<< page i-6  「いいもの... page d-9 痛いの飛んでけ >>

page t-9   熱海にて甘味

a0028990_3542316.jpg
なんだか知らないけど、忙しい、という時がある。
「何してるの」と言われてもすぐに答えられない、あの感じ。
「バタバタしてて」という言葉は非常に便利だ。
師走とはよく言ったもので、気付けば年末、走りすぎる日々。

そんな中、ちょっとゆっくりしようか、
ということで熱海まで足をのばす。
温泉で血行を良くした後は、お腹も減るし!と
甘味屋をチェックしていたのは、同行者の一人、ルカティ。
蛍光ペンで線を引いてまで予習をしている彼女は、やはり私の仲間だ。
茅葺き屋根の甘味屋は、旅人の立ち寄り処、といった雰囲気。
学校の保健室を思い出させる、囲いのある、昔ストーブ。
天然素材を使用しているという、白玉汁粉と白玉ぜんざい。
白玉の数を気にしながら(みどりいのも(抹茶味)残しといてね、と。)
みんなで半分ずつしました。

翌日。
ルカティのチェックしていた「地元で大人気の蒸しパン屋」の情報を聞き、
車内の女三人は、行こう行こう!と盛り上がる。
しかし、唯一冷静な男性おケイさんの「今日休みって書いてある」という言葉に
いっきにテンションが下がる。
すっかりドライバー担当になっているおケイさんは、
蒸しパン屋プランがなくなった事で、分かりにくそうな道の運転をしなくてよくなった。
「残念!」と言いつつ、やつはほくそ笑んでいた。
全然残念がってない。

なんか、くやしい。
ルカティと私はガイド本をめくり、蒸しパンに代わるものを探して、
結局伊豆の甘味屋(また!)まで足を運ぶこととなった。
蒸しパンの恨みはすごいのだ。

旅人達で賑わう、伊豆の山頂の甘味茶屋では甘酒と焼き餅を味わう。
女三人は、あべかわ餅と、黒ごまきなこ餅を注文し、おケイさんは磯辺焼きを注文。
女三人が「これはまた別腹よね。」と食べっぷりがいいので、
おケイさんは「さっき朝御飯食べたのに、よく入るね。せいぜい磯辺焼き少しで充分」と呆れて言う。
おケイさん的には磯辺焼きは他の甘い餅に比べて、さっぱりしているということでチョイスしたのだろうが、
女三人の感覚は一致しており、「そっちのが同じ腹だから入らないよ!」と口をそろえてダメ出しする。
梅干しと白御飯を食べた後に、醤油味に海苔を巻いた餅を食べるなんて、
ピザの食後にツナクレープを食べるようなものだ。
味見だにされない、減り具合の悪い磯辺焼き。お煎餅感覚で頼んだのかしら。
同じお菓子でも、いわゆる別腹は、主に「甘いもの」に反応してできるらしい。
と、ここまで連れてきてくれたのに、さんざんおケイさん。
さらに甘酒を女三人で飲み干し(みんな、はなから運転放棄)、
結局都内まで静まりかえった車を走らせたのは、おケイさんでした。
女が揃うと強いのだ。

a0028990_355986.jpg

でもありがとう、おケイさん。どうか、懲りずにまた連れて行ってね。
by akiha_10 | 2004-12-21 00:30 | Trunk
<< page i-6  「いいもの... page d-9 痛いの飛んでけ >>