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ニューヨークジャーナル 103

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ブルックリン行って来た。
オイスターバー、MaisonPremiere


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ローワーイーストサイドで友人と飲んでいた時に
声を掛けられて知り合いになった女子から早速
ハッピーアワーオイスターに行かないかと誘われた。
アルコールのハッピーアワーは
日本でも馴染みがあるけども、
NYではオイスターハッピーアワーもよく見かける。
今回行ったところは月〜金の4時〜7時まで
30種くらいの産地のオイスターがどれも1ドル、というもの。


「あなたの◯◯見せて!」と街でも地下鉄でもバーでも、
NYでは身につけているものをきっかけにして声を掛けてもらえることが多くて、
(いわゆる「ナンパ」の常套手段だと思うけども)
NYマガジンでフォトグラファーをしている彼女もそうして声を掛けてくれた。
フランスにファッション留学をしていた友人は、
日本女子はみんなすごくお洒落に気を配っているから、日本に居る時は誰よりもお洒落でいたかったのに、
海外では見られている自分の意識が低くなってどうでもよくなっちゃた、ということを言っていたが、
NYでこれだけ話題のきっかけになるのであれば、
ここでこそ、面白いもののひとつやふたつ身につけてもいいかも!と思ったりする。
というものの、エンゲル係数も物価も、経験の投資も高くて、
最近はお洒落グッズに関することといえばハイファッションはひやかし専門、
フリーマーケットなどでキッチュで可愛いものに詳しくなる一方なのだが。


そういえば先週ほぼ毎日身につけていた、とても気に入っていたnoguchiのダイヤのリングをなくして、
一日中半泣きで探して未だ見つからないのだが、所有についての何かの啓示ということで受け止めている。
「ダイヤの指輪をなくした」と友人に言うと、
「そのプラスティックのバラの指輪のほうが数倍素敵だ。
ダイヤを掘るために何人の子どもが犠牲になっていると思う?」
と言われて、慰めのつもりで言ってくれたのだろうが、そういう考えはわたしには全くなかった。
ちょっと感激したのだったが、ふと
「でも、ダイヤを買う人がいなくなったら、それを創り出すための行程のすべての雇用の必要がなくなる、
ダイヤを買わないことで問題解決なのかなぁ?」
と言いたかったけど、どこを話のゴールにするかで考えはぐるぐるしてしまうから、
わたしは、そうだね、と言って会話からあっけなく退場してしまった。

自分の好きなものや美しいものに関する所有に関しては
誰に見られずとも(と言いながら書いたりしているが)、自己満足、道楽、趣味の粋になってきた。
いつ引っ越すか分からない簡素な家具つきの部屋に、
フリーマーケットで見つけて、とても気に入った額入りの一輪の花の絵を窓際に飾った時
ぱっとお部屋が明るくなったような気がして、
そっけない部屋での唯一の「自分らしさ」、その健気な佇まいに泣けてきた。
ひとつお気に入りがあるだけで部屋に愛着が持てるというささやかさにも。
数こそ少なくとも、お気に入りのモノはライフラインなのだ。

「美しいものを所有したいのは人情の常であり、
所有という行為に様々な悪徳がまつわるのは人生の常である」
わかるなぁ。小林秀雄氏に賛同。


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ブルックリンのオイスターバーは、実は何度も前を通りかかっていつか行きたかった場所のひとつだった。
バーテンダーからウェイトレスまで役者じみていて、
これはまさにわたしの好きな1920年代の雰囲気なのである。映画みたいなバーで大好きになった。
これはオイスターには絶対合うから!と彼女おすすめの、魔酒(68度)、
昔はイリーガルであったアブセンスのカクテルを夕暮れから早々飲み下す。
バーカウンターに、角砂糖を溶かすために少しずつ水を落とす蛇口のようなものがあって、
いかにも調合している様がいい。
彼女のオイスター日記(どこの産地が美味しいか、そうでないか)と、
チーズ日記を見て、この感じ、なんだかとても気が合いそう!!と胸を踊らせたが、
くらくらしながら照合した、行きたい場所リストはやはりほとんどかぶっていた。
次どこ行こうか?と気の合う友達ができて嬉しいなぁ!
by akiha_10 | 2012-04-26 16:27 | NY Journal
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