントランスに避難して、空と、とおりを眺めていました。

空を仕切る奴が「そらいけ〜!」とカミナリの合図を下すと、
「まってましたぁ!」と雲たちがドドーっと雨を落とす。
時おり、開きなおった勇敢な人間が、傘を持たずにチャリで横切る。
それを車から悠々と眺める人間は、その勇気をたたえるが、同情と優越の顔。
待っても待っても、これでもかこれでもか、という具合に合図の間隔は縮まるばかり
音も雨も出したい放題。
マンションの狭いホールで何周ぐるぐるまわっただろうか。

なんだか、空が憂さ晴らししているかのように思えてきた。
時に、大声を出したり、大笑いをしたり、大泣きをするのはいいことだ。
無意識に溜めているかもしれないなんかが、分解されて飛んでゆく。
空の気持に共感した。
そりゃ空もストレス溜まるよね。
日頃から灰色をぬられてるし、雨が続けば嫌われ、晴れが続けば心配されてさ。
そこらへんの微調節とか、多分気をつかいまくって、めんどいわけよ。
東京のカミナリが異常にすごいのも、
東京を覆う空が、きっとストレス多き現代空だからよ!
そーかー。人間中心で考えていた私の傲慢さ…
空よ、おおおいに叫ぶがよい、泣けばよい!

と、おおらかな気持になっていたら、ほんのすこし雨は弱まった。
それでも、かなり濡れてしまうことは覚悟であるが、このチャンスを生かそうと思った。
今しかないかも…
「瓜生選手(なぜか選手)、いきます!!」と気合いをいれて、
信号の「青」に合わせてペダルをおしこみ、ビューンと走る。
映画のように、雨に打たれた。
わずかな距離なのにびしょびしょのスカートが足にまとわりついた。
左折する車の中の人が、やっぱり同情の顔をしてた。

靴をじゃぶじゃぶ鳴らして、エレベーターホールに自転車をおして入る。
この感じ、懐かしいなーと思っていると。
あれれ。雨の音フェイドアウトしてんじゃんね、空も落ち着いたよう。

なんだよ、惜しい。もうちょっと待てばよかった…。
しわしわになったバッグの中の本を見て、チッと思う私は、
ちっとも改心せずに、また空にストレスを与え続ける。
わるいね。
by akiha_10 | 2005-08-13 20:31 | Daily thinking
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