<< ニューヨークジャーナル 164 ニューヨークジャーナル 162 >>

ニューヨークジャーナル 163

a0028990_604097.jpg
サンクスギヴィングからニューイヤーまでのホリデイシーズンは、パーティーやお呼ばれが多くなる。今年も大好きな友人のお宅にお招きいただいた。なんといっても彼女のインテリアのセンスのよさは抜群!!わたしはこの空間が好きでたまらない。友人といっても、自分の母親世代という年の離れた友人だが、元旦那様が外交官時代に、共に世界中を旅して多くの美しいものを見て吸収したという、洗練されたセンスがこの空間につまっている。エスニックなものとヨーロッパなもの、アンティーク調度品、思い入れのあるアート、ひとつひとつを取ってみると異質なものが、おそろしく美しく調和して、行儀よく配置されている。そのどれを取ってみても美しいという審美眼、全体としてそれらをコーディネートするバランス感覚にわたしは「ハァァ」とうっとりと、ため息をつきっぱなしであった。この空間に居るだけで素敵な人になれそう。いつかわたしもそういう空間づくりをしたい。





a0028990_611795.jpg


お花の色選びから生け方まで、ディティールがわたしの目をとらえる。「家にお客様を招く機会が頻繁にあって、やらなくてはならなかったからよ」と彼女はなんでもないことのように言った。彼女はアメリカ育ちアメリカ人であるが、お母様がフランス人で、刻まれたDNAなのか、育ちの中で継承したフランス的感性なのか、その空間的センスのみならず、エレガンスとはなにか、豊かさとはなにか、人生の楽しみ方を語らずとも醸し出してくれる、「女」の先輩である。








人生におけるわたしの最大の執着は、この世に生きている間にどれだけ美しいモノ、コトに触れる事ができるかである。おもしろい、かわいい、おいしい、素敵、琴線に触れるものはすべて「美しい」と讃えられる。英語の「Beautiful」が、味や面白み、心情、状況、その振る舞いなど、広範囲の形容に使われているように。それら美しさに触れて、感動の「わお!」と満悦の「うふふ。」をどれだけ収穫できるか。そして、どれだけ人に与えることができるか。理屈抜きに心が震える「わお!」と、自分の心の中で悦に浸る「うふふ。」。「わお!」も「うふふ。」も日常的に探し求め、気付くことによって自分でも創れる。特に「うふふ。」メーカーは、一度スイッチをいれるとぽこぽこと量産してくれる。甘いの食べてうふふ、好きな色のセーターを着てうふふ、おいしく米が炊けてうふふ、スチームアイマスクでうふふ。思うに、女の楽しみのほとんどはこの「うふふ。」関連だ。



わたしは好きなものとそうでないものがはっきりしている。客観的、絶対的な美しさがどうであっても、わたしの心が躍るのであれば、それがわたしにとって「美」である。美しいものとは、つまりは大好きなもの、と置き換えることもできる。小林秀雄のいうところの、「美しい「花」がある。「花」の美しさといふものはない」というのはこういうことであろうか。



ところで、このお宅で久しぶりに会った友達がヒゲを生やしていた。「あれ、ヒゲを伸ばしはじめたんだね」と言うと「そう聞かれるが目的なんだよ」と”Movember”について話してくれた。Movemberとは口ヒゲの”Moustache”と11月の”November”をかけた言葉。11月の一ヶ月間、口ヒゲを伸ばしてそれに気付いて指摘されたら、前立腺がんなど男性特有の病気について語り、皆で理解を深め、チャリティー活動への喚起、早期発見を促す啓発運動なのだそう。ヒゲを話題の切り口にするなんて、多少無理矢理だけど、なんてユニークなアイデア!と目からウロコ。実はオーストラリアからはじまったという運動だそう。今年はNYでも妙に口ひげ男子が急増していたような。









a0028990_5594873.jpg



a0028990_7482323.jpg大好きなものに戻ろう。わたしはヴィンテージジュエリー、アクセサリーを集めているのだが、先日ペンシルベニアにあるアダムスタウンというアメリカ最大級のアンティークタウンに行って来た。NYから車で3時間ほど。パリのクリニャンクールを広大なアメリカの地に持って来たようで、楽しすぎて大興奮。ジュエリーや小物、大物家具まで、そのエリア一帯にたくさんのアンティークショップが建ち並んでいる。荷物と予算のことを考えなければ買いたいものはたくさんあったが、現実的になるように自分を抑えた。冬らしいブローチとクリスタルのブローチ。雪の結晶のようなブローチはモロッコの空港、またはアルハンブラ宮殿の二姉妹の間(写真)を思い出させた。ずっと欲しかった50年代のプラスティックバッグもついに入手した。50年代当時、プラスティックという新材料が斬新で爆発的に人気となり、NYをはじめとする上流婦人を魅了したバッグ。はじめは手作りだったものも、その後型抜きで大量に安物が出回るようになり、10年も満たないうちに衰退したいう、50年代を代表するアイコニックなバッグである。実はふたつ買ってしまったのだけど(小声)少しずつ集めていきたい(一体どこに置くんだー!)。その他にも大好きな20年代のレースのヘッドアクセサリー、上品なパナマ帽子、ファーのついたレザーコートを買った。そのどれもが、NYのヴィンテージショップで買うより大幅にお得!!NYに来る度に”買い出し”に足をのばそうと心に決めた。








a0028990_62310.jpg
こちらは少しモードめ。最近バッグで注目しているのはMANSUR GAVRIEL。初秋のNY、ダウンタウンのSteven Alanで見たBucket Bagのそのシンプルさ、クリーンさ、実用性に、こういうのが欲しかった!ステキッ!とウィッシュリストの中でほくほくと温めていたところ、もたもたしているうちにどうやら、今「かなり」人気になっているようで現在プレオーダー待ち。

数年前にデザイナーがフィービーになってからのCelineのデザインの美しさ、配色、ミニマルさはわたしの心をわし掴みにしたが、デザインはCelineに通ずるものがある(特にトートはかなりCabasインスパイア)。クオリティも高く、値段は安くはないがハイブランドほどではない。



チラリと見える裏地の色が可愛いのだが、わたしが見ていたBucketタイプの黒/レッド、その色の質感は、女が無条件反射で反応するエクスタシー色、なんだかルブタンソールを彷彿させる赤である。カジュアルにも持てるし、きちんとした席でもおさまりそうな、万能使いできそうな賢いバッグ。うーん、よく計算されている。にくい。

ふたりの若いアメリカ人女性がたちあげたブランドMANSUR GAVRIEL。来期からは外の革の色、中の裏地のカラー組合せの選択肢を大幅に増やすようで、これはますます世界中で人気になりそう!うーん、色違いも欲しくなるねぇ。










物欲ほとばしる形で締めとなりましたが^^:。

来月は日本です!2014年1月15日(水)に開催される、舞台『Paco~パコと魔法の絵本~ from「ガマ王子vsザリガニ魔人」』製作発表イベントで唄います!ただ今200名様の観覧者を募集中です。ぜひご応募くださいね!詳細


今年もたくさんの方々、こと、に支えられて、健やかで充実した一年を過ごさせて頂きました。来年も、自分の「好き」を粘り強く探求しながら、美しいものをたくさん見て吸収して、おおいに笑って、表現、創作共に、楽しく真摯に続けていこうと思います。お付き合いくださいまして、本当にありがとうございました!

皆様の来年が「わお!」と「うふふ。」に溢れた笑い多き一年になりますように!
素敵な年末年始をお過ごし下さいね!

瓜生明希葉
by akiha_10 | 2013-12-30 06:31 | NY Journal
<< ニューヨークジャーナル 164 ニューヨークジャーナル 162 >>